3次関数が極値をもつ条件・もたない条件

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3次関数のグラフ$f(x)=ax^3+bx^2+cx+d$は,\ 6通りに分類されるのであった. {2実数解{実数解なし\ となる2通りの場合のみ,\ 極大値と極小値を同時にもつ.}}$ \\[.2zh]  逆に言えば,\ $D\leqq0$\ となる4通りは極値をもたない. よって,\ 以下が成立する. \\\\\\ 3次関数}が極値をもつ}}$\bm{ f'(x)=0が\textcolor{cyan}{異なる2つの実数解}をもつ}$ \\[.2zh]  $f'(x)=0の判別式{3次関数}が極値をもたない}}$\{実数解が1個または0個}}$ 3\ が極値をもたないような定数kの値の範囲を求めよ.$の実数解が1個または0個}であることが条件である.$ \\[1zh]  $f'(x)=0$の判別式を$D$とすると $f(x)がx>1で極大値をもつような定数aの値の範囲を求めよ.$ \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ $f(x)がx>1で極小値をもつような定数aの値の範囲を求めよ.$ \\ 必ずx>1で極小値ももつ.$\ がx>1の範囲で異なる2つの実数解をもつ}ことが条件である.$ \\\\ x^3\,の係数が正の3次関数の場合,\ 必ず\bm{極大値よりも極小値の方がx座標が大きくなる.} \\[.2zh] つまり,\ x>1で極大値のみをもつことはありえない. \\[.2zh] よって,\ \bm{「x>1で極大値をもつ」は,\ 「x>1で極大値と極小値をもつ」と同じこと}である. \\[1zh] 単に極大値と極小値をもつというだけならば,\ D>0のみで済む. \\[.2zh] しかし,\ 範囲の条件が加わると,\ \bm{2次方程式の解の存在範囲(解の配置)問題(数\textbf{I})に帰着}する. \\[.2zh] これは,\ グラフを用いて図形的に考えるのであった. \\[1zh] \bm{判別式,\ 軸の位置,\ 区間の端のy座標}の3点に着目し,\ f'(x)のグラフが上図になる条件を考える. \\[.2zh] まず,\ x軸と2点で交わらなければならないから,\ \bm{D>0}である. \\[.2zh] また,\ \bm{(軸)>1}でなければならない.\ \ f'(x)=(x-a)^2+2a-4\,より,\ 軸はx=aである. \\[.2zh] さらに\bm{f'(1)>0}であれば,\ x軸のx>1の部分と2点で交わることが確定する. 極小値よりも小さい極大値のx座標がx>1である必要はない. \\[.2zh] よって,\ (1)の場合に加え,\ \bm{x>1の範囲に極小値のみをもつ}場合を考慮する必要が生じる. \\[.2zh] 解の一方のみに条件がないものは,\ 解の存在範囲問題の中で最も厄介な型である. \\[1zh] \text{(\hspace{.15zw}i\hspace{.15zw})}\ \ x<1で極大値,\ x>1で極小値をもつ条件は,\ \bm{f'(-\,1)<0}のみである. \\[.2zh] \phantom{(ii)}\ \ このとき自動的にx軸と2点で交わるから,\ D>0は必要ない. \\[1zh] \text{(ii)}\ \ \bm{f'(x)がx軸とx=1で交わる右図のような場合がありえることが大きな盲点}となる. \\[.2zh] \phantom{(ii)}\ \ x軸とx=1で交わる条件はf'(-\,1)=0である.\ 本問の場合,\ 2つのaが求まる. \\[.2zh] \phantom{(ii)}\ \ このaをそれぞれf'(x)=0に代入し,\ \bm{x=1以外の解を求めて条件を満たすかを確認する.} \\[.2zh] \phantom{(ii)}\ \ 複雑な2次方程式だが,\ x=1で交わるから(x-1)を因数にもつことに注意して因数分解する. を合わせた範囲が最終的な答えである.