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重力加速度を$g$\ [m/s$^2$],\ 時刻$t$\ [s]における速度を$v$\ [m/s],\ 変位を$y$\ [m]とする. \\\\
[1]\ \ \textbf{自由落下}     [2]\ \ \textbf{鉛直投げ下ろし}      [3]\ \ \textbf{鉛直投げ上げ} \\[.5zh] \centerline{{\large  $\bm{\begin{cases}
v=gt \\[.5zh] y=\bunsuu12gt^2 \\[.8zh] v^2=2gy
\end{cases}  \begin{cases}
v=v_0+gt \\[.5zh] y=v_0t+\bunsuu12gt^2 \\[.8zh] v^2-{v_0}^2=2gy
\end{cases}  \begin{cases}
v=v_0-gt \\[.5zh] y=v_0t-\bunsuu12gt^2 \\[.8zh] v^2-{v_0}^2=-\,2gy
\end{cases}}$}} \\\\[.5zh] 教科書や参考書にはこのような公式が並んでいるが,\ これらを覚える必要は全くない. \\[.2zh] 結局は等加速度運動であり,\ 次の\textbf{\textcolor{blue}{等加速度直線運動の公式}}を応用すれば済むからである. 物体Aをビルの屋上から自由落下させてから1.0秒後に物体Bを投げ下ろしたところ, \\[.2zh] \hspace{.5zw}そのさらに2.0秒後に2つの物体が同時に地面に到達した.\ 重力加速度を9.8\,m/s$^2$と \\[.2zh] \hspace{.5zw}して次の問に答えよ. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ ビルの高さ$h$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ 地面到達時の物体Aの速さ$v_{\mathRM{A}}$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (3)\ \ 物体Bの初速度の大きさ$v_0$と地面到達時の速さ$v_{\mathRM{B}}$を求めよ. \\
(1)\ \ 物体Aが3秒間で落下する距離と等しい. \\[.5zh] $\therefore h=\textcolor{red}{\bunsuu12\times9.8\times3.0^2}=44.1\kinzi\bm{44}\,$\textbf{m} \\\\
(2)\ \ $v_{\mathRM{A}}=\textcolor{red}{9.8\times3.0}=29.4\kinzi\bm{29}$\,\textbf{m/s} \\\\
(3)\ \ $\textcolor{red}{44.1=v_0\times2.0+\bunsuu12\times9.8\times2.0^2}$ \\[.5zh] よって 初速度\ $v_0=12.25\kinzi\bm{12}$\,\textbf{m/s} \\[1zh] $v_{\mathRM{B}}=\textcolor{red}{12.25+9.8\times2.0}=31.85\kinzi\bm{32}$\,\textbf{m} \\\\\\
\centerline{{\small $\left[\textcolor{brown}{\begin{array}{l}
(1)\ \ 題意より,\ 3秒間自由落下したときの移動距離を求めればよい. \\[.2zh] \ \ \,\,\bm{ビルの屋上を原点とし,\ 鉛直下向きをy軸の正方向}とする(普通初速度の向きを正方向とする). \\[.2zh] 自由落下ならば初速0である.\ また,\ 鉛直下向きを正とした場合,\ 重力加速度は+9.8\,である. \\[.2zh] よって,\ 公式\ \bm{x=v_0t+\bunsuu12at^2\,に\ v_0=0,\ a=9.8,\ t=3.0\ を代入}してyを求められる. \\[1zh] (2)\ \ (1)と同様に,\ 公式\ \bm{v=v_0+at\,にv_0=0,\ a=9.8,\ t=3.0\ を代入}すれば求まる. \\[1zh] (3)\ \ yが既知である.\ また,\ 物体\mathRM{B}の落下時間は2.0秒である. \\[.2zh] よって,\ 公式\ \bm{x=v_0t+\bunsuu12at^2\,にy=44.1,\ a=9.8,\ t=2.0\ を代入}すればよい. \\[.8zh] 同様に,\ 公式\ \bm{v=v_0+at}\ を用いて\,v_{\mathRM{B}}\,も求められる.
