初めて起こるまでの回数の期待値

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}1個のサイコロを繰り返し振るとき,\ 以下の条件における振る回数の期待値を求めよ.  (1)\ \ 1の目が出るか,\ $n$回振った時点で終了する(数B)  (2)\ \ 1の目が出た時点で終了する(数III)とき初めて起こるまでの回数の期待値 \\  (1)\ \ $k$回目で初めて1の目が出る確率は \ $n$回振っても1の目が出ない確率は {n=1のときも成り立つ})$} 無理矢理, 階差の形$f(k)-f(k+1)$を作る}\, n回振ることになるときのみ,\ 以下の2つの場合がありえることに注意して立式する.  「\,n回目に初めて1が出る」「\,n回振っても1の目が出ない」 要はn-1回目までとn回目で話が変わるので,\ n-1回目がないn=1の場合を分ける必要がある. 16\,をくくり出すと,\ 下線部は(等差)×(等比)の和}(数 B:数列)である. この和はS-rS法(公比を掛けたものをずらして引くと等比数列の和に帰着)}で求まるのであった. 普通は等比数列の和に初項(本問では1・1)を含められないが,\ 本問はたまたま含められる. 1・1=1・56^0から1・56^{n-1}までの和なので,\ 項数n個,\ 初項1,\ 公比\,56\,である. 初項a,\ 公比r,\ 項数nの等比数列の和 a(1-r^n)}{1-r} n=1のとき,\ 1回で確実に終了するから,\ E(X)=1である. n≧2のときのE(X)=61-56^nに試しにn=1を代入してみると,\ E(X)=1となる. 初見で気付くのは困難だが,\ E(X)\ (n≧2)の求め方は別解がよりスマートである(上級者向け). 一般に,\ 一般項a_k\,を階差の形f(k)-f(k+1)で表すことができれば,\ 以下の原理で必ず和が求まる. \\とすると階差の形になる. 勿論,\ Σ{k=1}{n}56^n初項\,56,\ 公比\,56,\ 項数nの等比数列の和を足して辻褄を合わせる必要がある. 1の目が出るまで無限に続くことになるから,\ 無限和}を求めることになる. 無限和は,\ 有限和(第n項までの和)を求めた後nを無限大の極限に飛ばす}と求まる(数III}:極限). 第n項までの和とは(1)の\,16S\,のことであるから,\ これのnを無限大に飛ばせばよい. 当然lim{n\to∞}r^n=0,\ また,\ 問題よりlim{n\to∞}nr^n=0である. 1回の確率\,16\,ならば,\ 初めて起こるまでの平均試行回数が6回になるというのは直感とも一致する. 本問を一般化すると,\ 有名な事実が導かれる.\ \ 16=pとして同様に計算するだけである. つまり,\ 1回の確率pの事象が実際に起こるまで繰り返すときの試行回数の期待値は\,1p}\,となる.
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高校数学A 確率
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