n2とする.\ n個の自然数,\ 1,\ 2,\ ,\ nの中から,\ 異なる2個の自然数を取り出$ $して作った積の総和Sを求めよ.$ {異なる2数の積の総和}$ 小さい$n$で具体的に考えてみる. つまり,\ 求めるべき和は次である. 本問はまともにやると面倒である.\ {展開公式を利用する非常にスマートな方法がある. 一般に,\ 次のように式を展開し整理すると,\ {異なる2数の積の総和}が表れる. 一般化した式をSについて解くと,\ 結局Σ公式に帰着する. 最後はn=1,\ 2あたりを代入し,\ 検算して完了する. n=1のとき2,\ n=3のとき11となり,\ 確かに最初の具体例と一致する. }(x+n)の展開式のx^{n-1}とx^{n-2}\ (n2)の係数を求めよ.$ $=1}{24}n(n+1)(n-1)(3n+2)}$ [前問と同様にして} そもそも,\ {展開することは各因数から1項ずつ選んで掛けたものを足し合わせること}であった. 例えば,\ (x+1)(x+2)において,\ 左の因数からx,\ 右の因数からxを選ぶとx²ができる. 同様に,\ 左から1,\ 右からxを選ぶとx,\ 左からx,\ 右から2と選ぶと2xができる. さらに,\ 左から1,\ 右から2を選ぶと2ができるので,\ 展開式がx²+x+2x+2となるわけである. さて,\ (x+1)(x+2)(x+3)(x+n)のx^{n-1}の項の係数について考える. x^{n-1}の項は,\ n個ある因数のうちn-1個からx,\ 残り1個の因数から定数を選んでできる. n個の因数の定数部分はそれぞれ1,\ 2,\ ,\ nであるから,\ x^{n-1}の係数はこれらの和となる. x^{n-2}の項は,\ n個ある因数のうちn-2個からx,\ 残り2個の因数から定数を選んでできる. 結局,\ {x^{n-2}の係数は,\ 1,\ 2,\ ,\ nから2個選んでできる積の総和}となるわけである.