4次方程式の実数解の個数② 2次式の積

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a$を実数とする.\ 方程式$(x^2+ax+2)(x^2+2x+a)=0\ \cdots\cdots\,\maru{\text A}$の異なる実数解の \\[.2zh] \hspace{.5zw}個数を求め{4次方程式の実数解の個数\maru2 2次式の積}$}}}} \\\\[.5zh]  $x^2+ax+2=0\ \ \cdots\cdots\,\maru1$ または $x^2+2x+a=0\ \ \cdots\cdots\,\maru2$ \\[.5zh]  $\maru1,\ \maru2$の判別式をそれぞれ$D_1,\ D_2$とする. \\\\  $\maru1と\maru2$が\textcolor{red}{共通解$x=\alpha$をもつ}とすると\ \ $\alpha^2+a\alpha+2=0\ \cdots\,\maru3,\ \ \alpha^2+2\alpha+a=0\ \cdots\,\maru4$ \\[.2zh]  $\maru3-\maru4$より $(a-2)(\alpha-1)=0$    よって $a=2\ \ または\ \ \alpha=1$ \\[1zh]  (\hspace{.15zw}i\hspace{.15zw})\ \ $\textcolor{cyan}{a=2}$のとき,\ \maru1と\maru2は共に$x^2+2x+2=0$となる.\ \ $x=-\,1\pm i$より\textcolor{red}{実数解なし.} \\[1zh]  (ii)\ \ $\alpha=1$のとき$\textcolor{cyan}{a=-\,3}$  このとき,\ \maru1と\maru2は $x^2-3x+2=0,\ \ x^2+2x-3=0$ \\[.2zh] \phantom{ (ii)}\ \ それぞれの解は$x=1,\ 2$と$x=-\,3,\ 1$なので,\ \textcolor{red}{\maru{\text A}の異なる実数解は3個}である. \\\\  [1]\ \ \textcolor{red}{\maru1が重解をもつ}条件は $D_1=a^2-8=0$より $\textcolor{cyan}{a=\pm\,2\ruizyoukon2}$ \\[.5zh] \phantom{ [1]}\ \ $\textcolor{cyan}{a=2\ruizyoukon2}$のとき,\ \maru1と\maru2は $x^2+2\ruizyoukon2x+2=0,\ \ x^2+2x+2\ruizyoukon2=0$ \\[.2zh] \phantom{ [1]}\ \ \maru1の解は\ $x=-\ruizyoukon2$,\ \ \maru2の解は\ $x=-\,1\pm\ruizyoukon{2\ruizyoukon2-1}\,i$ \\[1zh] \phantom{ [1]}\ \ $\textcolor{cyan}{a=-\,2\ruizyoukon2}$のとき,\ \maru1と\maru2は $x^2-2\ruizyoukon2x+2=0,\ \ x^2+2x-2\ruizyoukon2=0$ \\[.2zh] \phantom{ [1]}\ \ \maru1の解は\ $x=\ruizyoukon2,\ \ \maru2の解は\ x=-\,1\pm\ruizyoukon{1+2\ruizyoukon2}$ \\[1zh] \phantom{ [1]}\ \ よって,\ \maru{\text A}の異なる実数解は,\ \textcolor{red}{$a=2\ruizyoukon2$のとき1個,\ \ $a=-\,2\ruizyoukon2$のとき3個}である. \\\\  [2]\ \ \textcolor{red}{\maru2が重解をもつ}条件は $D_2=4-4a=0$より $\textcolor{cyan}{a=1}$ \\[.5zh] \phantom{ [1]}\ \ このとき,\ \maru1と\maru2は $x^2+x+2=0,\ \ x^2+2x+1=0$ \\[.2zh] \phantom{ [1]}\ \ \maru1の解は\ $x=\bunsuu{-\,1\pm\ruizyoukon{7}\,i}{2},\ \ \maru2の解は\ x=-\,1$ \\[.2zh] \phantom{ [1]}\ \ よって,\ \maru{\text A}の実数解は,\ \textcolor{red}{$a=1$のとき1個}である. \\\\  [3]\ \ \textcolor{red}{\maru1と\maru2がそれぞれ2つの異なる実数解をもつ}条件は  \\ \phantom{ [1]}\ \ よって,\ \maru{\text A}の異なる実数解は,\  [4]\ \ \textcolor{red}{\maru1と\maru2の一方が2つの異なる実数解をもち,\ 他方が実数解をもたない}条件は \phantom{ [1]}\ \ よって,\ \maru{\text A}の異なる実数解は,  [5]\ \ \textcolor{red}{\maru1と\maru2がともに実数解をもたない}条件は \phantom{ [1]}\ \ よって,\ \maru{\text A}の実数解は,\  ($a=2$を含む) 2次式の積に因数分解されているので,\ 結局は\bm{2つの2次方程式の実数解の個数}を数えればよい. \\[.2zh] 2次方程式の実数解の個数ならば,\ 判別式Dを利用できる. \\[.2zh] しかし,\ 安易にD_1>0かつD_2>0のとき\maru{\text A}の実数解4個とすると\bm{間違える.} \\[.2zh] \bm{\maru1と\maru2が共通の実数解をもつ可能性がある}からである. \\[.2zh] この点に注意して\maru{\text A}の実数解の個数を数えることになる. \\[1zh] さて,\ 判別式でaの範囲を求めた後で共通解をもつときのaを除外しようとすると思考が複雑になる. \\[.2zh] そこで,\ 解答では共通解をもつ場合の\maru{\text A}の実数解の個数を一番最初に考慮することにした. \\[.2zh] \bm{共通解\,\alpha\,を代入して\,\alpha^2\,を消去する}という基本的な共通解問題である. \\[.2zh] 共通解をもつときのaの値が求まるので,\ \bm{実際に\maru{\text A}の解を求めて実数解の個数を数えればよい.} \\[1zh] 一方の2次方程式が重解をもつ場合を考える.\ \\[.2zh] 「D_1=0かつD_2>0のとき」などと,\ D_1\,とD_2\,を両方含めて場合分けすると大変面倒になる. \\[.2zh] 単に,\ \bm{[1]\ D_1=0の場合と[2]\ D_2=0の場合に分けて考えれば済む.} \\[.2zh] つまり,\ \bm{D_1=0のときaの値が求まるから,\ 実際に\maru{\text A}の解を求めてみればよい}のである. \\[.2zh] このように,\ aの値が求まる場合には変な小細工をせずに実際に解を求めて確認するのが確実である. \\[1zh] 以上で特殊な場合の考慮が全て完了したので,\ 後はD_1\,とD_2\,が正か負かで場合分けすればよい. \\[1zh] [3]\ \ a=-\,3のときは共通の実数解をもつことに注意する. \\[1zh] のときに共通解をもつことはありえない. \\[1zh] [5]\ \ 共通の虚数解をもつ場合(a=2)を含んでいるが,\ 実数解の個数には影響しない.