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y=x^2-2$上の点$(a_n,\ {a_n}^2-2)$における接線が$x$軸と交わる点を$(a_{n+1},\ 0)$とする. \\[.2zh] \hspace{.5zw}このようにして,\ 順に$a_1,\ a_2,\ \cdots\cdots,\ a_n$を求める. ただし,\ $a_1>\ruizyoukon2$とする. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ $a_{n+1}$を$a_n$を用いて表せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ $\ruizyoukon2<a_{n+1}<a_n$であることを示せ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (3)\ \ $a_{n+1}-\ruizyoukon2<\bunsuu12(a_n-\ruizyoukon2\,)^2$であることを示せ. \\\\
\hspace{.5zw}以下,\ $a_1=1.5$とする. \\[1zh] \hspace{.5zw} (4)\ \ $\dlim{n\to\infty}a_n$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (5)\ \ $a_4-\ruizyoukon2<\bunsuu{1}{2^7\cdot10^{8}}$を示せ. \\ \\[-.8zh] \hline \end{tabular} \\\\ \centerline{{\Large \textbf{\textcolor{blue}{ニュートン法}}}} \\\\[.5zh]  (1)\ \ $y’=2x\ より,\ 点(a_n,\ {a_n}^2-2)における接線の方程式は \textcolor{red}{y=2a_nx-{a_n}^2-2}$ \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \ $y=0$とすると $0=2a_nx-{a_n}^2-2$ \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \ ここで,\ $a_n=0$とすると$0=-\,2$となるから,\ $a_n\neqq0$である. \\[.5zh] \centerline{$\therefore\ \ x=\bm{a_{n+1}=\bunsuu{{a_n}^2+2}{2a_n}=\bunsuu12\left(a_n+\bunsuu{2}{a_n}\right)}$} \\\\[.5zh] \centerline{{\small $\left[\textcolor{BrickRed}{\begin{array}{l} 接線の方程式 y-({a_n}^2-2)=2a_n(x-a_n)  a_n\,で割る前にa_n\neqq0を確認すること. \\[.2zh] 最後はどちらの形でもよいが,\ 問題の背景を考慮すると\ \bunsuu12\left(a_n+\bunsuu{2}{a_n}\right)\,と答えるのが好ましい. \\[.8zh] 一方で,\ この後の問題を解くことだけを考えると,\ \bunsuu{{a_n}^2+2}{2a_n}\,のほうが扱いやすい. \\[.8zh] ちなみに,\ y=x^2-mならば,\ a_{n+1}=\bunsuu12\left(a_n+\bunsuu{m}{a_n}\right)となる. \end{array}}\right]$}} \\\\\\[1zh]  (2)\ \ [A]\ \ $a_n>\ruizyoukon2$を数学的帰納法で証明する. \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \   (\hspace{.15zw}i\hspace{.15zw})\ \ $\textcolor{cyan}{n=1}$のとき $a_1>\ruizyoukon2$より成り立つ. \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \   (ii)\ \ $\textcolor{cyan}{n=k}$のとき $a_k>\ruizyoukon2$であることを仮定する. \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \   \phantom{(ii)}\ \ $\textcolor{cyan}{n=k+1}$のとき $\textcolor{red}{a_{k+1}-\ruizyoukon2}=\bunsuu{{a_k}^2+2}{2a_k}-\ruizyoukon2=\bunsuu{{a_k}^2-2\ruizyoukon2\,a_k+2}{2a_k}$ \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \   \phantom{(ii)\ \ $n=k+1$のとき} $\phantom{a_{k+1}-\ruizyoukon2}=\bunsuu{(a_k-\ruizyoukon2\,)^2}{2a_k}\textcolor{red}{\ >0} (\because\ a_k>\ruizyoukon2\,)$ \\\\
\phantom{ (1)}\ \   (\hspace{.15zw}i\hspace{.15zw}),\ (ii)\,より,\ すべての自然数$n$について$a_{n}>\ruizyoukon2$が成り立つ. \\\\
