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すべての整数xに対して,\ f(x)=ax^2+bx+c\ (a,\ b,\ c:実数)\ が整数と$ \\[.2zh] \hspace{.5zw}$なるためのa,\ b,\ cの必要十分条件を求めよ.$ \\  整数値多項式の必要十分条件として,\ 3つの表現を知識として持っておく. \\\\  $[1]$\ \ $\bm{「\textcolor{red}{f(k)=整数}\ \ かつ\ \ \textcolor{red}{f(x+1)-f(x)が常に整数}」}$ \\[1zh]  $[2]$\ \ $\bm{「\textcolor{red}{連続するn+1個の整数xに対してf(x)が整数}」}$ \\[.5zh]  $[3]$\ \ $\bm{「\textcolor{cyan}{整数a_k},\ \textcolor{magenta}{階乗関数p_k(x)}を用いて, 常に整数となるような多項式を\bm{整数値多項式}という. \\ 例えば,\ f(x)=\bunsuu32x^2+\bunsuu52x+1\ はどんな整数xを代入しても必ず整数になる. \\ そうなるための必要十分条件を求めるのが本題である. \\ 一見すると,\ 「a,\ b,\ cが整数」となりそうだが,\ これは十分条件である. \\ 例のように,\ aやbは分数にもなりうるのである. \\[1zh] \text{[1]}\ 例として,\ f(0),\ f(1),\ f(2)がすべて整数となる条件を考える. \\ \phantom{[1]}\ \bm{「f(0),\ \ f(1)-f(0),\ \ f(2)-f(1)\ がすべて整数」}と考えることができる. \\ \phantom{[1]}\ f(0)=整数,\ f(1)-f(0)=(整数)より,\ f(1)=(整数)がいえる. \\ \phantom{[1]}\ さらに,\ f(1)=(整数),\ f(2)-f(1)=(整数)より,\ f(2)=(整数)もいえる. \\[1zh] \phantom{[1]}\ このことを文字を用いて一般化したものが[1]である. \\ \phantom{[1]}\ \bm{「ある整数kについてf(k)が整数\ かつ\ 階差が整数」}ならばすべて整数である. \\ \phantom{[1]}\ ここで,\ 階差を考えるのは,\ \bm{次数が1次低くなり扱いやすくなる}からである. \\ \phantom{[1]}\ f(x)=(n次)のとき,\ (階差)=f(x+1)-f(x)=(n-1次)\ である. \\[1zh] \text{[2]}\ 2次式ならば,\ \bm{「連続する3個の整数に対してf(x)が整数」が必要十分}である. \\ \phantom{[1]}\ 例えば,\ 「f(0),\ f(1),\ f(2)がすべて整数」が必要十分である. \\[1zh] \text{[3]}\ \bm{n個の連続整数の積をn\kaizyou で割った関数}をn次階乗関数と呼ぶことにする. \phantom{[1]}\ n個の連続整数の積はn\kaizyou で割り切れるから,\ \bm{n次階乗関数はn\kaizyou で割り切れる.} \\ \phantom{[1]}\ よって,\ すべての整数に対して\ p_n=\bunsuu{x(x+1)\cdots(x+n-1)}{n\kaizyou}\ は整数である. \\ \phantom{[1]}\ これを用いると,\ 例えば3次の整数値多項式は次のように表せる. \phantom{[1]}\ 一般に,\ 階乗関数を用いた形に変形するには\bm{割り算}すると考えればよい. \\ \phantom{[1]}\ 例として,\ 3次式\ f(x)=ax^3+bx^2+cx+d\ を階乗関数で表すとする. \\ \phantom{[1]}\ まず,\ f(x)を3次の階乗関数x(x+1)(x+2)で割る. \\ \phantom{[1]}\ 余りは2次以下の式となるから,\ この余りをさらにx(x+1)で割る. \\ \phantom{[1]}\ x(x+1)で割ったときの余りをさらにxで割ると完了である.  $g(x)=2ax+a+b\ とおく.$ \\[.5zh]  $g(x)が常に整数となるための必要十分条件は \centerline{{\normalsize $\left[\textcolor{brown}{\begin{array}{l} 1回階差をとることで,\ 1次式となるから,\ これが常に整数となる条件を考える. \\ もう1度階差をとるとa,\ b,\ cで表された定数になる. \\ これが整数であることが条件となるわけである. \\[1zh]  $f(0),\ f(-1),\ f(1)\ が整数であることが必要である.$\\[.5zh]   x(x+1),\ x(x-1)\ は連続2整数の積}であるから,\ 2の倍数である.  $ゆえに,\ f(x)は,\ 任意の整数xに対して整数である. 必要十分条件は \bm{a+b,\ \ a-b,\ \ c\ が整数 \text{[2],\ [3]}の知識を持っていると見通しがよくなる. \\ 2次式なので,\ 「連続する3個の整数xに対してf(x)が整数」が条件となるはずだ. \\ これを考慮し,\ \bm{必要条件}として\ f(-1),\ f(0),\ f(1)\ を求める. \\ 0,\ 1,\ 2でもよいが,\ -1,\ 0,\ 1とするほうがやや楽である. \\[1zh] 「f(0),\ f(-1),\ f(1)\ はすべて整数」をa,\ b,\ cの条件に変換する. \\[1zh] 「a+b,\ a-b,\ cが整数」が必要だとわかったので,\ これが十分であることを示す. \\ わかりやすく整数を文字でおき,\ \bm{実数a,\ b,\ cを消去}する. \\ \bm{l,\ m,\ cが整数であることを利用するため,\ l,\ m,\ cで整理する.} \\ すると,\ 分子が連続整数の積であるような分数が係数となる. \\ \bm{「n個の連続整数の積はn\kaizyou で割り切れる」}を用いて整数になることが示される. \\[1zh] なお,\ a,\ b,\ cに関する同値な表現は1つではない. \\ よって,\ 本解と別解で結果が異っていても問題はない.