同じものを含む円順列とじゅず順列

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次の玉を使って,\ 円周上に並べる方法と首飾りの作る方法はそれぞれ何通りあるか. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ 黒玉4個,\ 緑玉2個,\ 赤玉1個      (2)\ \ 黒玉6個,\ 赤玉3個 \\[.8zh] \hspace{.5zw} (3)\ \ 黒玉2個,\ 緑玉2個,\ 赤玉2個 \\ 同じものを含む円順列とじゅず順列}}}} \\\\[.5zh]  前項では, 異なるものの円順列とじゅず順列の基本公式とその考え方を学習した. \\[.2zh]  円順列とじゅず順列は,\ 同じものが含まれている場合,\ 扱いが一気に難しくなる. \\[.2zh]  受験数学においては,\ 以下の4パターンに分けてとらえておくのが実戦的である. \\\\  [1]\ \ \textbf{\textcolor{blue}{同じものを含む円順列(単独のものがある)}}   \textbf{\textcolor{red}{同じものを含む順列に帰着(基本)}} \\[.5zh]  [2]\ \ \textbf{\textcolor{blue}{同じものを含むじゅず順列(単独のものがある)}} \textbf{\textcolor{red}{線対称性も考慮(標準)}} \\[.5zh]  [3]\ \ \textbf{\textcolor{blue}{同じものを含む円順列(単独のものがない)}}   \textbf{\textcolor{red}{パターン的解法がある(やや難)}} \\[.5zh]  [4]\ \ \textbf{\textcolor{blue}{同じものを含むじゅず順列(単独のものがない)}} \textbf{\textcolor{red}{線対称性も考慮(標準~難)}} \\\\\\\\  (1)\ \ 7個の玉の円順列の総数は,\ \textcolor{magenta}{赤玉を固定して考える}と $\textcolor{red}{\bunsuu{6\kaizyou}{4\kaizyou2\kaizyou}}=\bm{15\ (通り)}$ \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ この15通りの円順列の中に,\ \textcolor{cyan}{線対称のものが3通り}ある. \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ 7個の玉のじゅず順列の総数は  n個の異なるものの円順列は,\ 1個を固定すると残りのn-1個のものの順列に帰着するのであった. \\[.2zh] 同じものを含む場合でも,\ 1個だけのものがあるのならば,\ 同様の考え方が通用する. \\[.2zh] 本問の場合,\ \bm{1個しかない赤玉を固定すると,\ 残りの黒玉4個と緑玉2個の順列に帰着する.} \\[.2zh] 同じものを含む順列なので,\,全て別物として並べた後(6\kaizyou),\,区別できないものの並べ方4\kaizyou\,と2\kaizyou\,で割る. \\[.2zh] 残りの6ヶ所から緑玉2個が入る場所を選ぶと考えて\,\kumiawase62=15通りとしてもよい. \\[1zh] 同じものを含むじゅず順列では,\ 異なるもののじゅず順列のように単に円順列を2で割ると間違える. \\[.2zh] \bm{線対称の円順列は,\ 裏返しても同じ円順列(自分自身)にしかならない}からである. \\[.2zh] \bm{同じものを含む場合,\ 円順列とじゅず順列が2:1で対応するとは限らない}わけである. \\[1zh] 1個だけのものがある場合は,\ 線対称の円順列の総数を容易に求めることができる. \\[.2zh] 本問の場合,\ \bm{線対称の円順列の対称軸は必ず赤玉を通る.} \\[.2zh] 後は,\ 対称軸の一方の側の並びさえ決まれば,\ 他方の側の並びは自動的に決まる(1通り). \\[.2zh] 結局,\ 黒玉4個と緑玉2個の半分の\bm{黒玉2個と緑玉1個の並べ方に帰着}し,\ \bunsuu{3\kaizyou}{2\kaizyou}=3\,通りである. \\[.8zh] 線対称の円順列が図の3通りなので,\ 線対称でない円順列は15-3=12通りである. \\[.2zh] 線対称でない円順列には,\ 裏返すと一致する別の円順列が存在する. \\[.2zh] それらの円順列はじゅず順列としては1通りの扱いになるから,\ 2で割る. \\[.2zh] これに改めて線対称の円順列3通りを足せばよい.  \bm{\bunsuu{(線対称でない)}{2}+(線対称)} 3個分回したときに初めて回す前と並びが一致する円順列}は $\textcolor{red}{\bunsuu{3\kaizyou}{2\kaizyou}\div3}=1\ (通り)$ \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{red}{9個分回したときに初めて回す前と並びが一致する円順列}は \ \phantom{ (1)}\ \ よって,\ 求める円順列の総数は  \ $1+9=\bm{10\ (通り)}$ \\\\ \phantom{ (1)}\ \ この10通りの円順列の中に,\ \textcolor{cyan}{線対称のものが4通り}ある. \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ 9個の玉のじゅず順列の総数は \phantom{ (1)}\ \ よって,\ 求める円順列の総数は\ \textbf{10\ (通り)}, じゅず順列の総数は\ \textbf{7\ (通り)} \\\\\\  \betu\ \ 赤玉3個の間3ヶ所に入る黒玉の個数をそれぞれ$a,\ b,\ c$とすると $\textcolor{red}{a+b+c=6}$ \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ 互いに異なる円順列となる組合せは \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \  $(a,\ b,\ c)=(6,\ 0,\ 0),\ (5,\ 1,\ 0),\ (5,\ 0,\ 1),\ (4,\ 2,\ 0),\ (4,\ 0,\ 2),\ (3,\ 3,\ 0),\ $ \\[.2zh] \phantom{ (1)}\ \  $\phantom{(a,\ b,\ c)} \ (4,\ 1,\ 1),\ (3,\ 2,\ 1),\ (3,\ 1,\ 2),\ (2,\ 2,\ 2)$ \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ 求める円順列の総数は $\bm{10\ (通り)}$ \\\\ \phantom{ (1)}\ \ 互いに異なるじゅず順列となる組合せは \\[.5zh] \phantom{ (1)}\ \  $(a,\ b,\ c)=(6,\ 0,\ 0),\ (5,\ 1,\ 0),\ (4,\ 2,\ 0),\ (3,\ 3,\ 0),\ (4,\ 1,\ 1),\ (3,\ 2,\ 1),\ (2,\ 2,\ 2)$ \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ 求めるじゅず順列の総数は $\bm{7\ (通り)}$ \\\\ 1個だけのものがない場合,\ 1個を固定して考える方法ではうまくいかない. \\[.2zh] 試しに,\ 3個の赤玉のうちの1個を固定して考え,\ 固定した赤玉を左端に\textcolor{red}{■}と書くことにする. \\[.2zh] 次の2つの並びは順列としては2通りであるが,\ 円順列としては1通りの扱いになる. 同じものを含む場合,\ \bm{1個を固定しても順列と円順列が1対1で対応しない}のである. \\[1zh] 異なるものの円順列の元々の考え方は,\ \bm{一旦順列を考えた後に重複度で割る}というものであった. \\[.2zh] n個の異なるものの場合,\ その円順列の総数は\,\bunsuu{n\kaizyou}{n}=(n-1)\kaizyou\,通りとなる. \\[.8zh] この考え方で円順列の総数が求まる理由を改めて確認する. \\[.2zh] 例として,\ 異なる9個のものの場合を考えると,\ 以下の9通りの順列は円順列としては1通りである. \\[.5zh]  \text{[\,ABCDEFGHI\,] [\,BCDEFGHIA\,] [\,CDEFGHIAB\,] [\,DEFGHIABC\,] [\,EFGHIABCD\,]} \\[.2zh]  \text{[\,FGHIABCDE\,] [\,GHIABCDEF\,] [\,HIABCDEFG\,] [\,IABCDEFGH\,]} \\[.5zh] 順列と円順列が9:1で対応するから,\ 円順列の総数は順列の総数9\kaizyou\,を9で割って8\kaizyou\,となる. \\[1zh] 9:1で対応することは,\ \bm{9個分回したときに\dot{初}\dot{め}\dot{て}回す前と並びが一致する}ことに等しい. \\[.2zh] このことを以下では「最短周期内9個」のように表現することにする. \\[.2zh] 注意すべきは,\ \bm{同じものを含む場合,\ 最短周期内9個とは限らなくなる}ことである. \\[.2zh] 実際,\ \text{A}\,6個と\text{B}\,3個の場合,\ 以下のように最短周期内3個になる円順列が存在する. \\[.5zh]  [\,\text{AAB}\,|\,\text{AAB}\,|\,\text{AAB}\,] [\,\text{ABA}\,|\,\text{ABA}\,|\,\text{ABA}\,] [\,\text{BAA}\,|\,\text{BAA}\,|\,\text{BAA}\,] (別解の\maru{10}に対応) \\[.5zh] \bm{最短周期内\,\underline{3}\,個のとき,\ 順列と円順列が\,\underline{3}:1で対応する.} \\[1zh] 以上を踏まえて,\ 黒玉6個と赤玉3個の円順列の総数を一般化可能な考え方で求めよう. \\[.2zh] 以下,\ 全体の周期数と最短周期内の個数を混同しないように注意してほしい. \\[.2zh] 例えば,\ \textcolor{black}{[\,●●●\textcolor{red}{●}\,|\,●●●\textcolor{red}{●}\,]}\,は,\ 全体の周期数2個,\ 最短周期内の個数4個である. \\[1zh] 円順列の総数を求めるには,\ まず最短周期内の個数を確定する必要がある. \\[.2zh] 黒玉6個と赤玉3個のとき,\ 結論からいえば以下のような2パターンがありえる. \\[.5zh] 全体の周期数 & 最短周期内の個数 & 最短周期内の黒玉と赤玉の個数 & 例 \\\hline 全体の周期数がmであるとき,\ 最短周期内の黒玉と赤玉の個数はそれぞれ\,\bunsuu6m,\ \bunsuu3m\,個である. \\[.8zh] これらは整数になるはずであるから,\ \bm{mは6と3の公約数である1または3に限られる.