無限級数Σ1/nとΣ1/n!の収束と発散

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次の無限級数の収束,\ 発散を調べよ. ただし,\ 上に有界な単調増加数列は収束することを用いてよい. \無限級数${Σ{1}{n^s},Σ{1}{n!$の収束と発散 絶対に暗記が必要というわけではないが,\ 以下を知識としてもっておくことが望ましい. 本項では,\ その証明方法を学習する.\ なお,\ 後に数III}の積分で統一的な方法を学習する. {収束する} }{発散する} S_n}は単調増加で,\ S_n<2であるから,\ {無限級数Σ{1}{n²}は収束する.}$} $[l} 証明の鍵となるのは,\ 「上に有界な単調増加数列は収束する」という定理である. この定理の証明は大学の範囲であり,\ 高校生は自明としてよい. S₁={1}{1²},\ S₂={1}{1²}+{1}{2²},\ S₃={1}{1²}+{1}{2²}+{1}{3²},\ が単調増加することはほぼ明らかである. 一応確認すると,\ S_{n+1}-S_n=a_{n+1}={1}{(n+1)²}>0である. よって,\ 後は{上に有界(S_n Mとなる定数Mが存在する)}を示せば,\ 収束を示せたことになる. S₁ではなく としている. の結果を既知とするならば,\ 別解の方法も可能になる. }]$ $n3$のとき {S_n}は単調増加で,\ S_n<2であるから,\ {無限級数Σ{1}{n!}は収束する.}$} $[l} ~とは異なる無限級数であるが,\ 類似のものとしてまとめて学習するのが効果的である. まず,\ n!は,\ 最後の1を無視するとn-1個の整数の積である. このn-1個の整数をすべて最小数2で置き換えることで,\ {n!を2の累乗で評価}できる. よって,\ {1}{2!}={1}{2^1},\ {1}{3!}<{1}{2²},\ {1}{4!}<{1}{2³},のようになる. この不等式を利用すると,\ {部分和S_nを等比数列の和で上から評価できる}わけである. 数III}の微分では,\ 自然対数の底eについて学習する. これは,\ 円周率πと並んで数学的に重要な定数の1つであり,\ 次のことが知られている. このような背景があるので,\ 実はΣ{1}{n!}はΣ{1}{n^s}以上に重要な無限級数である.