円に内接する四角形は、様々なポイントが凝縮できるため、試験問題として最適なテーマであり、頻出する。対角線の長さ・外接円の半径・面積という基本事項をおさえるのはもちろんのこと、関連する複数の裏技を知っていると、穴埋め式試験で役立つだろう。有名な裏技トレミーの定理(プトレマイオスの定理)に加え、ブラーマグプタの公式や四角形の面積の裏技公式も場合によっては有効である。

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円に内接する四角形\mathRM{ABCD}は,\ \mathRM{AB=4,\ BC=5,\ CD=7,\ DA=10}$ \\[.2zh] \hspace{.5zw}$を満たす.\ また,\ \mathRM{ACとBDの交点をEとする.}\ 次の値を求めよ.$ \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ $対角線\mathRM{BD}の長さ$      (2)\ 対角線ACの長さ \\[.5zh] \hspace{.5zw} (3)\ 外接円の半径        \hspace{.3zw}(4)\ 四角形ABCDの面積$S$ \\[.5zh] 対角線の長さ(1本目)}} \\[.4zh]   \ \ \maru1\ \textbf{\textcolor[named]{ForestGreen}{2つの三角形にそれぞれ余弦定理を適用}し,\ \textcolor{red}{BDを2通りに表す.}}   \ \ \maru3\ 結局,\ \textbf{\textcolor{red}{BDと$\bm{\cos A}$の連立方程式}}となる. \\[.2zh]  $(2)$\ \textbf{\textcolor{blue}{対角線の長さ(2本目):裏技トレミーの定理}} \\[.4zh]   \ \ \textbf{\textcolor{purple}{円に内接する四角形ABCD}}において \\[.2zh] 余弦定理を適用}すると$ \\[.2zh] \bm{\angle\mathRM{A}を用いて,\ \mathRM{BD}を2通りに表す.} \\ 四角形が円に内接しているのであるから,\ \bm{\angle\mathRM{C}=180\Deg-\angle\mathRM{A}}\ であることも利用. \\ 結局,\ \mathRM{BD}と\cos Aの連立方程式となり,\ \bm{先に\mathRM{BD}を消去して\cos Aを求める.} \\ 一連の流れをパターンとして暗記しておこう. トレミーの定理}よ 2本目の対角線は,\ 当然1本目と同様の方法で求めることも可能である. \\ しかし,\ \bm{答えだけでよい場合,\ 裏技トレミーの定理の利用が便利}である. \\ 4本の辺と2本の対角線のうち,\ 5つが判明していれば,\ 残りの1つが求まる. 正弦定理を適用}すると  2つの三角形に分割して求めればよい. \\ 公式\ \bm{\sin(180\Deg-\theta)=\sin\theta}\ により,\ 結局\sin Aだけで求まる. \\ ここでは,\ (3)で\sin Aを既に求めていたので,\ それを利用した. \\ ここで,\ \bm{2つの三角形の面積比}について考える. \\ 結局,\ 円に内接する四角形の2つの三角形の面積比は,\ \bm{挟む辺の積の比と一致する.} \\ 面積比のみを答えればよい場合,\ \cos ,\ \sin を求めずとも,\ これで瞬殺できる. \\ なお,\ 本問の面積は,\ 答えだけでよければ,\ ブラーマグプタの公式も有効である. \\ \bm{頂点から対角線の交点までの長さの比は,\ 三角形の面積比に等しい.} \\ さらに,\ 三角形の面積比は,\ (4)で述べたように,\ \bm{挟む辺の積の比に等しい.} \\ 本問と同様に,\ \mathRM{\bm{BE:DE}=BA\cdot BC:DC\cdot DA=4\cdot5:7\cdot10=\bm{2:7}} \\ さて,\ \bm{三角形の面積比と等しくなる理由}を確認しておく(中学レベル). \\ \mathRM{頂点AとCから対角線BDに下ろした垂線の足をH,\ Iとする.} \\ \mathRM{対頂角\angle AEH=\angle CEIより,\ 2角が等しいから,\ \bm{\triangle AEHと\triangle CEIは相似}である.} \\ よって,\ \mathRM{AE:EC=AH:CI\ となる.} \\ ここで,\ \bm{底辺が同じ三角形の面積比は,\ 高さの比に等しい.} \\ \mathRM{BD}を底辺とみると,\ \mathRM{AHとCIは,\ \triangle ABDと\triangle CBD}の高さである. \\ ゆえに,\ \bm{対角線のなす角\ \theta\ }は,\ \bm{裏技公式S=\bunsuu12pq\sin\theta\ から逆算する}のが便利である. \\ ここで,\ p,\ qは2本の対角線の長さである. \\ \bm{この裏技公式は,\ 円に内接していなくても使用できる}点にも注意して欲しい. \\ よって,\ 対角線のなす角の\ \theta\ をどこにとっても同じ結果になる.