ガウス記号の応用③ [f(n)]の異なる整数の個数

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x$を超えない最大の整数を$\gauss x$で表す. 次の2020個の整数の中にある異なる整数の個数を求めよ. \gauss{f(n)$の異なる整数の個数}   自然数$n$に対して,\ $f(n)=2020}{n}$と定めると,\ $f(n)$は単調減少数列である. 45個の整数$\gauss{2020}{1,\ ・・・,\ \gauss{2020}{45$はすべて異なる.}\gauss{2020}{2020$の中には44から1までの整数がすべて含まれる.} ∴$ [1],\ [2]\,より 異なる整数の個数は\ \ $45+44-1=88\ 個}$} \\ 問題の構造と解法を理解するため,\ 分子が7の場合を具体的に書き出してみる. この場合,\ 異なる整数の個数は7,\ 3,\ 2,\ 1の4個である. 以下,\ f(n)>f(n+1)の場合を考える. 異なる整数の個数を数える上で重要になるのは,\ f(n)とf(n+1)の差}である. 差f(n)-f(n+1)が1以上のとき,\ \gauss{f(n)}と\gauss{f(n+1)}は必ず異なる整数値をとる.} f(n)>f(n+1)より,\ \gauss{f(n)}>\gauss{f(n+1)}が成り立つといえる(等号がつかない点が重要). 例えば,\ \gauss{2.2}=2,\ \ \gauss{1.2}=1\ である. \gauss xはxの整数部分を表すのであった.\ 1以上離れた2数は必ず整数部分が異なる}という話である. 一応証明しておくとと以下のようになる.  f(n)-f(n+1)≧1のとき,\ \gauss{f(n)}=\gauss{f(n+1)}=k\ となる整数kが存在すると仮定する.  ガウス記号の定義より 一方,\ 差が1より小さいとき,\ \gauss{f(n)}と\gauss{f(n+1)}が異なる整数値をとるとは限らない.} 例えば,\ \gauss{1.9}=\gauss{1.1}=1である.\ 差が1未満の2数の整数部分は一致する可能性があるわけである. \gauss{2.2}=2,\ \gauss{1.8}=1のように一致しない可能性もある. ただし,\ 一致しない場合,\ \gauss{f(n)}と\gauss{f(n+1)}の差は必ず1}であることに注意してほしい. 以上をまとめると以下となるので,\ これを利用して解答することになる. なお,\ 単調増加数列の場合は以下となる. [1]}\ \ n(n+1)≦2020は,\ 実数xのときと同様にして解こうとすると面倒になる. \ \ nが整数であることを利用する.\ それらしい整数値を代入していくことで,\ nの範囲を求める. \ \ まず,\ n^2≒2020となるような整数nを考えると,\ 45^2=2025である. \ \ n=45の付近を探ると,\ 44・45=1980,\ 45・46=2070より,\ 1≦ n≦44であるとわかる. \が成り立つといえる. \ \ それゆえ,\ 45個の整数\gauss{f(1)},\ ・・・,\ \gauss{f(45)}の中にある異なる整数の個数は45個}である. [2]}\ \ \gauss{f(n)}=\gauss{f(n+1)}\ \ または\ \ \gauss{f(n)}-\gauss{f(n+1)}=1\ なので厄介である. \ \ つまり,\ 2整数\gauss{f(n)},\ \gauss{f(n+1)}は等しいかもしれないし違うかもしれない. \ \ よって,\ \gauss{f(45)},\ ・・・,\ \gauss{f(1)}\,の中にある異なる整数の個数は簡単にはわからないように思える. \ \ 極端な話,\ \gauss{f(45)}=\gauss{f(46)}=・・・・・・=\gauss{f(2020)}\,であれば,\ 異なる整数の個数は1個である. \ \ 実は,\ 意外と簡単に異なる整数の個数がわかる. \ \ なぜなら,\ \gauss{f(n)}-\gauss{f(n+1)}=1より,\ 異なる整数値ならばその差は必ず1}だからである. \ \ n≧45のときの両端の値を求める}と,\ \gauss{f(45)}=44,\ \ \gauss{f(2020)}=1である. \ \ 最初が44で最後が1ならば,\ その途中で44から1までの整数44個がすべて現れる.} \ \ \gauss{f(n)}-\gauss{f(n+1)}=1より,\ 44の次が突然42になるといったことはありえないからである. \ \ 必ず,\ 44\ →\ 43\ →\ 42\ →\ ・・・\ →\ 2\ →\ 1\ のように整数値は1ずつ変化する. \ \ よって,\ どの段階で変化するかを考えることなく,\ 異なる整数の個数が44個であるとわかる. 最後,\ [1]と[2]で\gauss{f(45)}の場合が重複している}ことに注意して答える.
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高校数学A 整数
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