\phantom{ (1)}\ \ [B]\ \ $\textcolor{red}{a_n-a_{n+1}}=a_n-\bunsuu{{a_n}^2+2}{2a_n}=\bunsuu{{a_n}^2-2}{2a_n}\textcolor{red}{\ >0}\ \ (\because\ a_n>\ruizyoukon2\,)$\ \ より\ \ $a_n>a_{n+1}$ \\\\[1zh] \centerline{$\therefore\ \ \text{[A],\ [B]}\,より \bm{\ruizyoukon2<a_{n+1}<a_n}$} \\\\[1zh] \end{minipage} \\\\ \hlineb \end{tabular} \begin{tabular}{Ip{14cm}I} \hlineb \\ \begin{minipage}{14cm}  \betu\ \ [\,数学的帰納法における$a_{k+1}>\ruizyoukon2$の証明\,] \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \ \,$a_1>\ruizyoukon2$と漸化式の形から,\ すべての$n$について$a_n>0$である. \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ $a_k>0,\ \bunsuu{2}{a_k}>0$であるから,\ \textcolor{ForestGreen}{相加平均と相乗平均の関係}より \\[.5zh] \centerline{$a_{k+1}=\bunsuu12\left(\textcolor{red}{a_k+\bunsuu{2}{a_k}}\right)\textcolor{red}{\ \geqq\ }\bunsuu12\cdot\textcolor{red}{2\ruizyoukon{a_k\cdot\bunsuu{2}{a_k}}}=\ruizyoukon2$} \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ 仮定$a_k>\ruizyoukon2$より $\textcolor{red}{a_k\neqq\bunsuu{2}{a_k}}$    ゆえに $a_{k+1}>\ruizyoukon2$ \\\\[1zh] % \betu\ \ [\,数学的帰納法を使わない$a_n>\ruizyoukon2$の証明\,] \\[.5zh] %\phantom{ (1)}\ \ \,$a_1>\ruizyoukon2$と漸化式の形から,\ すべての$n$について$a_n>0$である. \\[.5zh] %\phantom{ (1)}\ \ よって,\ $a_n>0,\ \bunsuu{2}{a_n}>0$であるから,\ \textcolor{ForestGreen}{相加平均と相乗平均の関係}より \\[.5zh] %\centerline{$a_{n+1}=\bunsuu12\left(\textcolor{red}{a_n+\bunsuu{2}{a_n}}\right)\textcolor{red}{\ \geqq\ }\bunsuu12\cdot\textcolor{red}{2\ruizyoukon{a_n\cdot\bunsuu{2}{a_n}}}=\ruizyoukon2$} \\[1zh] %\phantom{ (1)}\ \ ここで,\ $a_{n+1}=\ruizyoukon2$と仮定すると,\ 漸化式から$a_n=\ruizyoukon2$である. \\[.2zh] %\phantom{ (1)}\ \ よって,\ $a_n=a_{n-1}=\cdots\cdots=a_1=\ruizyoukon2$となるが,\ これは$a_1>\ruizyoukon2$と矛盾する. \\[.2zh] %\phantom{ (1)}\ \ ゆえに,\ $a_{n+1}\neqq\ruizyoukon2$であるから,\ $a_{n+1}>\ruizyoukon2$である.
まず,\ a_n>\ruizyoukon2\,を数学的帰納法で証明する. \\[.2zh] すべてのnについてa_n>\ruizyoukon2\,が成り立てば,\ a_{n+1}>\ruizyoukon2\,も成り立つことに注意して欲しい. \\[.2zh] a_{k+1}>\ruizyoukon2\,を示すことになるが,\ 不等式の証明の原則に従い,\ a_{k+1}-\ruizyoukon2>0を示す. \\[.2zh] a_{k+1}\,を\,\bunsuu12\left(a_k+\bunsuu{2}{a_k}\right)ではなく,\ \bunsuu{{a_k}^2+2}{2a_k}\,としておくと通分の手間が省ける. \\[1zh] a_n>a_{n+1}\,は,\ 単純に差をとるだけで証明できる. \\[1zh] a_n+\bunsuu{2}{a_n}\,(逆数との和)という形を見ると,\ 相加平均と相乗平均の関係の利用も自然である(別解1). \\[.8zh] \bm{a>0,\ b>0のとき a+b\geqq2\ruizyoukon{ab}\ \ (等号成立a=b)} \\[.2zh] ただし,\ 適用条件a>0,\ b>0と等号不成立の確認を要するので,\ 結果として本解より面倒になる. \\[.2zh] 適用条件は実質的にa_n>0だが,\ そもそもこれ自体を数学的帰納法で証明しなければならない. \\[.2zh] しかし,\ ほぼ明らかなので解答程度の記述で済ませることができる. \\[.2zh] 等号成立は\ a_k=\bunsuu{2}{a_k}\ かつ\ a_k>0,\ つまりa_k=\ruizyoukon2\,であるが,\ 仮定\,a_k>\ruizyoukon2\,より成り立たない.