} \\[.2zh] mが求まれば,\ 最短周期内の個数も最短周期内の黒玉と赤玉の個数も直ちに確定する. \\[1zh] 円順列の総数が何通りあるかは,\ \bm{最短周期内の個数が少ない方から求める.} \\[.2zh] まず,\ 最短周期内3個のとき,\ 黒玉2個と赤玉1個の順列の総数は\,\bunsuu{3\kaizyou}{2\kaizyou}=3通りである. \\[.8zh] 順列と円順列が3:1で対応するから,\ これを3で割ればよい. \\[1zh] 次に,\ 最短周期内9個のときの円順列の総数を求める. \\[.2zh] 黒玉6個と赤玉3個の順列の総数は\,\bunsuu{9\kaizyou}{6\kaizyou3\kaizyou}=84通りだが,\ これを9で割っても求まらない. \\[.8zh] \bm{この84通りの中には最短周期内3個の順列も含まれてしまっている}からである. \\[.2zh] 最短周期内9個のときの順列の総数は,\ 84-3=81通りである. \\[.2zh] 順列と円順列が9:1で対応するから,\ これを9で割ればよい. \\[1zh] 奇数個の玉がある場合は,\ 線対称の円順列の総数を容易に求められる. \\[.2zh] 本問の場合,\ \bm{線対称の円順列の対称軸は必ず赤玉を通る.} \\[.2zh] 結局,\ 残りの2個の赤玉の位置が右図の1\,~\,4のどこになるかで4通りある. \\[-8zh] 本解の方法を知らなければしらみつぶしすることになる(別解1). \\[.2zh] 同じものがあればその分総数は減るが,\ もれなく重複なく書き出すのはより難しくなる. \\[.2zh] \bm{個数が少ない赤玉が何個連続して並ぶか}で場合分けするのが基本である. \\[.2zh] 「\,3個連続\maru1」「\,2個だけ連続\maru2,\ \maru3,\ \maru4,\ \maru5,\ \maru6」「連続しない\maru7,\ \maru8,\ \maru9,\ \maru{10}」は互いに排反である. \\[1zh] 別解1は玉の総数が6個程度までならばそれなりに効果的だが,\ 9個ともなるとかなりリスクが高い. \\[.2zh] この場合,\ 図ではなく\bm{数式的にしらみつぶしする}方法が有効である(別解2). \\[.2zh] 赤玉が何個連続して並ぶかで場合分けすることは,\ \bm{間に何個ずつ黒玉が入るか}を考えることに等しい. \\[.2zh] これを数式で表すと,\ a+b+c=6を満たす0以上の整数a,\ b,\ cの組を求めることに帰着する. \\[.2zh] ただし,\ (a,\ b,\ c),\ (b,\ c,\ a),\ (c,\ a,\ b)は同じ円順列を表す(循環させると一致する)ことに注意する. \\[.2zh] 学習しやすいように,\ 別解1の図(反時計回り)と対応する順序で組合せを書き出しておいた. \\[.2zh] また,\ (a,\ b,\ c)と(a,\ c,\ b)が,\ じゅず順列としては同じものであることにも注意する. 3個分回したときに初めて回す前と並びが一致する円順列}は $\textcolor{red}{3\kaizyou\div3}=2\ (通り)$ \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ \textcolor{red}{6個分回したときに初めて回す前と並びが一致する円順列}は \\[.5zh] \centerline{$\textcolor{red}{\left(\bunsuu{6\kaizyou}{2\kaizyou2\kaizyou2\kaizyou}-3\kaizyou\right)\div6}=14\ (通り)$} \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ 求める円順列の総数は $2+14=\bm{16\ (通り)}$ \\\\ \phantom{ (1)}\ \ この16通りの円順列の中に,\ \textcolor{cyan}{線対称のものが6通り}ある. \\[1zh] \phantom{ (1)}\ \ よって,\ 6個の玉のじゅず順列の総数は  円順列の総数については,\ (2)の本解を理解できていれば同様にして求められる. \\[.2zh] 各玉の個数は2,\ 2,\ 2なので公約数の1または2が全体の周期数であり,\ 以下のようになる. \\[1zh] 全体の周期数 & 最短周期内の個数 & 最短周期内の各玉の個数 & 例 \ \bm{どの色の玉も偶数個ある}ことが(2)との違いで,\ この場合じゅず順列の総数を求めるのが面倒になる. \\[.2zh] \bm{線対称の対称軸が2パターン存在する}(玉上を通るものと通らないもの)からである. \\[.2zh] 計算で機械的に求める方法はないので,\ しらみつぶしすることになる. \\[1zh] \bm{赤玉の間に他の玉が何個入るかを基準に考える}と,\ 線対称の円順列は2通りずつあることがわかる. \\[.2zh] あるいは,\ \bm{対称軸が玉上を通るか通らないかを基準にして考える}と,\ 3通りずつあるとわかる. \\[1zh] \bm{回すと一致するものは,\ じゅず順列以前に同じ円順列なのでダブルカウントしないように注意する.} \\[.2zh] 実際,\ 次の2つは,\ それぞれ解答の注1,\ 注2と同じ円順列である. \\[.2zh]
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