
a+biとa-biを互いに共役な複素数}}という. \\[.2zh] 共役な複素数の一方を$\alpha$とするとき,\ 他方を$\bm{\textcolor{blue}{\kyouyaku{\alpha}}}$と表す.\ なお,\ $\bm{\textcolor{magenta}{\kyouyaku{\kyouyaku\alpha}=\alpha}}$である. \\[.2zh] $\Cnum{a}-{b}$を$\kyouyaku\alpha$と表すわけではないことに注意する.\ $\alpha=\Cnum{a}-{b}$のとき,\ $\kyouyaku\alpha=\Cnum{a}+{b}$である. \\[1zh] \textbf{\textcolor{red}{互いに共役な複素数の和と積は常に実数}}になる. \\[.5zh] $(\Cnum{a}+{b})+(\Cnum{a}-{b})=\textcolor{red}{2a\ (実数)}$ \\[.5zh] $(\Cnum{a}+{b})(\Cnum{a}-{b})=a^2-b^2i^2=\textcolor{red}{a^2+b^2\ (実数)}$ \\\\[1zh] 複素数は,\ 以下の点に注意して計算する. \\[1zh] [1]\ \ $\ruizyoukon{-\,a}\ (a>0)$を見かけたときは,\ \textbf{\textcolor{red}{\.{直}\.{ち}\.{に}$\bm{\ruizyoukon a\,i}$に変換}}する. \\[.5zh] [2]\ \ \textbf{\textcolor{purple}{$\bm{i}$は普段の文字と同じ扱いで計算}}する.\ ただし,\ $i^2$ができたときは$\bm{\textcolor{magenta}{i^2=-\,1}}$とする. \\[.5zh] [3]\ \ 分母に$i$があるときは,\ \textbf{\textcolor{red}{分母分子に共役な複素数を掛けて分母を実数化}}する. (1)\ \ 公式(a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3\,を適用して計算するだけである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ i^2=-\,1より,\ i^3=-\,iである. \\[1zh] (2)\ \ i^4=(i^2)^2=(-\,1)^2=1より,\ \bm{i^n\,はi,\ -\,1,\ -\,i,\ 1の周期4で循環する.} \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 4項ごとにまとめて計算するとよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 残るi^{49}\,とi^{50}\,もi^4=1を1単位として計算すればよい. \\[1zh] (3)\ \ \bm{\ruizyoukon{-\,a}\ (a>0)は,\ 必ず\ruizyoukon a\,iに変換してから計算する.} と一致するが,\ たまたまである. \正解が-2\ruizyoukon3\,なので完全な誤りである. \\[1zh] (4)\ \ i^2=-\,1として整理した後,\ \bm{分母を実数化}する. }\,のような分母の有理化と同じ要領である. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 試験の解答では,\ 分母の有理化は必須ではないが,\ \bm{分母の実数化は必須}と考えてほしい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 分母を実数化することにより,\ 複素数\Cnum{a}+{b}の実部aと虚部bが明確になる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問の場合は通分することでも分母を実数化できる(別解). \\[1zh] (5)\ \ もちろん,\ \ruizyoukon a\,iに変換してから計算する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 一般に\,\bunsuu{\ruizyoukon a}{\ruizyoukon b}=\ruizyoukon{\bunsuu{a\vphantom b}{b}}\,とは限らないのであり,\,\ruizyoukon{\bunsuu{8}{-\,2}}=\ruizyoukon{-\,4}\,のような\ruizyoukon{ }内での計算は問題ない. \\[1.5zh] (6)\ \ 分母の実数化と2乗のどちらを先に行うと楽かは場合による. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 普通,\ 分母の実数化を優先した方が楽になることが多い. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 互いに共役な複素数の積が必ず実数になる事を利用して分母を実数化する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問は以下のように2乗が純虚数になる場合なので,\ 先に2乗を計算するのも有効である(別解). \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \Cnum{a}+{b}において\pm a=bのとき,\ (\Cnum{a}\pm{a})^2=a^2\pm2a^2i+a^2i^2=a^2\pm2a^2i-a^2=\pm\,2a^2i \\[1zh] (7)\ \ 分数の和は,\ 分母の実数化と通分のどちらを先に行うかの選択になる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 普通,\ 分母の実数化を優先した方が楽になる(本解).\ 通分を優先した解答も示した(別解). \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ -\bunsuu{4}{13}(\Cnum{3}+{2})\,と答えてもよい. \\[1.3zh] (8)\ \ \bm{2つの分数の分母が共役な複素数ならば,\ 通分することが分母の実数化にもなる.}