
$\log_{10}2\ の値の小数第1位を求めよ.$ \\ {対数\ $\bm{\log_ab}$\ の近似値の求め方(評価の方法)}}}} \\\\ 先に一般化したものを示しておく. \\[1zh] $[1]$\ \ $\bm{\textcolor{red}{a^p>b^q\ となる\dot{適}\dot{切}\dot{な}\ (p,\ q)を探し,\ 両辺のaを底とする対数をとる.}}$ \\[.5zh] \ \ \ $a^p>b^q\ の両辺のaを底とする対数をとると p>q\log_ab \therefore\ \bunsuu pq>\log_ab$ \\\\ $[2]$\ \ $\bm{\textcolor{red}{a^r2^3}\ に対して,\ 両辺の10を底とする対数をとると$ \\[.5zh] \ \ $1>3\log_{10}2 より \log_{10}2<\bunsuu13$ \\[1zh] $\textcolor{red}{10^3<2^{10}}\ に対して,\ 両辺の10を底とする対数をとると$ \\[.5zh]
log_{10}2\ の小数第1位は 3}$}
最低でも小数第1位までが特定できる精度の評価が必要である. \\[.2zh]
一般化した評価を元に,\ どうすれば精度の高い評価ができるかを考える. \\[1zh]
まず,\ \log_ab<\bunsuu pq\,において,\ \bm{\bunsuu pq\,が小さい}ほど精度が高くなる. \\[.8zh]
pが小さく,\ qが大きいほど\,\bunsuu pq\,が小さくなるから,\ \bm{a^p\,が小さくb^q\,が大きい}ほど精度が高くなる. \\[.8zh]
同様に,\ \bunsuu rs<\log_ab\,において,\ \bm{\bunsuu rs\,が大きい}ほどより精度が高くなる. \\[.8zh] rが大きく,\ sが小さいほど\,\bunsuu rs\,が大きくなるから,\ \bm{a^r\,が大きくb^s\,が小さい}ほど精度が高くなる. \\\\ まず,\ 10^p>2^q\,となる(p,\ q)のうち,\ できる限りpが小さく,\ qが大きいものを考える. \\[.2zh] 10^1>2^3\ (=8)\ より,\ \log_{10}2<\bunsuu pq=\bunsuu13=0.33\cdots\ がわかる. \\[1zh] 同様に,\ 10^r<2^sとなる(r,\ s)のうち,\ できる限りrが大きく,\ sが小さいものを考える. \\[.2zh]
10^1<2^4\ (=16)\ ならば \bunsuu rs=\bunsuu14=0.25<\log_{10}2 \\[.8zh]
この時点で小数第1位が2か3であるとわかるが,\ 特定はできないのでさらに先を考える. \\[.2zh]
10^2<2^7\ (=128)\ ならば \bunsuu rs=\bunsuu27=0.28\cdots<\log_{10}2 \\[.8zh]
10^3<2^{10}\ (=1024)\ ならば \bunsuu rs=\bunsuu{3}{10}=0.3<\log_{10}2 これを解答に採用すればよい. \\\\
なお,\ 2^{10}=1024\kinzi 10^3\,であることは暗記推奨である. \\[.2zh]
また,\ \log_{10}2\kinzi0.3010を「おっさん冷凍」で覚えておくとよい.\ 常用対数の問題でよく扱う.