「確率は場合の数の比なのだから、場合の数分野さえしっかり学習できていれば改めて確率を学習する必要はない。」などと考えているならば、これは大きな間違いである。
実は、場合の数と確率は似て非なるものである。場合の数の比というのは間違いではないが、その程度の認識では基本問題ですら間違える可能性が高い。
当カテゴリでは、最初に確率で最も重要な「同様に確からしい」について理解した上で、受験数学における確率の基本パターンから応用パターンまでを網羅する。
「確率」は高校数学の中で最も実生活で役立つ分野である。実生活と関連する興味深いテーマも登場するので、多くの学生は最初はあまり抵抗感なく取り組み始めることができるものの、実際に十分な理解をして入試レベルに到達するには結構難しい分野でもあり、場合の数分野と同様に丸暗記は通用しない。
当サイトでは、多くの教科書や参考書ではほとんど省かれてしまっている確率の考え方までをかなり詳しく解説しているので、じっくりと学習してほしい。
後半の多くの期待値の問題や確率漸化式の問題では、数B:数列を学習済みであることが前提である。
なお、「期待値」は2022年新高校1年生から始まった新課程の学習内容である。
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当カテゴリ内記事一覧
- 確率の超基本(定義、場合の数との違い、「同様に確からしい」とは)
- 確率の極意(何が同様に確からしいか3パターン)(最重要)
- 2次方程式の解の条件と確率
- 確率の加法定理(排反)
- 円順列の確率
- 隣り合う・隣り合わない確率(和事象A∪Bの確率)
- 余事象の確率
- 独立試行の確率(独立試行の乗法定理)
- 反復試行の確率(基本) nCrpr(1-p)n-r
- 反復試行の確率(先にk回勝つ、先にk回連続して勝つ)
- 反復試行の確率(n回以内にk回勝つ)
- 反復試行の確率(先にk勝リード)
- 反復試行による直線上の点の移動(ランダムウォーク)
- 反復試行による正多角形上の点の移動
- 最短経路の確率
- 確率の一般項Pnの最大値・最小値
- 反復試行の確率の極限と自然対数の底e
- 条件付き確率Pa(B)と確率の乗法定理
- 条件付き確率の有名問題演習(原因の確率、検査陽性のパラドックス)
- くじ引きの確率と公平性
- 両面色付きカードの確率
- 事象の独立と従属 P(A∩B)=P(A)P(B)
- サイコロの出る目の種類の確率
- サイコロの出る目の積の確率、「少なくとも~」かつ「少なくとも~」の確率
- 最大値と最小値の確率
- 期待値E(X)の基本
- 期待値による損得判定と公平分配
- 和の期待値と積の期待値の公式
- 個数の期待値(和の期待値の公式の利用)
- 反復試行と期待値(二項分布)
- 最大値と最小値の期待値
- 初めて起こるまでの回数の期待値
- n人のじゃんけんの確率と期待値
- n回のじゃんけんで勝者が決まる確率
- リーグ戦の確率
- トーナメント戦の場合の数と確率
- 巴戦の確率
- 確率漸化式の基本(2状態)
- 確率漸化式(2状態+途中で終了)
- 確率漸化式(対等性・対称性のある3状態)
- 確率漸化式(偶数回と奇数回で場合分け)
- ポリアの壷(確率漸化式・個数の期待値)
- 隣接3項間確率漸化式(ちょうどnになる、連続する・しない)
- ギャンブラーの破産問題(破産の確率)