ベクトルを用いた証明はこちら。
3頂点A,B,Cを動かして直角三角形や直角二等辺三角形や鈍角三角形を作ってみましょう。
正三角形では重心・外心・垂心が一致するためにオイラー線は存在しないので描かれません。しかし、手動で完全な正三角形を作ることはできないので正三角形にするボタンを作成しています。
正三角形でない鋭角三角形ABCの重心をG,\ 外心をO,\ 垂心をH,\ 辺BCの中点を
Mとする.\ また,\ 線分BDが$△$ABCの外接円の直径となるように点Dをとる.
(1)\ \ $DC=2OM}$を示せ.
(2)\ \ 四角形AHCDが平行四辺形となることを示せ.
(3)\ \ $AH:OM}$を求めよ.
(4)\ \ 3点O,\ G,\ Hが一直線上にあり,\ $OG:GH=1:2}$であることを示せ. \\
三角形の重心・外心・垂心の位置関係(オイラー線) \\
受験数学ではベクトルを用いた証明の重要度が高いが,\ 本項では幾何的な証明を紹介する.
(1)\ \ Mは辺BCの中点,\ Oは線分BDの中点である.
よって,\ 中点連結定理}により $DC=2OM$ \\
(2)\ \ 直径に対する円周角であるから $∠ BCD=∠ BAD=90°}$
$AH⊥ BC,\ DC⊥ BC\ より AH∥ DC$
$CH⊥ AB,\ DA⊥ AB\ より CH∥ DA$
2組の対辺がそれぞれ平行}であるから,\ 四角形AHCDは平行四辺形}である. \\
(3)\ \ (2)より $AH=DC}$
これと(1)より $AH:OM}=DC}:OM=2OM}:OM=2:1$ \\
(4)\ \ 直線OHと中線AMの交点をG$’$}とする.
ここで $OM⊥ BC,\ AH⊥ BC\ より OM∥ AH$
よって $△ OG’M∽△ HG’A$\ および(3)より $AG’:G’M=AH:OM=2:1$
G$’$は中線AMを$2:1$に内分する点}であるから,\ $△$ABCの重心Gと一致する.
したがって,\ 3点O,\ G,\ Hは一直線上にある.}
さらに,\ $OG:GH}=OM:AH}=1:2$である.
(1)\ \ △BCD}に対して,\ 以下の中点連結定理を適用する.
\ \ 「三角形の底辺以外の2辺の中点を結ぶ線分は,\ 底辺と平行で,\ 長さは底辺の半分}である」
(4)\ \ 2点OHを通る直線上に点G’を設定し,\ G’=Gとなることを示す.
\ \ △ OG’M,\ △ HG’Aにおいて,\ ∠ OG’M=∠ HG’A\ (対頂角),\ ∠ MOG’=∠ AHG’\ (錯角)である.}
三角形の重心・外心・垂心を通る直線をオイラー線}という.
重心・外心・垂心が一致する正三角形では,\ オイラー線を定義できない.