別解のように差をとって証明する方が自然ではあるが,\ 本質的ではない. \\[.2zh] 問題で不等式が与えられていないと取れない解法だからである. \\[.2zh] (3)の不等式がどのような発想で導かれるかを理解しているならば,\ むしろ本解が自然である. \\[.2zh] 元々,\ 本問の最終目標は,\ (4)の\bm{「解けない漸化式で定められたa_n\,の極限」}である. \\[.2zh] 本パターンでは,\ まずa_{n+1}=a_n=\alpha\,として極限値を予想する.\ \alpha=\bunsuu{\alpha^2+2}{2\alpha}\,より,\ \alpha=\ruizyoukon2\,である. \\[.8zh] その後,\ 何とかして\ \zettaiti{a_{n+1}-\ruizyoukon2}\leqq r\zettaiti{a_n-\ruizyoukon2}\,を導き,\ はさみうちするのであった. \\[.2zh] a_{n+1}-\ruizyoukon2\,を計算するとa_n-\ruizyoukon2\,が現れるので,\ それ以外の部分が定数r以下であることを示す. \\[.2zh] (2)のn=k+1のときの結果を利用すると,\ a_{n+1}-\ruizyoukon2=\bunsuu{a_n-\ruizyoukon2}{2a_n}(a_n-\ruizyoukon2\,)\ となる. \\[.8zh] 通常は\,\bunsuu{a_n-\ruizyoukon2}{2a_n}\leqq rを示すところだが,\ 本問の場合は問題から\,\bunsuu{1}{2a_n}<\bunsuu12\,を示せば済むとわかる. \\[.8zh] これは,\ a_n>\ruizyoukon2\,であることを考慮すると明らかである. \\[.2zh] 別解で示すとしても,\ (2)の結果a_{k+1}-\ruizyoukon2=\bunsuu{(a_k-\ruizyoukon2\,)^2}{2a_k}\,を利用して因数分解すると速い.
(3)の\bm{不等式を繰り返し用いた後はさみうち}という決まりきったパターンである. \\[.2zh] しかし,\ (3)の不等式の右辺が2乗になっているせいで2乗の入れ子になり,\ かなり紛らわしい. \\[.2zh] 書き方は1つではないので,\ 自分のわかりやすいように書けばよいだろう. \\[.2zh] \rei\ \ \bunsuu12(a_{n-1}-\ruizyoukon2\,)^2<\bunsuu12\left(\bunsuu12\right)^2(a_{n-2}-\ruizyoukon2\,)^4<\bunsuu12\left(\bunsuu12\right)^2\left(\bunsuu12\right)^4(a_{n-3}-\ruizyoukon2\,)^8 \\[1zh] a_1\,となるまでにn-1回繰り返すことになるので,\ a_1-\ruizyoukon2\,は2^{n-1}\,乗になる. \\[.2zh] \bunsuu12\,は,\ 等比数列の和1+2+4+\cdots+2^{n-1}=\bunsuu{1(2^n-1)}{2-1}=2^n-1乗になる. \\[1zh] a_1=1.5なので,\ \dlim{n\to\infty}(a_1-\ruizyoukon2\,)^{2^{n-1}}=0となる. \\[.8zh] a_1>1+\ruizyoukon2\,のとき,\ \dlim{n\to\infty}(a_1-\ruizyoukon2\,)^{2^{n-1}}=\infty\,となるので,\ 0\cdot\infty\,の不定形になってしまう. \\[1.5zh] (3)の誘導を無視し,\ 基本通り\bm{右辺が1乗の不等式を導いてからはさむ}ことも当然できる(別解). \\[.2zh] そもそも,\ (3)の誘導がなければこちらが正攻法である. \\[.2zh] a_n>0より\,\bunsuu{1}{\ruizyoukon2\,a_n}>0\,であるから,\ \bunsuu12-\bunsuu{1}{\ruizyoukon2\,a_n}<\bunsuu12\,である. \\[1zh] 本解とは異なり,\ a_1\,の値によらず\,\dlim{n\to\infty}\left(\bunsuu12\right)^{n-1}(a_1-\ruizyoukon2\,)=0である. \\[.8zh] よって,\ 問題でa_1\,の具体的な値が与えられていない場合,\ 別解の方法が必須となる.
