
(1)の解答で「3x」とありますが、「3x²」の誤りですm(_ _)m
関数$f(x)$に対し,\ \textbf{\textcolor{red}{微分すると$\bm{f(x)}$になる関数$\bm{F(x)}$}}を$f(x)$の\textbf{\textcolor{blue}{原始関数}}という. \\[1zh] 一般に,\ ある関数$f(x)$の原始関数は無数に存在する. \\[.2zh] 例えば,\ $3x^2$の原始関数(微分すると$3x^2$になる関数)は$x^3,\ \ x^3+1,\ \ x^3+2$などがある. \\[.2zh] 無数に存在する原始関数だが,\ それらの違いは定数部分のみである. \\[.2zh] よって,\ 原始関数の1つを$F(x)$,\ 定数を$C$とすると,\ 原始関数全体を$F(x)+C$と表せる. \\[.2zh] この原始関数全体を\textbf{\textcolor{blue}{不定積分}}といい,\ $\bm{\textcolor{red}{\dint{}{}f(x)\,dx=F(x)+C}}$と表す. \\[.5zh] このとき,\ $\bm{C}$を\textbf{\textcolor{blue}{積分定数}},\ \ $\bm{f(x)}$を\textbf{\textcolor{blue}{被積分関数}},\ \ $\bm{x}$を\textbf{\textcolor{blue}{積分変数}}という. \\\\ 回りくどくなったが,\ 数I\hspace{-.1em}Iの範囲では\textbf{\textcolor{red}{微分の逆が積分}}という認識さえあれば問題ない. \\[.2zh] また,\ 原始関数と不定積分は別物だが,\ 高校範囲では同一視しても問題ない. \\\\\\ $\textcolor{blue}{\bm{不定積分の公式\maru1}}{x^n}\,dx=\textcolor{red}{\bunsuu{1}{n+1}x^{n+1}}+C\ \ (Cは積分定数)}$ $(nは0以上の整数)$}} \\\\[.5zh] 特に$n=0$のとき{(ax+b)^n}\,dx=\textcolor{red}{\bunsuu{1}{a}\cdot\bunsuu{1}{n+1}(ax+b)^{n+1}}+C\ \ (Cは積分定数)} (a\neqq0)$} \\\\ 特に$\bm{\textcolor{forestgreen}{a=1}}$のとき{(x+b)^n}\,dx=\textcolor{red}{\bunsuu{1}{n+1}(x+b)^{n+1}}+C\ \ (Cは積分定数)}$} 積分記号\dint{}{}は\text{integral}\,(インテグラル)と読む.\ 和を意味する\text{Sum}の頭文字\text{S}を伸ばした記号である. \\[1zh] 積分定数のCは,\ \text{constant}\,(定数)に由来する. \\[1zh] 積分公式\maru1は,\ 微分すると容易に証明できる.\ なお,\ \dint{}{}dx=\dint{}{}1\,dxである. \ \left(\bunsuu{1}{n+1}x^{n+1}\right)’=x^n \\\\ 不定積分の性質は,\ \bm{和や差の積分は分割できる}ことと\bm{係数は\dint{}{}の前に出せる}ことを意味している. \\\\ 積分公式\maru2は,\ 数\text{I\hspace{-.1em}I\hspace{-.1em}I}を学習しない学生でも習得しておくべきである. \\[.2zh] 特に,\ \bm{a=1の場合の公式の習得は必須}と考えておいてもらいたい. \\[.2zh] \dint{}{}x^n\,dx=\bunsuu{1}{n+1}x^{n+1}+C\,のxをx+bに変えただけである. \\[1zh] \bm{ax+bに変えたときは\,\bunsuu1a\,を掛ける必要が生じる}ので注意する. (1)\ \ 不定積分の性質を用いて分割してから計算すると以下のようになる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ それぞれの積分定数をまとめて5C_1-4C_2+6C_3-8C_4=Cとおくと本解と一致する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 積分計算は途中過程を記述する必要がないので,\ 本解のように瞬殺すればよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 問題集では「Cは積分定数」という記述がよく省略してあるが,\ 試験では記述すべきである. \\[1zh] (2)\ \ 不定積分の性質を用いて合体させてから計算すると楽になる. \\[1zh] (3)\ \ 和や差とは異なり,\ 積を\dint{}{}f(x)g(x)\,dx=\dint{}{}f(x)\,dx\times\dint{}{}g(x)\,dxと分割することはできない. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 展開してから積分することになる. \\[1zh] (4)\ \ dtとあるから\bm{tが積分変数}である.\ tで整理し,\ tについて積分する.\ \bm{xは定数扱い}である. \\[1zh] (5)\ \ 公式\dint{}{}(x+b)^n\,dx=\bunsuu{1}{n+1}(x+b)^{n+1}+C\ を用いると瞬殺できる. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 公式を用いない場合,\ \dint{}{}(x^2-2x+1)\,dx=\bunsuu13x^3-x^2+x+Cとなる. \\\\ (6)\ \ 公式\dint{}{}(ax+b)^n\,dx=\bunsuu{1}{a(n+1)}(ax+b)^{n+1}+C\ を用いると瞬殺できる. \\\\ (7)\ \ (5),\ (6)のような法則は,\ \bm{括弧内が1次式}の場合のみに成り立つ. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 括弧内が2次以上の式の場合は展開するしかない.\ 間違っても\bunsuu13(x^2+1)^3\,としてはならない.