複素数の相等条件(虚数係数の方程式)

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次の等式を満たす実数x,\ yの値を求めよ.${複素数の相等条件(虚数係数の方程式)a,\ b,\ c,\ dを実数}}}とするとき$ \\[1zh] 複素数の相等条件は,\ 数\text Iで学習した以下の複素数版であり,\ 証明方法も同様である. \\[.2zh]  \underline{a,\ bを有理数}とするとき a+b\ruizyoukon2=0\ \Longleftrightarrow\ a=0\ かつ\ b=0 \\\\ \syoumei\ \ 先に\maru2の\Cnum{a}+{b}=0\ \Longrightarrow\ a=0\ かつ\ b=0\ を背理法で示す.\ なお,\ \Longleftarrow\,は明らかである. \\[.2zh]   \ \ b\neqq0と仮定するとi=-\bunsuu ab\,と変形できるが,\ (虚数)=(実数)となるから矛盾である. \\[.8zh]   \ \ よって\ \ b=0   ゆえに\ \ \Cnum{a}+{b}=0\ より a=0 \\[1zh]   \ \ \maru1は,\ \Cnum{(a-c)}+{(b-d)}=0\ と変形してから\maru2を適用すると a-c=0\ かつ\ b-d=0 \\[1zh] 一見して当たり前と思える命題の証明では背理法が有効であることが多いのであった. \\[.2zh] 当たり前であればある命題ほど,\ 否定したときに矛盾が生じやすくなるからである. \\[.2zh] b\neqq0を仮定し,\ b=0ではできない(bで割る)ことをあえて行うと矛盾が生じる.  (1)\ \ $iで整理すると \textcolor{cyan}{\Cnum{(x+4y)}+{(2x+3y)}=-\,2+i}${$x,\ yは実数であるから,\ x+4y,\ 2x+3yも実数である.x,\ yは実数であるから,\ x-1,\ y-x^2も実数である. (1)\ \ iで整理し,\ 複素数の相等条件\maru1を適用する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \Cnum{(x+4y+2)}+{(2x+3y-1)}=0\ と変形し,\ \maru2を利用してもよい. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 記述試験では,\ \bm{\textcolor{magenta}{\underline{\textcolor{brown}{下線部}}}の記述が必須}である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ a,\ b,\ c,\ dが実数であって初めて,\ 相等条件\maru1,\ \maru2が成立するからである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 逆にいえば,\ a,\ b,\ c,\ dが実数でない場合には成立するとは限らない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 例えば,\ a=1,\ b=iとすると,\ a\neqq0,\ b\neqq0にもかかわらず\Cnum{a}+{b}=0が成立する. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 複素数の相等条件に限らず,\,\bm{前提条件のある定理や公式使用の際はその確認の記述が必須}である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 定理や公式を覚えるときは,\ 前提条件も含めて覚えておかなければならない. \\[1zh] (2)\ \ 通常は分母の実数化優先だが,\ 本問は=0なので\bm{両辺に(\Cnum{1}-{x})(y+i)を掛ける}と速い. $が実数になるときと純虚数になるときの実数$x$の値をそれぞれ求めよ   実数になるための条件は    純虚数になるための条件は 複素数z=\Cnum{a}+{b}において,\ \bm{実数条件はb=0,\ 純虚数条件はa=0\ かつ\ b\neqq0}である. \\[.2zh] a=0のみでは純虚数になるとは限らないことに注意してほしい. \\[.2zh] \bm{a=0\ かつ\ b=0のときz=0\ (実数)}となってしまうから,\ b\neqq0が要るわけである. \\[1zh] 分母を実数化することにより,\ 実部aと虚部bがわかる. \\[.2zh] なお,\ x=-\bunsuu52\,のときz=\bunsuu52,\ \ x=10のときz=5iとなる.