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有向線分AB}} Aを始点,\ Bを終点とする線分.\ 矢印で表す. \\[1zh] \textbf{\textcolor{blue}{ベクトル}} \textbf{\textcolor{red}{「向き」と「大きさ」を合わせもつ量}}.\ \textbf{\textcolor{red}{\underline{位置に依存しない.}}} \\[.2zh] よって,\ \textbf{\textcolor{purple}{「向き」と「大きさ」が等しいものは全て同一のベクトル}}とみなす. \\[1zh] \textbf{\textcolor{blue}{ベクトルの相等}}  ベクトル\textbf{\textcolor{cyan}{$\bm{\bekutoru*a,\ \bekutoru*b}$の向きが同じで大きさが等しい}}とき,\ $
有向線分とベクトルの違いは,\ 位置に依存するか否かである. \\[.2zh] 右図において,\ 有向線分\text{AB}と有向線分\text{CD}は別物である. \\[.2zh] しかし,\ ベクトル\text{AB}とベクトル\text{CD}は同一物である(\bekutoru{AB}=\bekutoru{CD}). \\[-4zh] 位置を無視することは,\ ある種の考察では非常に便利である. \\[.2zh] 例えば,\ 三角形の性質を探るとしよう. \\[.2zh] このとき,\ 違う位置にある合同な三角形を別物として扱う必要があるだろうか. \\[.2zh] 合同な三角形は,\ 同一物としてまとめて扱うのが効果的である. \\[.2zh] 位置を無視することにより,\ ベクトルには\bm{平行移動に強い}というメリットが生じる. \\[1zh] 大きさが3,\ つまり\,\zettaiti{\bekutoru*a}=3のベクトル\,\bekutoru*a\,があるとき,\ \bunsuu{\bekutoru*a}{3}\,は大きさが1のベクトルとなる. \\[.8zh] \bekutoru*a\,を単位ベクトルにしたければ,\ 大きさ\,\zettaiti{\bekutoru*a}\,で割ればよいというわけである. \\[1zh] 向きと大きさで表される量のベクトルに対し,\ 大きさだけで表される量(普通の数)をスカラーという. \\[.2zh] 要はベクトルとスカラーは別物なので,\ \bekutoru*0=0\,\bm{ではない}. \\[.2zh] 記述の際に\bekutoru{AA}=0などと書かないように注意してほしい.\ \ なお,\ \zettaiti{\bekutoru*0}=0は正しい等式である. \\[.2zh] また,\ ベクトル\,\bekutoru*a\,をスカラーk倍してできるk\bekutoru*a\,はベクトルである.
}{ベクトルの演算法則}} \\[1zh] ベクトルの和と差の法則を\textbf{\textcolor[named]{ForestGreen}{数式的観点と図形的観点}}の両方からおさえる.
\bekutoru{OA}=\bekutoru*a,\ \bekutoru{OB}=\bekutoru*b\,として,\ \bekutoru*a+\bekutoru*b\,を考える. \\[.2zh] \bekutoru*a\,の終点\text Aと\,\bekutoru*b\,の始点が一致するように\,\bekutoru*b\,を平行移動する(\bekutoru{OB}\,が\,\bekutoru{AC}\,に移る). \\[.2zh] 結局,\ \bekutoru*a+\bekutoru*b\,は平行四辺形\text{OACB}の対角線を表すことになる. \\[1zh] ベクトルの差\ \bekutoru*a-\bekutoru*b\ の図形的意味は,\ 和\,\bekutoru*a+(-\bekutoru*b)\,として考えるとわかりやすい. \
ベクトルの演算では,\ 以下の法則も成り立つ.\ k,\ lは実数とする.
要は,\ \bm{和・差・実数倍だけならば,\ 普通の文字式の場合と同様に計算できる}ということである.
