初項200,\ 公差-6の等差数列の和S_nの最大値を求めよ.$ $初項-300,\ 公差5の等差数列の和S_nの最小値を求めよ.$ 等差数列の和の最大・最小}$ $S_n$の式を求めてから最大・最小を考えてもよいが(別解),\ 本質的ではない. 等差数列は単調に増加するか減少するかのどちらかしかないことを利用すると簡潔に済む. 例えば,\ のように公差が負の単調減少数列ならば,\ いつかは負の項になるはずである. の数列を具体的に書き出してみる. すると,\ 第34項までが正の項}で,\ 第35項からは負の項}である. 一旦負の項になると,\ 二度と正の項になることはない. $S_nは,\ 初項から第n項までの和である.$ よって,\ ${S_nが最大となるのは,\ 正の項だけを全て足し合わせた場合$である. つまり,\ 第34項まで(200から2まで)足し合わせた$S_{34}$が最大値}となる. 第35項の$-4$も足してしまうと,\ 当然最大とはいえなくなる. 結局,\ ${一般項a_n>0となるようなnの範囲における和を求めればよい$わけである. 以上を踏まえると,\ 以下のような解答になる. S_nを連続関数とみると上に凸の2次関数なので,\ n={203}{6}\ のとき最大となる. しかし,\ 実際は数列なので{nは自然数}である. よって,\ n={203}{6}=33.8\ に最も近い自然数n=34のときの値を答えることになる. 別解は自然ではあるが本質的ではないので,\ 応用性を考えると推奨されない解法である. { }よって,\ 初項から第60項または第61項までの和が最小}となる. 本問は単調増加数列であり,\ 最初は負の項だがいつかは正の項になる. よって,\ {S_nが最小となるのは,\ 負の項のみを足し合わせた場合}である. ゆえに,\ a_n<0となるnの範囲を求め,\ そのnの範囲における和を求めればよい. ここで,\ {305}{5}=61であり,\ ちょうど割り切れる.\ つまり,\ {n=61のときa_{61}=0}である. 0の項を足し合わせても当然和は変わらないから,\ {S_{60}=S_{61が成立することになる. よって,\ 単に最小値を求めるだけならば,\ S_{60}とS_{61}のどちらを計算してもよい. しかし,\ {S_nが最小となるときのnの値を問われた場合はn=60,\ 61と答える}必要がある.