$4桁の整数の千の位,\ 百の位,\ 十の位,\ 一の位をそれぞれa,\ b,\ c,\ dとするとき,\ $
$次の条件を満たす4桁の整数は何個あるか.$
\ $a≧ b≧ c≧ d$
$a\gg b\gg c\gg d (ここではa\gg bはa-b≧2を意味するものとする)$ \\
{大小関係が決められた数字の順列 \\
(1)\ \ 0から9の10個の整数から異なる4個を選ぶ組合せの総数}に等しい.
初見では難しそうに思えるが,\ 以下のように考えることで瞬殺できる.
先に4個の整数を選び,\ その後に並べる}ことにする.
0\,~\,9の10個の整数から4個選ぶ場合の数は\,C{10}{4}\,通りである.
仮に0,\ 2,\ 7,\ 9を選んだとすると,\ 条件を満たす並べ方は9720のただ1通りである.
つまり,\ このような大小関係を定める条件があるとき,\ 選びさえすれば並べ方は1通り}になる.
結局,\ 組合せに帰着}するわけである.
1から9の9個の整数から異なる4個を選ぶ組合せの総数}に等しい.
4個の整数の中に1つでも0があるとa=0}となり,\ 4桁の整数ではなくなる.
よって,\ 0以外の1桁の整数1\,~\,9から4個を選ぶことになる.
0から9の10個の整数から重複を許して4個を選ぶ組合せの総数}を求めればよい.
ただし,\ すべて0となる場合を除く.}
0から12の13個の整数から異なる4個を選ぶ組合せの総数}を求めればよい.
ただし,\ すべて0となる場合を除く.}
同じ数字を重複して選んでもよいため,\ 重複組合せに帰着}する.
よって,\ n種類のものから重複を許してr個選ぶ組合せの公式\,\Kumiawase nr=C{n+r-1}{r\,を用いればよい.
重複組合せの項で学習したように○と|に対応させて求めることも可能である.
本問の場合,\ 4個の○と9本の|の並べ方に帰着するから
n>rのとき○より|が多くなり対応が直感的にわかりづらいので,\ 機械的な公式適用を推奨する.
最後,\ a=b=c=d=0のときのみ4桁の整数にならない}ので,\ この1通りを除外する.
応用性を考えると,\ 同値変形}による別解が非常に重要である.
a,\ bが整数}であるとき,\ a≧ b\ ⇔\ a+1>b}\ が成立する.
等号をなくすこの同値変形により,\ (1)のパターンに帰着させることができる.
a,\ b,\ c,\ dは0\,~\,9の整数であるから,\ 本問の条件は正確には\ 9≧ a≧ b≧ c≧ d≧0\ である. 0から10の11個の整数から異なる4個を選ぶ組合せの総数}に等しい.
(3)の別解のように同値変形すると,\ (1)のパターンに帰着する.
(3)は重複組合せとして求める方法が優位であったが,\ (4)は同値変形による方法が優位である.
0から11の12個の整数から異なる4個を選ぶ組合せの総数}に等しい.
場合分けはわかりやすいかもしれないが,\ ≧ 1つにつき2つに場合分けする}必要がある.
≧ が2つある本問では,\ 2×2=4つに場合分けする羽目になる.
やはり,\ 同値変形}による解法を習得しておくべきである.
するとまず考慮しなければならなくなるのが,\ 2条件に共通する最大数cの値}である.
cは3以上とわかるから,\ 後はc=3,\ 4,\ 5,\ ・・・,\ 9の場合に分けてそれぞれ求めるしかない.
また,\ 0≦ d≦5より,\ dの選び方は\,C61\,通りであるから,\ a,\ b,\ dの選び方は\,C52・C61\,通りである.
別解は,\ 補集合を利用}するものである.
逆向きの不等号が1個しかない本問では,\ 補集合を容易に求めることができる.
ら異なる3個を選べばよいが,\,条件にないdの考慮を忘れやすい.よいことを意味するから,\=”” dの10通りを掛ける必要がある.=”” 差が2以上となるような4個の数字の選び方}を考えればよい.=”” (1)のように差が1以上となるような選び方が最も求めやすいので,\=”” ここでも同値変形}が有効であ異なる3個を選べばよいが,\,条件にないdの考慮を忘れやすい.}