\end{array}}\right]$}}} \\\\\\\\
さて,\ 実際に様々なベクトルの問題を解く上での\textbf{最重要事項}は{\large \textbf{\textcolor{blue}{「始点の統一」}}}である. \\[.2zh] ベクトルの問題では,\ $\bekutoru{AB},\ \bekutoru{CB}$のように始点が異なるベクトルが混在して登場する. \\[.2zh] そのとき,\ \textbf{\textcolor{forestgreen}{全てのベクトルを同じ始点のベクトルに変更して扱う}}ことが1つの基本となる. \\[.2zh] \textcolor{red}{\underline{$\bm{[2]}$\textbf{を逆に用いる}}}\textcolor{red}{\textbf{と任意の始点のベクトルに変更できる.}} \\[.2zh] $\bekutoru{AB}$の始点をOに変更してみると次のようになる. \\[.5zh] \textbf{(矢印の\textcolor{cyan}{矢先}から\textcolor{magenta}{尾}を引く)}} \\[.5zh] 図形的な意味を考える必要はなく,\ ただ\textbf{\textcolor{forestgreen}{機械的に式変形}}すればよい. \\[.2zh] 同様に$\bekutoru{CB}=\bekutoru{OB}-\bekutoru{OC}$とすると,\ すべて始点Oのベクトルで表せたことになる. \\\\
(1)\ \ ベクトルの演算は,\ 和・差・実数倍については普通の文字式の場合と変わらない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ そして,\ 普通のx,\ yの連立方程式は和・差・実数倍の計算のみで解ける. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 単に2x-3y=6p,\ -\,x+y=qを解くだけである.\ ただし,\ p,\ qは定数扱いである. \\[1zh] (2)\ \ 数\text{I\hspace{-.1em}I}の式と証明分野で,\ 等式A=Bの証明には次のような方法があることを学習した. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 「A-B=0を示す」「A,\ Bをそれぞれ変形して同じ式を導く」. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 他に「AとBの複雑な方を変形して他方を導く」があるが,\ 本問は両辺の複雑さには差がない. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 本解はA-B=0を示す方針である.\ うまく組み合わせ,\ 合成していくと証明できる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ まず,\ 始点が同じベクトルを組み合わせ,\ \bm{\bekutoru{□P}-\bekutoru{□Q}=\bekutoru{QP}}\ を適用する. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ さらに,\ \bm{\bekutoru{P□}+\bekutoru{□Q}=\bekutoru{PQ}}\ を適用すればよい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 最後,\ \bekutoru{DB}+\bekutoru{BD}=\bekutoru{DB}-\bekutoru{DB}=\bekutoru*0\ と考えてもよい. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ さて,\ 特に初学者は本解をやや技巧的に感じるのではないだろうか. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 組み合わせや計算順序に思考が必要で,\ 何よりも先を見通すことが難しい. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 本問程度ならまだしも,\ より複雑な等式になるとさらに困難になる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ そこで,\ 始点を統一する方針の別解が有効となる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \bm{何も考えずただ機械的に始点を統一するだけ}で,\ 自動的に等式が成り立つことが示される. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 今後の応用を考えると,\ 別解の方がむしろ重要である.
正六角形は6つの正三角形からなる対称な図形である. \\[.2zh] 実質的に必要になるのは,\ \bekutoru{AB},\ \bekutoru{AF},\ \bekutoru{AO}\ の3つのベクトルだけである. \\[.2zh] そして,\ \bekutoru{AO}\,は\,\bekutoru*a\,と\,\bekutoru*b\,が作る平行四辺形の対角線であるから,\ \bekutoru{AO}=\bekutoru*a+\bekutoru*b\ である. \\[.2zh] あるいは,\ \bekutoru{AO}=\bekutoru{AB}+\bekutoru{BO}=\bekutoru{AB}+\bekutoru{AF}=\bekutoru*a+\bekutoru*b\ のように考えてもよい. \\[1zh] \bekutoru{AQ}\ は,\ 2つのルートのいずれかで和をとることになるだろう. \\[1zh] さて,\ 特に注意して欲しいのは,\ \bekutoru{QP}\ である. \\[.2zh] もちろん,\ 別解のように\ \bekutoru{QP}=\bekutoru{QD}+\bekutoru{DC}+\bekutoru{CP}\ と考えてもよい. \\[.2zh] \bm{正六角形のように対称性が高い図形では,\ 和で考える方が速くわかりやすいことが多い.} \\[.2zh] しかし,\ 一般の図形では和を考える方法は応用性に欠けるので,\ 始点を統一する方法を本解とした. \\[.2zh] \bm{問題文「\bekutoru{AB}=\bekutoru*a,\ \bekutoru{AF}=\bekutoru*b」は,\ 「始点を\mathRM{A}に統一せよ」と示唆している.} \\[.2zh] \bm{\bekutoru{QP}\ を差に分割する方法で,\ 始点を\mathRM{A}に統一できる.} \\[.2zh] なお,\ \bekutoru{AP}=\bekutoru{AB}+\bekutoru{BP}=\bekutoru*a+\bunsuu12(\bekutoru*a+\bekutoru*b)\ である.