最大値と最小値の期待値

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1から$n$までの数字が1つずつ書いてある玉が$n$個入っている袋から同時に3個の玉 を選び,\ 最大の数字をX,\ 最小の数字を$Y$とする. \ \ (1)\ \ $n=5$のとき,\ Xの期待値$E(X)$を求めよ. \ \ (2)\ \ $n≧3$のとき,\ $X,\ Y,\ X-Y$の期待値$E(X),\ E(Y),\ E(X-Y)$を求めよ(数B).} \最大値と最小値の期待値 Xのとりうる値は3,\ 4,\ 5である. 最大の数字X=kのとき,\ 他2つの数字は1,\ 2,\ ・・・,\ k-1の中から2つ選ぶことになる. 変数Xがn個ある場合の和を計算するには,\ 数 B:数列の知識が必要になる. 変数Xのとりうる値は3,\ 4,\ ・・・,\ nである. Σを用いて表すと,\ 後は基本的なΣ計算である. 変数kを含まない部分は,\ 早い内にΣの前に出す. Σ公式を利用するためには,\ k=1からの和になっていなければならない. k=1,\ 2のときk(k-1)(k-2)=0より,\ k=3からの和をk=1からの和とすることができる. 以下の公式を適用後,\ 因数分解する方向で整理する.  Σ{k=1}{n}k^3=12n(n+1)^2=14n^2(n+1)^2, Σ{k=1}{n}k^2=16n(n+1)(2n+1), Σ{k=1}{n}k=12n(n+1) 最後,\ nに簡単な数値を代入して検算しておく}ことが望ましい. n=3のとき,\ 3個の玉のうち一番大きい数字Xは100\%確実に3である. よって,\ E(X)=3と予想でき,\ 34(n+1)にn=3を代入してみると確かにE(X)=3となる. k(k-1)(k-2)は連続整数の積}なので,\ 階差を利用して和を求める}こともできる(別解1). 一般に,\ 一般項a_k\,を階差の形f(k)-f(k+1)で表すことができれば,\ 以下の原理で必ず和が求まる. Σ{k=1}{n}a_k=Σ{k=1}{n}\{f(k)-f(k+1)\}=\{f(1)-f(2)\}+\{f(2)-f(3)\}+・・・+\{f(n)-f(n+1)\} Σ{k=1}{n}a_k}=f(1)-f(n+1) 連続整数の積は,\ 以下のような規則で階差の形に変形できることが知られている.  [1]\ \ k(k+1)=13\{k(k+1)(k+2)-(k-1)k(k+1)\}  [2]\ \ k(k+1)(k+2)=14\{k(k+1)(k+2)(k+3)-(k-1)k(k+1)(k+2)\} 本問は,\ [2]のkをk-2に変えたものである. 変数Yのとりうる値は1,\ 2,\ ・・・,\ n-2である. 最小の数字がkのとき,\ 残りの数字はk+1,\ k+2,\ ・・・,\ nのn-k個の数字の中から2つ選ぶ. k=n-1,\ nのときk(n-k)(n-k-1)=0より,\ n-2までの和をnまでの和としてよい. 変数X-Yのとりうる値は2,\ 3,\ ・・・,\ n-1である. 例えば,\ 選んだ玉が(3,\ 4,\ 5)ならばX-Y=2,\ (1,\ 3,\ n)ならばX-Y=n-1である. X-Y=kとなる組は(X,\ Y)=(n,\ n-k),\ (n-1,\ n-k-1),\ ・・・,\ (k+1,\ 1)のn-k組ある. 残り1個の数字は,\ XとYの間にあるk-1個の数字の中から1つ選ぶことになる. k=1,\ nのときk(n-k)(k-1)=0より,\ Σ{k=2}{n-1}をΣ{k=1}{n}としてよい. E(X),\ E(Y)が既知ならば,\ 和(差)の期待値の公式}を用いると瞬殺できる(別解). E(X),\ E(Y),\ E(X-Y)のうち2つが求まれば,\ 残り1つも直ちに求まるわけである. 期待値が平均}という観点があれば,\ 非復元抽出}の場合はE(X)とE(Y)を以下のように解釈できる. n個から3個選ぶとき,\ 平均すると右の△,\ □,\ ◇が選ばれる. \underbrace{○○○}_{n-3}{4}個}△\underbrace{○○○}_{n-3}{4}個}□\underbrace{○○○}_{n-3}{4}個}◇\underbrace{○○○}_{n-3}{4}個} [-.5zh] よって  E(Y)=△=n-3}{4}+1=14(n+1)  E(X)=◇=n-n-3}{4}=34(n+1) 1から$n$までの数字が1つずつ書いてある玉が$n$個入っている袋から1個の玉を選び, 数字を確認してから元に戻すことを繰り返す.\ 確認した中で最大の数字をXとする. \ \ (1)\ \ 3回繰り返すとき,\ Xの期待値$E(X)$を求めよ(数B). \ \ (2)\ \ $r$回繰り返すときのXの期待値$E(X)$に対して,\ {X=k}$となる確率は  前問は非復元抽出であったが,\ 本問は復元抽出}における最大値の期待値である. 3回選んで最大の数字がkを言い換えると,\ 「少なくとも1回がk\ かつ\ 残りの2回がk以下」である. 2,\ 3回程度ならばまだしも,\ 回数が多くなると直接的にこの確率を求めるのが難しくなる. そこで,\ 差事象を利用する}のが基本であった.\ この考え方ならば,\ 何回であっても容易に求められる. 結局,\ (最大の数字がk)=(3回ともk以下)-(3回ともk-1以下)}\ と考えれば済む. 一応,\ 検算しておく.\ \ n=1のとき,\ 100\%の確率でX=1であるから,\ E(X)=1となるはずである. E(X)=(n+1)(3n-1)}{4n}\,にn=1を代入してみると,\ 確かにE(X)=1となる. 和の扱いが難しいが,\ とりあえず書き出して整理してみると,\ 意外と簡潔な形にまとまる. 求める極限はlim{n\to∞}1nΣ{k=1}{n}f-.2zw} knの形をしており,\ あからさまに定積分の定義の利用}を匂わせる. 定積分の定義 ∫{0}{1}f(x)\,dx=lim{n\to∞}1nΣ{k=1}{n}f-.2zw} kn} (区分求積法) n\to∞\,とするから,\ nの係数さえ同じならばΣ{k=1}{n}でもΣ{k=1}{n-1}でも変わらない.
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高校数学A 確率
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