積分は計算そのものは微分の逆なので容易である。また、定積分については面積という図形的意味がある。
当カテゴリでは、積分のパターン問題を応用的なものまで網羅する。いずれも基本から標準レベルの内容である。
整式の積分分野の学習において最も重要なのは、特定の部分の面積を1/6公式や1/3公式などを利用して簡潔に求める計算技巧を習得することである。
単に面積を求めるだけならば普通に積分計算しても求められるため、あまり重要視していない学生が多い。しかし、応用問題の多くがこれらの計算技巧を前提としており、使いこなせるか否かで必要な計算量に雲泥の差が生じる。
特に、2次記述試験でも数学が必要になる文系にとっては大きな差が付くところである。
理系は主に数Ⅲの積分が出題されるため、文系に比べると2次記述試験で数Ⅱレベルの積分問題を見かける機会は少ない。ただし、大学入試共通テストでは出題されるので、理系はできなくてもよいというわけではなく、むしろできて当然というだけである。
さらに、計算技巧を一般化して得られるa/6公式、a/3公式、a/12公式などは穴埋め式試験においては最強の裏技の1つである。積分計算を一切せずに面積を瞬殺できるからである。単に公式の丸暗記ではなく、原理を理解しておくことが裏技的利用においても重要である。
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当カテゴリ内記事一覧
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- 接線の傾き(導関数)から関数の決定
- 定積分の計算と性質, 偶関数・奇関数の定積分
- 積分方程式①(定数型)、連立積分方程式
- 定積分を含む漸化式で定義された関数列
- 積分方程式②(変数型)d/dx∫f(t)dt=f(x)の利用
- ∫(x-α)m(x-β)ndxの計算技巧と1/6、1/12、1/30公式
- 2曲線間の面積と定積分
- 2次関数と直線の間の面積と裏技a/6公式①
- 2つの2次関数の間の面積と裏技a/6公式②
- x³の係数が等しい2つの3次関数の間の面積と裏技a/6公式③
- 2次関数と接線とy軸に平行な直線の間の面積と裏技a/3公式①
- 2つの接する2次関数とy軸に平行な直線の間の面積と裏技a/3公式②
- 2次関数と2本の接線の間の面積と裏技a/12公式①
- x²の係数が等しい2つの2次関数と共通接線の間の面積と裏技a/12公式②
- 3次関数と接線の間の面積と裏技a/12公式③
- 4次関数と二重接線の間の面積と裏技a/30公式
- 放物線と円の間の面積
- 放物線と直線の間の面積が一定であることの証明(1/6公式の利用)
- 放物線と直線の間の面積の最小値(1/6公式の利用)
- 放物線と法線の間の面積の最小値(相加相乗の利用)
- 放物線と直交する2接線の間の面積の最小値(相加相乗の利用)
- 等積条件の工夫① 放物線とx軸で囲まれた面積の2等分 S=2S₁
- 等積条件の工夫② 絶対値付き2次関数と直線で囲まれた2つの部分の面積が等しくなる条件 S₁+S₃=S₂+S₃
- 等積条件の工夫③ 3次関数と直線間の面積 S₁ーS₂=0と変曲点を利用した裏技
- 絶対値付き2次関数と直線で囲まれた面積の和の最小(1/6公式パズル)
- 絶対値付き関数の定積分(基本)
- 絶対値付き関数の定積分の最小値①:関数が動く
- 絶対値付き関数の定積分②:区間の上端のみが動く
- 絶対値付き関数の定積分③:区間の両端が一定幅で動く