期待値による損得判定と公平分配

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1から10までの数が1つずつ書かれた10本のくじがあり,\ 連続する2つの数の2本 \\[.2zh] \hspace{.5zw}が当たりである.\ ただし,\ 10と1は連続しているとする.\ 当たりくじ1本の賞金は \\[.2zh] \hspace{.5zw}1万円である.\ このくじを3本引くとして,\ 次の2通りの引き方のどちらが有利かを \\[.2zh] \hspace{.5zw}期待金額で判定せよ. \\[1zh] \hspace{.5zw} [1]\ \ 無作為に3本のくじを引く.    [2]\ \ 数字が連続する3本のくじを引く. \\ 期待値による損得判定と公平分配}   [2]\ \ 1本の当たりくじを引く確率は 2本の当たりくじを引く確率は{2通りの引き方に有利・不利はない.} 何をもって有利・不利とするかは場合によるが,\ 高校数学では普通期待値(期待金額)で判定する. \\[1zh] 数字が連続する3本のくじの引き方は,\ (1,\ 2,\ 3),\ (2,\ 3,\ 4),\ \cdots\cdots,\ (10,\ 1,\ 2)の10通りがある. \\[.2zh] 当たりくじの連続する2つの数が何であれ,\ 1本の当たりくじを引く場合は2通りある. \\[.2zh] 例えば,\ 当たりくじが4と5の場合,\ 1本の当たりくじを引く場合は(2,\ 3,\ 4)と(5,\ 6,\ 7)である. \\[.2zh] また,\ このとき2本の当たりくじを引く場合は(3,\ 4,\ 5)と(4,\ 5,\ 6)の2通りである. \\[1zh] 期待金額が等しくなるのは予想通りだったかもしれないが,\ 条件次第で[1]と[2]に優劣が生じうる. \\[.2zh] 当たりくじを1本も引けない確率は,\ [1]は\,\bunsuu{7}{15},\ [2]は\,\bunsuu35=\bunsuu{9}{15}\,である. \\[.8zh] よって,\ 少なくとも1本の当たりくじを引きたいならば,\ [1]のバラ方式を選択するべきである. \\[.2zh] 逆に,\ 2本の当たりくじを引いて賞金を総取りしたいならば,\ [2]の連番方式を選択するべきである. 互角の能力を持つA,\ Bが勝負し,\ 先に3回勝った方に賞金100万円が与えられるとい \\[.2zh] \hspace{.5zw}うゲームをする.\ しかし,\ Aが2勝,\ Bが1勝した時点で,\ ゲームを中断せざるを得なく \\[.2zh] \hspace{.5zw}なった.\ このとき,\ AとBにいくらずつ賞金を分配するのが公平か. \\ ゲームを続行したとき,\ Aが先に3回勝つ確率}は  \ Aが受け取る賞金の期待値は ゲームを続行したとき,\ Bが先に3回勝つ確率}は  Bが受け取る賞金の期待値は  \bm{先に3回勝つ確率の重みをつけて分配する},\ つまりは\bm{期待金額に分配する}のが公平である. \\[.2zh] 元々,\ 期待値という概念はこのような問題の議論から誕生した. \\[1zh] \text A\,2勝,\ \text B\,1勝は確定なので,\ その条件の下で先に3回勝つ\bm{条件付き確率}を求めることになる. \\[.2zh] わざわざ公式P_A(B)=\bunsuu{P(A\cap B)}{P(A)}\,を持ち出さずとも,\ 単に4回目以降の確率を考えれば済む. \\\\ \text Aが先に3回勝つ場合は,\ 「\,4回目に\text Aが勝つ」か「\,4回目に\text Bが勝ち,\ 5回目に\text Aが勝つ」である. \\[.2zh] \text Bが先に3回勝つ場合は,\ 「\,4回目と5回目で\text Bが2連勝する」のみである. \\[.2zh] [2]の確率は[1]の余事象として求めることもできる. 1つのサイコロを振り,\ 最後に出た目の数を得点とする. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ 1回だけ振り直せるとき,\ 2回目を振るかをどのように決めるべきか. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ 2回振り直せるとき,\ 2回目と3回目を振るかをどのように決めるべきか. \\ 1つのサイコロを1回振るとき,\ 出る目の期待値は{1回目に出た目が1,\ 2,\ 3ならば2回目を振り,\ 4,\ 5,\ 6ならば終了する.}} \\\\\\  (2)\ \ \textcolor{magenta}{1つのサイコロを最善のふるまいで2回振る}とき,\ 最後に出る目の期待値は \\1回目に出た目が1,\ 2,\ 3,\ 4ならば2回目を振り,\ 5,\ 6ならば終了する.} \\[.2zh] \phantom{   $\therefore$ \hspace{.25zw}}\textbf{2回目に出た目が1,\ 2,\ 3ならば3回目を振り,\ 4,\ 5,\ 6ならば終了する (1)\ \ \bm{1回目に出た目と,\,2回目に1回振るときの出る目の期待値を比較して決める}のが合理的である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 1回振るときの期待値が3.5なので,\ 1回目が3.5より小さいならば2回目を振る方がよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 1\,~\,6のどの出目に対しても確率は\,\bunsuu16\,なので,\ 括弧でまとめて記述した. \\\\ (2)\ \ まず,\ 1回振った時点で2回目を振るかを決める必要がある. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ この時点では残り2回のチャンスがある. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ \bm{この2回を最善でふるまうとして期待値を求め,\ 1回目に出た目と比較}すればよい. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 2回のチャンスのうち最初が1,\ 2,\ 3ならば振り直し,\ 4,\ 5,\ 6ならばここで終了する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 2回のチャンスで1点になる場合は,\ 「最初に1,\ 2,\ 3が出て,\ 振り直して1が出る」である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 2点,\ 3点になる場合も同様である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 2回のチャンスで4点になる場合は,\ 次の2つがある.\ \ 5点,\ 6点になる場合も同様である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \  「\,最初に4が出て終了」「\,最初に1,\ 2,\ 3が出て,\ 振り直して4が出る」 \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 2回のチャンスの期待値が4.25なので,\ 1回目が4.25より小さいならば2回目を振る方がよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 2回目を振ると残りのチャンスは1回であり,\ この1回のチャンスの期待値は3.5である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 2回目に出た目が3.5より小さいならば3回目を振る方がよい.
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