これらの定積分は,\ 数学的必然性を持って}面積計算に頻出する. 記述試験における必須の技巧があるので,\ 必ず習得しよう. まず,\ 無理矢理\ ${(x-α)^n}$\ の形を作り出す. 最後,\ {必ず\ (β-α)^n\ の形に整理される.} この計算技巧の意義は,\ 計算が簡単になるというだけではない. 何よりも重要なのは,\ {最終結果が簡潔な形になる}ことである. もし,\ 一旦展開してから定積分すると,\ (β-α)^nの形に戻す羽目になる. n乗になることを知っていれば可能だが,\ 知らなければ気付くのは難しい. 展開した形で答えればよいのではないかと思うかもしれない. しかし,\ {n乗の形でなければ解けない応用問題も存在する}のである. α\ から\ β\ まで積分したときに,\ マイナスがつき,\ β-α\ の3乗になる. 正負や,\ α\ と\ β\ を逆にしないように注意して暗記する. この公式は裏技ではなく,\ {常識}である. {記述試験では,\ 積極的に使用することを前提として問題が作られている.} 今回は参考として計算過程を示したが,\ 実際は公式を適用して瞬殺する. 無理矢理x-α\ を作り出す}]$} この公式を記述試験で使ってよいかは微妙である. 応用問題で,\ 残り時間がなさそうな場合には使ってもよいだろう. また,\ ,\ とは異なり,\ -はつかないので注意. この公式を記述試験で使うのは,\ さすがに乱暴なので推奨できない. 数IIIを学習した理系ならば,\ 置換積分するほうが自然かもしれない. 定積分を面積と見なすことで,\ 実質置換積分が可能になる. $(x-α)²(x-β)²\ は4次関数で,\ x=α,\ β\ でx軸と接する(重解だから).}$ よって,\ $∫α}{β}(x-α)²(x-β)²dx\ が表す面積は,\ 左下図である.$ これを,\ ${x方向に-α\ 平行移動しても面積は変わらない}(右下図).}$ 最後に,\ この種の定積分を一般化した式を紹介する. 数IIIの範囲だが,\ 結果が必ず\ $β-α$\ の累乗の形になることは覚えておく.