(3)の不等式をa_1\,になるまで繰り返し適用していくと,\ \left(\bunsuu12\right)^7\,が現れる. \\[.8zh] よって,\ 後は(1.5-\ruizyoukon2\,)^8<\bunsuu{1}{10^8},\ つまり1.5-\ruizyoukon2<\bunsuu{1}{10}\,を示せばよい.\\[.8zh] \ruizyoukon2>1.4\,を示すことに帰着するが,\ 記述式試験では\,\ruizyoukon2\kinzi1.41のように近似値を使ってはならない. \\[.2zh] 必ず\bm{不等式で評価}する.\ 根号の大小比較ならば,\ 2乗して考えればよい. \\[1zh] 本問は,\ \bm{a_4\,と\ruizyoukon2\,の誤差の程度}を示している. \\[.2zh] a_4-\ruizyoukon2<\bunsuu{1}{2^7\cdot10^8}=\bunsuu{1}{12800000000}<\bunsuu{1}{10000000000}=\bunsuu{1}{10^{10}}=0.0000000001 \\[.8zh] よって,\ a_1=1.5としてa_4\,まで求めると,\ \ruizyoukon2\,との誤差が10^{-10}\,より小さくなるとわかる. \\[.2zh] これは,\ \bm{\ruizyoukon2\,の近似値を少なくとも小数第9位まで正確に求められる}ことを意味している. \\[.2zh] 実際に計算して確かめてみよう.\ まず,\ 正確な近似値が\,\textcolor{cyan}{\ruizyoukon2\kinzi1.4142135623730950\cdots}\,である. \\[.6zh] a_2=\bunsuu12\left(a_1+\bunsuu{2}{a_1}\right)=\bunsuu12\left(\bunsuu32+\bunsuu43\right)=\bunsuu{17}{12}\kinzi\textcolor{cyan}{1.41}66\cdots (第2位まで一致) \\[1zh] a_3=\bunsuu12\left(a_2+\bunsuu{2}{a_2}\right)=\bunsuu12\left(\bunsuu{17}{12}+\bunsuu{24}{17}\right)=\bunsuu{577}{408}\kinzi\textcolor{cyan}{1.41421}56\cdots (第5位まで一致) \\[1zh] a_4=\bunsuu12\left(a_3+\bunsuu{2}{a_3}\right)=\bunsuu12\left(\bunsuu{577}{408}+\bunsuu{816}{577}\right)=\bunsuu{665857}{470832}\kinzi\textcolor{cyan}{1.41421356237}46\cdots (第11位まで一致)
\end{array}}\right]$}} \\\\\\\\
本問を図示すると以下のようになる. \\[.2zh] \textbf{\textcolor{ForestGreen}{接線と$\bm{x}$軸との交点が凄まじい勢いで交点$\bm{\ruizyoukon2}$に近づいていく}}様子が見て取れる. \\[1zh] このようにして\textbf{\textcolor{red}{$\bm{f(x)=0}$の実数解の近似値}}を求める方法を\textbf{\textcolor{blue}{ニュートン法}}という. \\[.2zh] 特に,\ $f(x)=x^2-2$とすると,\ その実数解$\ruizyoukon2$の近似値が得られるわけである. \\[.2zh] より一般に,\ $f(x)=x^m-p$とすると,\ その実数解$\ruizyoukon[m]{p}$の近似値が得られることになる. \\[1zh] $y=f(x)$としてさらに一般化してみる. \\[.2zh] 点$(a_n,\ f(a_n))$における接線の方程式は $y-f(a_n)=f'(a_n)(x-a_n)$ \\[.5zh] $y=0$とすると $x=\bm{\textcolor{red}{a_{n+1}=a_n-\bunsuu{f(a_n)}{f'(a_n)}}}\ \ \cdots\cdots\maru1$ \\[1zh] ニュートン法は,\ 適切な条件下ならば,\ 非常に収束が速く優れた手法である. \\[.2zh] このシンプルで応用性の高いテーマの中に高校数学で重要な要素が凝縮されている. \\[.2zh] 微分,\ 接線,\ 数学的帰納法,\ 相加相乗,\ 解けない漸化式,\ はさみうちの原理などである. \\[.2zh] 必然的に入試で頻出するので,\ 背景も含めて学習しておく必要がある. \\[.2zh] $a_n+\bunsuu{1}{a_n}$に近い形の漸化式や\maru1を見かけときは,\ ニュートン法を思い出して欲しい.