物体Aをビルの屋上から鉛直上向きに19.6\,m/s\,で投げ上げた.\ 重力加速度を9.8\,m/s$^2$ \\[.2zh] \hspace{.5zw}として次の問に答えよ. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ 物体Aが最高点に到達したときの時刻$t_1$と屋上からの高さ$h$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (2)\ \ 物体Aが屋上と同じ高さに戻ったときの時刻$t_2$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (3)\ \ 屋上から14.7\,mの高さを通過する時刻$t_3$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (4)\ \ 投げ上げてから10秒後に物体Aが地面に到達した.\ ビルの高さ$H$を求めよ. \\[.8zh] \hspace{.5zw} (5)\ \ 物体Aを投げ上げてから2.0秒後に物体Bを地面から39.2\,m/s\,で投げ上げ \\[.2zh] \hspace{.5zw}   \ たところ,\ 二物体が空中で衝突した.\ 物体Aを投げ上げてから何秒後か. \\
(5)\ \ 物体Aを投げ上げてからの経過時間を$t_4$とする. \\[.5zh] 鉛直下向きの加速度がかかる等加速度直線運動である. \\[.2zh] \bm{最初の位置を原点,\ 初速どの向きに合わせて鉛直上向きを正としてy軸を設定}する. \\[1zh] (1)\ \ 公式\ v=v_0+at\ を利用すればよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 軸は上向きで重力加速度は下向きであるから,\ \bm{a=-\,9.8}\ である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ また,\ \bm{最高点に到達した瞬間速度が0}になるから\ \bm{v=0}\ である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 高さhは2秒間の移動距離である.\ x=v_0t+\bunsuu12at^2\ または\ v^2-{v_0}^2=2ax\ で求められる. \\[1zh] (2)\ \ 屋上を原点としているから,\ x=0となったときの時刻を求めればよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 計算の必要がなくなるので,\ \bm{対称性を積極的に利用}しよう.\ 無断使用可能である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 対称性より,\ t=4.0における速度が下向きに19.6\,\text{m/s}\,であることもわかる. \\[1zh] (3)\ \ 屋上から14.7\,\text{m}の高さは,\ \bm{y座標14.7}を意味する.\ 後は\ y=v_0t+\bunsuu12at^2\ を適用する. \\[1zh] (4)\ \ y=v_0t+\bunsuu12at^2\ を用いると\bm{10秒後のy座標}が求まる. \\[.7zh] \phantom{(1)}\ \ 屋上を原点としているから,\ \bm{y座標-294はビルの高さが294\,\textbf{m}}を意味する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 問題の有効数字が2桁なので,\ 答えも有効数字2桁とする. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ なお,\ 290とすると有効数字3桁になるので,\ 2.9\times10^2\ のように表す. \\[1zh] (5)\ \ 衝突するとき,\ \bm{物体\mathRM{A}と物体\mathRM{B}のy座標が一致}する(右図). \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 注意すべきは,\ この場合\bm{二物体の位置を同じ座標系でとらえる}必要があることである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ ここでは地面を原点とした.\ このとき,\ \bm{物体\mathRM{A}の座標は294+v_0t+\bunsuu12at^2}\ となる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{(初期位置)+(変位)=(最終位置)}となるわけである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 物体\mathRM{B}は初期位置0だが,\ 題意より\bm{時間は\,t_4-2.0}である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 物体\mathRM{B}の最終位置は\ y=v_0(t_4-2.0)+\bunsuu12a(t_4-2.0)^2\ と表される. \\[.6zh] \phantom{(1)}\ \ 後は\ \bm{(物体\mathRM{A}の最終位置)=(物体\mathRM{B}の最終位置)}\ としてt_4\,を求めればよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 一見すると計算が複雑そうだが,\ 両辺を9.8で割ると簡潔になる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 30+2t_4-{t_4}^2=4(t_4-2)-(t_4-2)^2 → 30+2t_4=4t_4-8+4t_4-4 → t_4=7.0 \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ うまく割ることができたのは問題がそのように作られているからである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ このことは,\ 問題にある数値が重力加速度9.8の倍数である時点である程度予想できる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 一見複雑に見える数値は,\ 問題作成者が計算や答えが簡潔になるよう意図したものなのである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 4.9\left(\bunsuu12\,倍\right),\ 14.7\left(\bunsuu32\,倍\right),\ 19.6\,(2倍),\ 29.4\,(3倍),\ 39.2\,(4倍),\ 49.0\,(5倍),\ 58.8\,(6倍) \\[.8zh] \phantom{(1)}\ \ 5倍がちょうど7^2=49\,であることも重要である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ ちなみに,\ t_4=7.0\,のとき,\ 地面からの高さは\ 39.2\times5.0+\bunsuu12\times(-\,9.8)\times25=73.5\,\text{m}\,である.