三角関数の三角形への応用③ 3つの角のsinとcosの和と積の最大

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本項の内容は上級者用です。

また、後半は整式の微分(数Ⅱ)を学習済みであることを前提としています。

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三角形ABCに対して,\ 次の問いに答えよ. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ $\cos A+\cos B+\cos C$の最大値を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ $\cos A\cos B\cos C$の最大値を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (3)\ \ $\sin A+\sin B+\sin C$の最大値を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (4)\ \ $\sin A\sin B\sin C$の最大値を求めよ. \\ $\bm{三角関数の三角形への応用\maru3 多変数関数}$}}}} \\\\[.5zh]  本問は,\ 三角関数の高難度の有名問題であり,\ 難関大学で時々出題される. \\[.2zh]  初見では厳しいが,\ 一旦パターンとして習得してしまえば割と自然な流れで求められる. \\\\\\ 等式条件A+B+C=\pi\,を用いて1変数を消去したとしても,\ まだ2変数関数である. \\[.2zh] これまでに学習したような方法は通用しない. \\[.2zh] 多変数関数の最終手段に位置づけされる\bm{1文字固定法(予選決勝法)}に頼ることになる. \\[.2zh] ただし,\ 本問は\bm{対称性を利用する}ことで,\ 単純に1文字固定するだけよりかは楽に求められる. \\[1zh] まず,\ \bm{和→積の公式でA+BとA-Bの形を作り出す.} \\[.2zh] ここで,\ 三角形という条件は,\ 内角が正かつ内角の和が180\Deg\,という角の条件に変換できる. \\[.2zh] 結論から言えば,\ \bm{正三角形のときに最大}となる.\ このとき,\ \bm{A-B=0}である. \\[.2zh] よって,\ \bm{A-Bの形を作り出し,\ =0のとき最大となることを示す}というのが基本方針になる. \\[1zh] 和→積の公式により,\ 3つの角A+B,\ A-B,\ Cで表される関数になる. \\[.2zh] さらにA+Bを消去すると,\ 2つの角A-BとCで表される関数にできる. \\[.2zh] A-B=Dと考えれば,\ 等式条件により1文字消去して2変数C,\ Dの関数になったことになる. \\[.2zh] また,\ 余角の公式\cos\hspace{-.2zw}\left(\bunsuu{\pi}{2}-\theta\right)=\sin\theta\,により,\ \cos\bunsuu{\pi-C}{2}=\cos\hspace{-.2zw}\left(\bunsuu{\pi}{2}-\bunsuu C2\right)=\sin\bunsuu C2\,となる. \\\\ ここからが1文字固定法の出番である.\ 1文字固定法とは,\ 以下のような手法である. \\[.5zh]  [1]\ \ \bm{一旦他の文字を固定して(定数とみて),\ 1変数関数として最大・最小を求める(予選).} \\[.2zh] \phantom{ [1]}\ \ これにより,\ 実質的に文字が1つ消去される. \\[.5zh]  [2]\ \ さらに,\ \bm{残った文字を変化させて,\ その最大・最小を求める(決勝).} \\[1zh] 1文字固定法では,\ どの文字を固定して考えるかがその後の処理量に影響する. \\[.2zh] 本問は,\ \bm{角Cを固定して考える}と後が楽になる. \\[.2zh] 一見わかり辛いが,\ 単に\,\sin\bunsuu C2=a,\ \cos\bunsuu{A-B}{2}=x,\ \cos C=bとみなしただけである. \\[.8zh] そして,\ 直線y=2ax+bの最大を考える(a,\ b:定数). \\[.2zh] 傾き2a=2\sin\bunsuu C2>0であることに注意すると,\ xが最大をとるときyも最大をとる. \\[.8zh] \bm{x=\cos\bunsuu{A-B}{2}\,は,\ A=Bのとき最大値1をとる.} \\[.8zh] つまりyの最大値は2a+bであり,\ 2ax+b\leqq 2a+bという不等式が成り立つわけである. \\[.2zh] A-Bが消去されてCの1変数関数になるので,\ 後はこれの最大を考えるだけである. \\[.2zh] \cos C=\cos\hspace{-.2zw}\left(2\cdot\bunsuu C2\right)とみて2倍角の公式\cos2\theta=1-2\sin^2\theta\,を用いると,\ 関数と角を統一できる. \\[.8zh] \sin\bunsuu C2\,の2次関数なので,\ \sin\bunsuu C2\,のとりうる値の範囲を確認した上で最大値を求めればよい. \\\\ 最大値が\,\bunsuu32\,となるのは,\ \bm{2つの不等号における等号が\dot{同}\dot{時}\dot{に}成立するとき}である. \\[.8zh] つまり,\ A-B=0\ かつ\ \bunsuu C2=\bunsuu{\pi}{6}\,のときで,\ A+B+C=\pi\,も考慮すると正三角形のときとわかる. \phantom{ (1)}\ \ 三角形ABCが鈍角三角形または直角三角形のとき, \phantom{ (1)}\ \ 最大値を求めるから,\ 鋭角三角形($\textcolor{red}{\cos A>0,\ \cos B>0,\ \cos C>0}$)で考えてよい. \\[1zh] (1)とは逆に\bm{積→和の公式を適用し,\ A+BとA-Bの形を作り出す.} \\[.2zh] その後の大まかな流れは(1)と同じであるが,\ 1つ注意が必要である. \\[.2zh] \cos(A-B)=x,\ \cos C=aとおくと,\ 直線y=\bunsuu12ax-\bunsuu12a^2\,の最大を考えることになる(a:定数). \\[.8zh] しかし,\ 00,\ b>0,\ c>0を確認した上で適用すること. \\[.2zh] 2つの不等号を\dot{同}\dot{時}\dot{に}成立させるような実数A,\ B,\ Cが存在するから,\ 最大値が\,\bunsuu{3\ruizyoukon3}{8}\,といえる.
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