2つの球面の交線と交線を含む平面の方程式(球面束)

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この項目は座標平面における円束の問題の空間版であり、円束の知識を前提としています。

kyuumen-kousen
2つの球面$(x-1)²+(y+2)²+(z+1)²=5$と$(x-3)²+(y+3)²+(z-1)²=2$が 交わってできる円を$C$とする.  円$C$の中心の座標と半径を求めよ.  円$C$を含む平面の方程式を求めよ. 各球面の中心の座標は 中心間の距離は { }円$C$上の点をP,\ 円$C$を含む平面と線分ABの交点をQとする. { }この点Qが円$C$の中心であり,\ 線分PQが円$C$の半径}である. を通り,\ 法線ベクトルが\ AB}=(2,\ -1,\ 2)の平面}は{円$C$を含む球面または平面 {2つの球面の中心{A,\ B}と円C上の点{P}でできる三角形に着目}する. {AP,\ BPは球の半径,\ ABは中心間の距離として3辺の長さが求められる.} 3辺の長さから垂線{PQ}を求めるのは中学図形の問題である. AQ}を文字でおき,\ 三平方の定理を用いて{PQ}の長さを2通りに表す}ことで求められる. (3-x)²}\ を連立する. 中心の座標は,\ {線分{AB}の内分点}の座標として求められる. 1点と法線ベクトルが定まれば1つの平面が定まる. 1点は中心,\ {AB⊥ PQ}\ より,\ AB}が求める平面の法線ベクトルである. 1点(x₀,\ y₀,\ z₀)を通り,\ n=(a,\ b,\ c)\ を法線ベクトルにもつ平面の方程式は  {a(x-x₀)+b(y-y₀)+c(z-z₀)=0} {数II}で学習した2円の交点を通る直線と円(円束)の問題と同様の考え方}の別解も重要である. 2つの球面をf(x,\ y,\ z)=0,\ g(x,\ y,\ z)=0とする. このとき,\ {f(x,\ y,\ z)+kg(x,\ y,\ z)=0\ が表す図形は2つの球面の交線を含む.} 2つの球面の交線とは,\ f(x,\ y,\ z)=0かつg(x,\ y,\ z)=0を満たす図形である. ここで,\ f(x,\ y,\ z)=0かつg(x,\ y,\ z)=0は,\ f(x,\ y,\ z)+kg(x,\ y,\ z)=0を満たす. これは,\ 交線がf(x,\ y,\ z)+kg(x,\ y,\ z)=0で表される図形に含まれることを意味している. 求めるのは,\ f(x,\ y,\ z)+kg(x,\ y,\ z)=0が表す図形のうち,\ 平面となるものである. {x²,\ y²,\ z²の項が消えてx,\ y,\ zの1次式となる}とき,\ この図形は交線を含む平面を表す. その条件を満たすのはk=-1のときのみであるから,\ 求める方程式はこれでしかありえない.