aを実数定数とする.\ 3次方程式\ x^3+(2a-1)x^2+2ax-4a=0\ について,\ 次の問い$
$に答えよ.$
$ (1)\ \ 2重解をもつように定数aの値を定めよ.$
$ (2)\ \ 異なる3つの実数解をもつような定数aの値の範囲を求めよ.$ 3次方程式の解の判別}$ \\
因数定理より
以下,\ $x^2+2ax+4a=0$の判別式を$D$とする.
(1)\ \ $[1]$\ \ $x^2+2ax+4a=0\ が\ x=1\ 以外の重解をもつ}とき$ \\
まず,\ 因数分解できることに気付かなければならない.
3次以上の方程式は,\ 因数分解できないかを常に疑ってかかる}癖をつけておく必要がある.
もし因数分解できたならば,\ より低次の方程式に帰着する.}
3次式の因数分解であるから,\ 因数定理}の利用を考える.
因数定理を利用する際の代入候補は,\ x=±定数項の約数}{最高次の項の係数の約数}\ であった.
つまり,\ x=±4aの約数}{1}=±\,1,\ ±\,2,\ ±\,4,\ ±\,a,\ ±\,2a,\ ±\,4a\,の代入で=0になる可能性がある.
本問の場合,\ すぐにx=1を解にもつことがわかる.
あるいは,\ 複数の文字を含む因数分解}なので,\ 最も次数が低い文字で整理する}方法も有効である.
aで整理すると (2x^2+2x-4)a+x^3-x^2=0 [\,xは3次,\ aは1次\,
因数分解により,\ x=1を解にもつ}ことが確定する.
後は2次方程式x^2+2ax+4a=0\ ・・・・・・\,①が条件を満たすように定数aを定めればよい.
本問は「2重解」であるから,\ 3重解になる場合を除外する}必要があることに注意する.
結局,\ ①が「x=1以外の重解をもつ」\ または}\ 「x=1と1以外の2つの解をもつ」}\ が条件となる.
重解条件は当然D=0である.\ その後,\ 重解がx=1でないことを確認}する.
重解を求めるとき,\ 元の方程式にaの値を代入して解く必要はない.
ax^2+bx+c=0\ の解は x=-\,b±√{D{2a} D=0のとき x=-b}{2a
x=1を解にもつ条件は,\ x=1を代入して成り立つことである.
このとき,\ もう1つの解がx=1ではないことを確認}する.
\end{array\right]$
(2)\ \ $x^2+2ax+4a=0\ が1以外の異なる2つの実数解をもつ}ことが条件である.$
x=1を必ず解にもつから,\ x^2+2ax+4a=0が1以外の異なる2実数解をもたなければならない.
その条件は,\ 「D>0」\ かつ}\ 「解≠1」}である.