実数$x,\ y$が$x²+y²=1$を満たすとき,\ $2x+3y$の最大値と最小値を求めよ.
実数$a,\ b,\ x,\ y$が$a²+b²=4,\ x²+y²=1$を満たすとき,\ $ax+by$の最大値と
最小値を求めよ.
ベクトルの内積と${ax+by}$の最大・最小
${ax+by}$という形の式がベクトルの内積とみなせることを利用する.
原点をOとする座標平面上で,\ A(2,\ 3),\ P$(x,\ y)$とする.
{ }$OA={a²+b²}=2,OP={x²+y²}=1$
{ }また,\ $OA}$と$OP}$のなす角を$θ$とする.
{ }$ax+by=(a,\ b)(x,\ y)=OA}OP}=OAOPcosθ=2cosθ}$
{ }$0°θ180°$\ より $-1cosθ1$ よって $-2 ax+by2$
${最大値\ 2,最小値\ -2}$}
{2x+3yは\ OA}=(2,\ 3)とOP}=(x,\ y)の内積とみなすことができる.}
内積の定義\ ab=a}b}cosθ\ を利用すると,\ 結局cosθの最大・最小に帰着する.
OA}とOP}が同じ向きのとき最大(θ=0°),\ 逆向きのとき最小(θ=180°)となる.
OA}=(2,\ 3)とOP}=(x,\ y)が平行となる条件は2:3=x:y,\ つまり2y=3xである.
また,\ x²+y²=1より,\ (x,\ y)=({2}13,\ {3}13)である.
よって,\ ({2}13,\ {3}13)のとき最大,\ (-{2}13,\ -{3}13)のとき最小となる.
点P}が原点中心,\ 半径1の円周上の点であることも含め,\ 図形的意味を確認しておいてほしい.
さて,\ 本問は受験生用の解法パターンが多い問題の代表である.
その解法パターンの中で,\ {ベクトルの内積とみなす解法は非常に本質的}である.
初学者には技巧的に思えるかもしれないが,\ 是非この解法を習得しておいてほしい.
高校数学では,\ ax+byの形の式が意外とよく登場する.
実際,\ 座標平面上の直線の式はax+by+c=0であり,\ ax+byの形を含んでいる.
ax+byを含む式は,\ これを内積とみなすことで図形的意味が見えてくる.
直線の式と内積がどんな図形的関係にあるかについては,\ 後のベクトル方程式で学習する.
他の解法は多変数関数の最大最小カテゴリで扱うので,\ ここでは内積を用いる方法のみ示した.
は他の解法も有効だが,\ 文字が増える本問は内積とみなす解法でなければ厳しい.
点A}は原点中心,\ 半径2の円周上の点である.
実数$a,\ b,\ x,\ y$が$a²+b²=4,\ x²+y²=1$を満たすとき,\ $ax+by$の最大値と
最小値を求めよ.
ベクトルの内積と${ax+by}$の最大・最小
${ax+by}$という形の式がベクトルの内積とみなせることを利用する.
原点をOとする座標平面上で,\ A(2,\ 3),\ P$(x,\ y)$とする.
{ }$OA={a²+b²}=2,OP={x²+y²}=1$
{ }また,\ $OA}$と$OP}$のなす角を$θ$とする.
{ }$ax+by=(a,\ b)(x,\ y)=OA}OP}=OAOPcosθ=2cosθ}$
{ }$0°θ180°$\ より $-1cosθ1$ よって $-2 ax+by2$
${最大値\ 2,最小値\ -2}$}
{2x+3yは\ OA}=(2,\ 3)とOP}=(x,\ y)の内積とみなすことができる.}
内積の定義\ ab=a}b}cosθ\ を利用すると,\ 結局cosθの最大・最小に帰着する.
OA}とOP}が同じ向きのとき最大(θ=0°),\ 逆向きのとき最小(θ=180°)となる.
OA}=(2,\ 3)とOP}=(x,\ y)が平行となる条件は2:3=x:y,\ つまり2y=3xである.
また,\ x²+y²=1より,\ (x,\ y)=({2}13,\ {3}13)である.
よって,\ ({2}13,\ {3}13)のとき最大,\ (-{2}13,\ -{3}13)のとき最小となる.
点P}が原点中心,\ 半径1の円周上の点であることも含め,\ 図形的意味を確認しておいてほしい.
さて,\ 本問は受験生用の解法パターンが多い問題の代表である.
その解法パターンの中で,\ {ベクトルの内積とみなす解法は非常に本質的}である.
初学者には技巧的に思えるかもしれないが,\ 是非この解法を習得しておいてほしい.
高校数学では,\ ax+byの形の式が意外とよく登場する.
実際,\ 座標平面上の直線の式はax+by+c=0であり,\ ax+byの形を含んでいる.
ax+byを含む式は,\ これを内積とみなすことで図形的意味が見えてくる.
直線の式と内積がどんな図形的関係にあるかについては,\ 後のベクトル方程式で学習する.
他の解法は多変数関数の最大最小カテゴリで扱うので,\ ここでは内積を用いる方法のみ示した.
は他の解法も有効だが,\ 文字が増える本問は内積とみなす解法でなければ厳しい.
点A}は原点中心,\ 半径2の円周上の点である.