次の数列の初項から第$n$項までの和$S$を求めよ. [. $S=Σkx^{k-1}を求めよ.$ \{(等差)(等比)型の数列の和}$ ${(等差)(等比)型$は,\ 公比を掛けたものをずらして引くと,\ 等比数列の和に帰着する. ${S-rS$\ の計算は,\ 等比数列の和の公式の導出と同様の発想である. 左側は初項1,\ 公差4の等差数列であるから,\ 一般項は1+(n-1)4=4n-3 右側は初項1,\ 公比3の等比数列であるから,\ 一般項は13^{n-1}=3^{n-1} {Sを和の形で書き出し,\ 等比数列の公比3を掛けた3Sを1つずらして引く.} このとき,\ {等比数列の部分がそろうようにずらす}必要がある. 引いたとき,\ {最後の項が-になる}ことに注意する. 中央部分を4でくくると{初項3,\ 公比3,\ 項数n-1の等比数列の和}に帰着する. 3^1から3^{n-1}までの和であるから,\ 項数はn-1個であることに注意する. 初項a,\ 公比r,\ 項数nの等比数列の和の公式\ {a(r^n-1)}{r-1}\ を適用し,\ 整理していく. どこまで整理するかは場合によるが,\ 本問は3^nでくくった形がよいだろう. そのために,\ 233^{n-1}=23^n\ と考える. 233^{n-1}=63^{n-1}\ としてしまうと,\ 3^n\ でくくれなくなる. 最後,\ 求まった答えにn=1やn=2を代入して問題と矛盾しないか確認({検算})すること. 正体が不明のΣは,\ とにかく{和の形で書き出してみる.} Σkx^{k-1}=1 1+2 x+3 x²++n x^{n-1} 左側の1,\ 2,\ 3,\ ,\ n\ は,\ 初項1,\ 公差1の等差数列である. 右側の1,\ x,\ x²,\ ,\ x^{n-1}\ は,\ 初項1,\ 公比xの等比数列である. 結局,\ Σkx^{k-1}\ は{(等差)(等比)型の数列の和}である. Σの正体に気付きさえすれば,\ と同様にして和を求めることができる. しかし,\ 本問はと異なる点が2つある. 最も重要1点は,\ (公比x)=1\ の場合を分ける必要があることである. 等比数列の和の公式は,\ {公比が文字の場合に(公比)=1\ の場合分けを要する}からである. x=1\ のときは結局\ {Σk}\ であるから,\ Σ公式を適用する. もう1点は,\ {(1-x)Sは初項も含めて等比数列の和}とみなせることである(通常第2項から). よって,\ {初項1,\ 公比x,\ 項数n\ の等比数列の和}を求めることになる. 1=x^0からx^{n-1}までの和であるから,\ 項数はn個である. 左辺の1-xに合わせて,\ {a(r^n-1)}{r-1}\ ではなく\ {a(1-r^n)}{1-r}\ を適用した. 参考程度だが,\ 以下のような別解がある. (等差)(等比)型ではないが,\ その応用として時折出題されるのが,\ (2次式)(等比)型である. (等差)(等比)型と同様に,\ {S-rSを計算する}と(等差)(等比)型に帰着する. 2次式k²の階差はk²-(k-1)²=2k-1より1次式,\ つまり等差数列となるからである. 要は,\ {1回S-rSを計算するにつき,\ 次数が1つずつ下がっていく}という仕組みである. (2次式)(等比)型→(1次式)(等比)型→(定数)(等比)型