2点A(1,\ 6),\ B(5,\ 3)がある.\ 点Pが直線\ $y=-\,x+5$\ 上を動くとき, $AP+PB}$の最小
値と,\ そのときの点Pの座標を求めよ. \\
折れ線の長さの最小値 \\
点Pの座標を文字で設定し,\ $AP+PB}$を計算して最小値を求めるのはあまりに大変である.
折れ線の長さの最小値を求める場合,\ 図形的に考えるのが基本となる.
1点を直線に関して対称移動すると,\ 直線で結んだときが最小となる.
直線\ $y=-\,x+5$\ に関して,\ 点Aと点Bは同じ側にある.
直線\ $y=-\,x+5$\ に関して,\ 点Bと対称な点をC$(a,\ b)$}とする.
線分BCの中点の座標は
中点が直線$y=-\,x+5$上にある}から
直線BCの傾きは 直線BCは直線$y=-\,x+5$と垂直}であるから
整理すると
ここで $AP+PB=AP+PC≧ AC$
3点A,\ P,\ Cが一直線上に並ぶとき,\ 等号が成立する
直線ACの方程式は
これと直線\ $y=-\,x+5$\ との交点は
まず,\ 点A,\ B}が直線\ y=-x+5\ に関して同じ側にあることを確認する.
今回は,\ 点B}を直線\ y=-x+5\ に関して対称移動した.\ もちろん,\ 点A}を対称移動してもよい.
線分BC}の中点をM}とし,\ △ PBMと△ PCMについて考える.}
BM=CM,\ PMは共通,\ ∠ PMB=∠ PMC=90°}より,\ 2辺とその間の角が等しい.
よって,\ △ PBMと△ PCM}は合同}であり,\ PB=PCとなる.
ゆえに,\ AP+PB=AP+PC}となり,\ AP+PC}の最小値に帰着}する.
当然,\ 点Aから点Cまでを直線で結ぶとき,\ ACが最小になる.
2点(x_1,\ y_1),\ (x_2,\ y_2)間の距離の公式\ √{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2\,でAC}の長さを求める.
また,\ 2直線の交点}として点P}の座標を求められる.