定積分の計算と性質, 偶関数・奇関数の定積分

スポンサーリンク

「不定積分を求めよ」とありますが、「定積分を求めよ」の誤りです。

関数$f(x)$の原始関数の1つを$F(x)$とするとき \\[.5zh]   $a$をこの定積分の\textbf{\textcolor{blue}{下端}},\ \ $b$を\textbf{\textcolor{blue}{上端}},\ \ $a\leqq x\leqq b$を\textbf{\textcolor{blue}{積分区間}}という. 原始関数としてF(x)+Cを用いると \teisekibun{F(x)+C}{a}{b}=\{F(b)+C\}-\{F(a)+C\}=F(b)-F(a) \\[1zh] 結局Cは消えるので,\ 最初からC=0として計算すれば済む. 定積分の性質}} \phantom{\ [4]\ \ }(右辺)=\teisekibun{F(x)}{a}{c}=F(c)-F(a) \\\\ \phantom{\ [4]\ \ }\dint{a}{b}f(x)\,dxの値は,\ \bm{区間a\leqq x\leqq bでy=f(x)\ (\geqq0)とx軸で挟まれた部分の面積}を表す. \\[.8zh] \phantom{\ [4]\ \ }よって,\ [4]の図形的意味は右図のようになる. \\[.2zh] \phantom{\ [4]\ \ }数式自体は,\ ,\ f(x)\geqq0でない場合にも成立する. {偶関数と奇関数の定積分}} \\[1zh]   $n$を0以上の整数とする. \\[1zh]   [1]\ \ \textcolor{blue}{\textbf{偶関数\ $\bm{\textcolor{red}{x^{偶数}}}$\ ($\bm{y}$軸対称)}}  奇関数\ $\bm{\textcolor{cyan}{x^{奇数}}}$\ (原点 \bm{積分区間が対称な定積分}では,\ 偶関数・奇関数を意識すると計算を大幅に簡略化できる. \\[1zh] \bm{f(-\,x)=f(x)}を満たす関数f(x)を偶関数という. \\[.2zh] 図形的には-xのときのy座標f(-\,x)とxのときのy座標f(x)が等しい,\ 要は\bm{y軸対称}である. \\[.2zh] \bm{f(-\,x)=-\,f(x)}を満たす関数f(x)を奇関数という. \\[.2zh] 図形的には-xのときのy座標f(-\,x)とxのときのy座標f(x)の正負が逆,\,要は\bm{原点対称}である. \\[1zh] 数\text{I\hspace{-.1em}I}の範囲の積分では,\ 偶数乗か奇数乗かが重要である. \\[.2zh] f(x)=x^{2n}\ (偶数乗)のとき,\ (-\,x)^{2n}=(-\,1)^{2n}x^{2n}=x^{2n}\ より,\ y軸対称である. \\[.2zh] f(x)=x^{2n-1}\ (奇数乗)のとき,\ (-\,x)^{2n-1}=(-\,1)^{2n-1}x^{2n-1}=-\,x^{2n-1}\ より,\ 原点対称である 数式での証明は以上だが,\ 図形的に理解しておくのがわかりやすく実戦的である. \\[1zh] \text{[1]}\ \ \bm{y軸対称}の場合,\ -\,a\leqq x\leqq aの面積は\bm{0\leqq x\leqq aの面積を2倍}すれば済む. \\[1zh] \text{[2]}\ \ x軸より下の部分の面積は,\ 定積分計算すると負の値として出てくる. \\[.2zh] \phantom{[2]}\ \ よって,\ \bm{原点対称}ならば,\ \bm{-\,a\leqq x\leqq0の面積と0\leqq x\leqq aの面積が打ち消し合って0になる.} (1)\ \ 普通に計算しようとすると本解の方法になる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ F(x)=\bunsuu23x^3-\bunsuu52x^2+8xとしてF(5)-F(1)を計算するものである. \\[.8zh] \phantom{(1)}\ \ 初学者は括弧内を先に計算しがちだが,\ \bm{分母が同じ分数同士で計算していく}と楽になる. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ どうせ分母が同じ分数を先に計算するならば,\ 最初から別解のように計算するのがよい. と考えて計算することに等しい. \\\\ (2)\ \ 定積分では,\ 積分変数によらず最終的な答えは同じになる. \\[1zh] (3)\ \ \bm{積分区間が等しい定積分は,\ 定積分の性質を用いて合体してから計算する.} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \dint{a}{b}\{kf(x)-lg(x)\}\,dx=k\dint{a}{b}f(x)\,dx-l\dint{a}{b}g(x)\,dxを逆向きに変形するわけである. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 不定積分とは違い,\ \bm{積分区間が等しい場合にのみ合体できる}ことに注意する. \\[1zh] (4)\ \ \bm{関数が等しく,\ かつ積分区間がつながる定積分は合体してから計算する.} \dint{a}{b}+\dint{b}{c}=\dint{a}{c} \\[1zh] (5)\ \ 関数が等しいので合体できないかを考える. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ そのままでは無理だが,\ -\dint{b}{a}=\dint{a}{b}を用いることで合体できる. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ \dint{a}{b}+\dint{b}{c}=\dint{a}{c}\ は,\ a