高校数学A 場合の数

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場合の数と確率分野は、入試における出題率が高く、受験数学において極めて重要な分野である。また、実生活において最も役立つ高校数学分野かもしれない。

しかし、この分野を苦手とする学生は多い。他分野のように、公式やパターンにあてはめるといった画一的な手法で解けないことが多いからである。

すべての場合の数を「もれなく」「重複なく」数えることが目標になるが、その方法は各自に任せられており、「このようにやらなければならない」というルールは一切ない。完全に『自由』なのである。

しかし、この自由さが逆に難しさを生む。単純に公式やパターンに当てはめて後は計算だけということは少なく、各問題ごとに自分の頭で様々に思考することが要求される。実際、この分野にある根本的な法則は「和の法則」と「積の法則」だけである。たった2つの法則だけで、あらゆる問題に対応しなければならないのである。

中学校では「すべて書き出す」という方法を学習した。これは高校でも変わらず重要な方法の1つである。場合の数の最も重要な基本は「すべて書き出す」ことにある。10000通りあったとしても、すべて書き出せば完全解答となり満点がもらえる。もちろん、時間制限がなければそれでもよいが、実際の試験で常に可能とは限らない。そこで、「和の法則」と「積の法則」を各問題に対してどう応用するのかを学習していくことになる。

当カテゴリでは、場合の数の様々な問題を解く上で知っておくべき基本的な発想や手法を取り上げる。これらを一通り習得した後は、問題演習を積み重ねていくしかない。

実戦的な演習を始めるときは、最初にセンター試験(共通テストではない)の過去問をやってみるとよい。良問揃いで、演習にはうってつけである。他分野は途中過程も重要であるため、強制的に解法を誘導されるセンター試験の問題は実戦演習用の教材としてあまり適切ではないが、どんな方法でも正確に数えさえすればよいこの分野に関してはセンターの過去問が有効である。

記述試験では、できる限り式の意味や思考過程を日本語で説明することを心掛けてほしい。極めて単純な問題の場合を除き、「4!+3=27」のように式だけ書いて終えるようなことは推奨されない。「採点者に自分の考えをわかりやすく伝える」という効果もあり、部分点を稼ぎやすくもなる。式だけしか書いてなかった場合、式が間違っていたら0点にされるが、日本語での説明があれば一定の部分点がもらえる可能性がある。

また、普段の演習においても、日本語で説明することは「自分の思考の過程が適切か」を見つめ直すことにつながる。式だけしか書かない人は、「なぜその式で求まるの?」と問われたときに明確に答えることができなかったりする。それはすなわち理解できておらず適当に立式していることを意味し、足すべきか掛けるべきという基本的な部分でも間違える。そのような姿勢で学習を進めていると途中で行き詰まるのは必然である。つたない日本語でもかまわないし、表や図での説明でもかまわないので、必ず日本語の説明を記述することを心掛けて欲しい。

 

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