反復試行の確率(基本) nCrpr(1-p)n-r

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サイコロを5回振るとき,\ 次の確率を求めよ.$ \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ 3の倍数の目がちょうど3回出る確率 \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ 3の倍数の目が2回以上出る確率 \\ 反復試行の確率(基本)同じ条件で同じ試行を繰り返す}}とき,\ \textbf{\textcolor{red}{各回の試行は独立}}である. \\[.2zh]   このような独立な試行を繰り返しを\textbf{\textcolor{blue}{反復試行}}という. \\[1zh]   1回の試行で事象Aの起こる確率を$p$とする. \\[.2zh]   この\textbf{\textcolor{blue}{試行を$\bm{n}$回繰り返すとき,\ 事象$\bm{A}$が$\bm{r}$回起こる確率}}は    これが反復試行の確率の公式であるが,\ 絶対に丸暗記をしてはならない. \\[.2zh]   以下で示すような式の意味合いの理解がなければ,\ 応用問題には通用しない. \\\\\\   (1)を考えよう.\ まず,\ 1回振って3の倍数の3,\ 6が出る確率は$\bunsuu26=\bunsuu13$である. \\[.5zh]   本問において想定される\textbf{間違い}が主に3つある. \\[1zh]    [1]\ \ $\bunsuu13+\bunsuu13+\bunsuu13=1$ (前項で説明したように論外) \\[1zh]    [2]\ \ $\left(\bunsuu13\right)^3=\bunsuu{1}{27}$   (残り2回が何でもよいわけではない) (残り2回も考慮して一見正しそうだが$\cdots$) \\\\\\   [3]が間違いである理由は,\ \textbf{\textcolor{red}{順序を考慮できていない}}ことにある. \\[.2zh]   以下,\ \textcolor{cyan}{3の倍数の目が出る事象を○},\ \ \textcolor{magenta}{3の倍数の目が出ない事象を×}で表す. \\[.2zh]   \.{順}\.{番}\.{に}5回振って3の倍数の目がちょうど3回出るパターン例を挙げると以下となる. \\[1zh]   [3]は,\ 1つの順序パターンの確率を求めたにすぎなかったわけである. \\[.2zh]   \textbf{\textcolor{forestgreen}{各順序パターンは互いに排反}}なので,\ 各場合の確率をすべて足し合わせて答えとなる. \\[.2zh]   よって,\ 結局は\textbf{\textcolor{red}{○3個と×2個の並べ方が何通りあるか}}を考えることに帰着する. \\[.2zh]   これは,\ \textbf{\textcolor{blue}{同じモノを含む順列}}であるから,\   $\textcolor{forestgreen}{5ヶ所から○の位置を3ヶ所選ぶ}と×の位置は自動的に決まるから,\ \textcolor{red}{\kumiawase53}\,通りとなる.$ \\[.2zh]   $\textcolor{forestgreen}{5個を一旦別物とみて並べ,\ ○3個と×2個の重複度で割る}と, なぜ順序を考慮すべきなのかは,\ 場合の数の比で求めると考えるとわかりやすい. \\[.2zh] サイコロを2回振るときの確率を求めるとき,\ 6^2\,通りの重複\dot{順}\dot{列}を全事象にとることになる. \\[.2zh] このとき,\ (1,\ 1),\ (1,\ 2),\ (2,\ 1),\ \cdots\ の36通りが同様に確からしいのであった. \\[.2zh] (1回目,\ 2回目)=(1,\ 2),\ (2,\ 1)のように順序が異なるものは別物というわけである. \\[1zh] また,\ \bm{サイコロ2個を同時に振るに変えたとしても同じ問題である}ことも重要である. \\[.2zh] 各サイコロの試行は独立だからである.\ \ (1個目,\ 2個目)=(1,\ 2),\ (2,\ 1)となるだけである. \\[.2zh] 「\,2個同時に振る」を「\,2回振る」に読み替え,\ 反復試行として考えた方がわかりやすい場合も多い. \\[1zh] (1)\ \ 3^5\,を27\times9として計算する人が多いが,\ 9\times9\times3として計算すると楽である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ また,\ \kumiawase nr=\kumiawase{n}{n-r}\,より,\ \kumiawase53=\kumiawase52\,として計算した. \\[1zh] (2)\ \ 明らかに\bm{余事象の利用}が有効である.\ 1から3の倍数の目が0回と1回出る確率を引けばよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 0回出る確率は反復試行の公式的に書くと\,\kumiawase50\left(\bunsuu13\right)^0\hspace{-.3zw}\left(\bunsuu23\right)^5\,となるが,\ その必要はないだろう. \\[.8zh] \phantom{(1)}\ \ なお,\ 一般に\,\kumiawase n0=1,\ \ a^0=1\,とする決まりである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 一応,\ ちょうど2回,\ 3回,\ 4回,\ 5回出る確率を直接的に求める別解も示した. 白玉3個,\ 赤玉2個,\ 緑玉1個の合計6個の玉が入った袋から1個取り出して元に戻す \\[.2zh] \hspace{.5zw}ことを6回繰り返す.\ このとき,\ 白玉が1回,\ 赤玉が2回,\ 緑玉が3回取り出される確 \\[.2zh] \hspace{.5zw}率を求めよ.   1回の試行で白玉,\ 赤玉,\ 緑玉が出る確率はそれぞれ\ 「毎回元に戻す」といういわゆる\bm{復元抽出}である. \\[.2zh] 復元抽出の場合の各回の試行は\bm{独立}であるから,\ 反復試行の考え方で求められる. \\[1zh] 白玉が出る事象を○,\ 赤玉が出る事象を△,\ 緑玉が出る事象を×で表すとする. \\[.2zh] このとき,\ ○△△×××\,の並べ方が何通りあるかを考えることに帰着する. \\[.2zh] 3種類以上の同じモノを含む順列は,\ \kumiawase nr\,ではなく階乗で計算するほうがわかりやすい. \\[.2zh] 6ヶ所から○の位置を1ヶ所選び,\ 残り5ヶ所から△の位置を2ヶ所選ぶと