\sinθ=k,\ \cosθ=k,\ \tanθ=k$の形の三角方程式・不等式を基本型}と呼ぶことにする.
数Iの三角比分野で学習したとおり,\ 基本型は$定義に基づいて図形的に解く$のであった.
数I-.2zw}Iの三角関数では,\ 角が単純な$θ$でないものが多く登場する.
この場合,\まず角の範囲を確認し,\ その範囲内で解く$ことになる.
とりあえず両辺を2で割り,\ \sin の係数を1にすることにより基本型とする.
さて,\ 実に多くの学生が安易に」と答えて間違える.}
この間違いの原因は,\ と混同してしまったことにある.
本問は,\ θ+23π\ の\sin が\,12\,となるときの\,θ\,を求める問題}である.
よって,\ 角\,θ+23π\,の範囲の中で \sin が\,12\,となる角を考えなければならない.}
角\,θ+23π\,の範囲は,\,の各辺に\,23π\,を足して求められる.
このとき,\ 2π+23π=83π\ としてしまわないのがコツである.
2π+23π\ のままにしておけば,\ 1周+23π}\,であることが瞬時にわかる.
まず,\ 角\,θ+23π\,の範囲を矢印で図示する.\ 23π\,から1周分である.
後は,\ y=12\,の直線を引き,\ これと単位円の交点までの回転角を考えればよい.
範囲は\,23π\,からなので,\ 第1象限の交点までの回転角は\,π}{6}\,ではなく1周してきた\,13}{6}π\,である.}
結局,\ 23π\ から\ 2π+23π\,の範囲内で\sin が\ 12\ となるのは,\ 回転角が\,56π\,と\,13}{6}π\,のときである.
θ+23π\ が\ 56π,\ 13}{6}π}\ であり,\ θ\,を求めて答えとする.
4π-π}{3}\ は,\ -π}{3}\ から2周した角である.
-π}{3}\ から\ 4π-π}{3}\ の範囲で,\ \cos が\,√3}{2}\ 以上となる角の範囲を考える.
-π}{3}\ から始まり,\ 1周目が-,まで,\ 2周目が\,
先に角2θ-π}{3}\,の範囲を確認しておかなければ,\ 0≦2θ-π}{3}≦π}{6}\ などと間違える.
θ\ の範囲に変換するときは,\ まず各辺を+π}{3}\ し,\ さらに各辺を2で割るとよい.
-π}{4}\ から\ 2π-π}{4}\ の範囲で,\ \tan が\ 1}{√3}\ 以下になる\,θ-π}{4}\,の範囲を考えることになる.
そもそも,\ 根本的に\tan の三角方程式の解き方が怪しい人が少なくない.
本項では,\ 最低限の基本を習得済みであることを前提として解説する.
必要ならば,\ 数 Iの三角比分野で学習した三角方程式を復習してきてほしい.
\tanθ\,の定義は,\ 一般角\,θ\,の動径と直線x=1の交点のy座標}であった.
よって,\ 直線x=1上のy≦1}{√3}\,の部分に対応する角の範囲}を考えればよい.
結局,\ 図の赤色の部分となるが,\ -π}{4}\,から2π-π}{4}\,までの範囲で考えるから3分割}することになる.
このとき,\ π}{2}\,と\,32π\,の\tan\,の値は存在しない}ことに注意する(等号がつかない).
さらに,\ 2π-π}{4}\,も範囲外なので等号はつかない.