三角形の鋭角・直角・鈍角条件、三角形の成立条件3パターン

スポンサーリンク
3辺の長さが$a=4,\ b=3,\ c=2$である$$ABCは鋭角三角形・直角三角形・鈍角三角 三角形の鋭角・直角・鈍角条件 最大辺が$a$であるから,\ その対角$A$が最大角である.} すなわち,\ 角$A$が鋭角か直角か鈍角かでどの三角形かが決まる. 3辺の長さから角度を求めるには余弦定理を用いる. ある.   結局,\ 余弦定理で求めた${cos A}$が正か0か負かを求めることに帰着する.   余弦定理より\ である.   分母$2bc>0$より,\ ${cos A}$の符号は分子${b²+c²-a²}$の符号と一致する. 以上をまとめると,\ 以下の関係が導かれる. $$ABCの最大角が$A$であるとする. dy}{${ 鋭角三角形}Aが鋭角 直角三角形}Aが直角 鈍角三角形}Aが鈍角 }$ なお,\ 直角三角形の$b²+c²-a²=0$は,\ 三平方の定理$b²+c²=a²$そのものである. これを用いると,\ 簡潔に解答できる. $3²+2²-4²=-3<0}$ より $$ABCは鈍角三角形}である. この条件は,\ 三角形が成立(存在)するという前提で適用できる条件である. そもそも三角形が成立するかが不明な場合,\ 三角形の成立条件の確認も要する. 三角形の成立条件については以下で述べる. 三角形の成立条件 一般に,\ 図形が存在することは数式において実数解が存在することに等しい. 三角形が存在するならば成立するはずの数式を作成し,\ その実数解が存在するかを確認する. その数式とは余弦定理である.\ とりあえず$cos A$の値を求めてみる. 実数解$A(0°<A<180°)$が存在する.} よって,\ この三角形は存在するといえる. さて,\ 次のように同値変形して簡潔な形に書き換えることができる.最大辺が${a}$ならば,\ は明らかであるから,\ の${a<b+c$だけで済む. いくつかの注意点や疑問点を補足する. 一般に,\ 2乗の根号をはずすと絶対値がつく. より右2つは絶対値がはずせる. 三角形の成立条件として,\ A}に\ c-a}<b<c+a\ や\ a-b}<c<a+b\ を加える必要はない. これらは\maru{ A}と同値であり,\ 変形すると得られる. 一般に,\ a>0のとき\ X}<a-a<X<a\ である. 絶対値を用いると簡潔に表せるが,\ 場合によっては利用しにくいので絶対値をはずす. \ 長々と述べたが,\ 要は三角形の成立条件として次の3種を認識しておけばよい. aが最大辺のとき  直感的にも1辺が他の2辺の和より短くないといけないことは下図から明らかであろう. 三角形の成立条件を利用して問題を解いてみる. 4が最大辺であり,が成り立つから,\ 三角形は存在}する. 3辺の長さが$2,\ 4,\ x$である$$ABCがある.  $x$の取りうる値の範囲を求めよ.  $$ABCが鈍角三角形になるような$x$の範囲を求めよ.最大辺の長さは4}である.最大辺の長さはx のようにすると計算が面倒になるので変数を中央にする. 最大辺がaのとき,\ {鈍角条件はb²+c²-a²<0}\ である. {xの値によって最大辺が変わる}ので場合分けして求める必要があることに注意する. なお,\ x=23,\ 25\ のとき直角三角形,\ のときは鋭角三角形となる.よって,\ 最大辺の長さは$x²-x+1$である. { }この辺の対角を$θ$とすると\ {最大辺の対角が最大角}であるから,\ まず最大辺を特定しなければならない. 三角形の成立条件x<-1のときの\ x²-x+1,\ -2x+1,\ x²-1\ の大小を調べる. あらかじめx<-1を満たす適当な値をxに代入して大小の予測をつけておく. 例えばx=-2とすると,\ x²-x+1=7,-2x+1=5,x²-1=3\ である. よって,\ x²-x+1\ が最大辺であると予測できる.\ 差をとることでこれを示す. 後は余弦定理を用いて角度を求めればよい.