部分積分④:(多項式)×(対数関数)型

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∫x²logxdx ∫logxdx ∫log(x+1)dx ∫√xlogxdx ∫logx/x²dx ∫(logx)³dx 次の積分を計算せよ. 部分積分法}公式 ∫f(x)}g'(x)}dx=f(x)g(x)-∫f'(x)g(x)dx$} 今回扱うのは,\ ${(多項式)(対数関数)型$(${x^m(log x)^n}$})である. この型は,\ $他の型とは逆に{x^m\ を微分形とみなす.$ ${(log{x})^n\ を微分して\ n(log x)^{n-1}1x\ にしていくことになり,\ 簡単な積分に帰着する.$ なお,${∫log xdx=xlog x-x+C$は公式として暗記しておくこと.\ 証明は. \ x²\ を微分形とみなして部分積分する. 第2項では,\ 微分形とみなさなかったlog xを微分する.\ もちろん,\ (log x)’=1x\ である. 約分でき,\ 簡単な積分に帰着する. log xは2つの関数の積ではないので,\ 部分積分とは関係がないように思える. しかし,\ {log単独の積分は,\ 1log と考えて部分積分するという定石がある. 先にも述べたが,\ この結果は公式として暗記しておき,\ 応用問題では積極的に使用する. log 単独の積分であるから,\ {1log(x+1)\ と考えて部分積分}する. {1を微分形とみなすとき,\ 後で約分することを見越し,(x)’ではなく(x+1)’とする. (x)’とすると別解のようになり,\ {x}{x+1}={(x+1)-1}{x+1}=1-{1}{x+1}\ の変形が必要になる. これは,\ 分数関数の積分で取り上げる{「分子の次数下げ」}という変形である. ∫{1}{x+1}dx\ は,\ ∫1x=logx}+C\ の1次式置換型である. ただし,\ 問題がlog(x+1)であるからx+1>0と考えてよく,\ 絶対値ははずすことができる. 本問は,\ {公式\ ∫log xdx=xlog x-x+C\ を使うと,\ 1次式置換型として瞬殺できる}(別解2). 一見答えが違うように見えるが,\ 定数を-1+C=C’とすると実質同じである. 積分では,\ 定数分の誤差を気にする必要はないのである. 根号だが指数表示にすると結局は\ x^1/2log x\ であるから,\ と同様に部分積分できる. \ は公式だが,\ 忘れても とできる. {分数だが指数表示にすると結局は\ x^{-2}log x\ であるから,\ と同様に部分積分できる.} 本問と形は類似しているが,\ 部分積分ではないものに注意する. x^m(log x)^n\ において,\ 特に{m=-1のとき,\ {「微分形接触累乗型」となる. {m=-1のときだけは,\ (log x)’=1x\ が接触しているから{微分形接触型として扱うのである. 2回目の部分積分}],と考えて部分積分する. 部分積分を繰り返すときに毎回全体を書くと,\ 無駄に時間を浪費し,\ ミスのリスクも増える. 解答のように,\ {積分する部分だけを取り出し,\ 一旦別に計算する}とよい. ∫log xdx=xlog x-x+C\ を公式として覚えていない場合,\ 3回も部分積分する羽目になる. 記述の工夫と公式の暗記がいかに大事かを示す問題である.