3点$A}(1,\ 1),\ B}(3,\ 5),\ C}(2a+1,\ a-2)$が同一直線上にあるとき,\ 定数$a$の値を求めよ. 共線条件(3点が一直線上にある条件)
直線ABの方程式は $y-1=5-1}{3-1}(x-1)\ より y=2x-1}$
点Cがこの直線上にある条件は $a-2}=2(2a+1})-1$
→AC}=k→AB}$を満たす実数$k$が存在する}ことが必要十分条件である.
2点を通る直線上に3点目がある}と考えればよい.
文字を含まない2点A,\ B}を通る直線を求め,\ 点C}がその直線上にある条件を立式する.
2点(x_1,\ y_1),\ (x_2,\ y_2)を通る直線の方程式 y-y_1=y_2-y_1}{x_2-x_1}(x-x_1)
ベクトル学習者ならば,\ ベクトルを利用する方が自然である.
3直線\ $2x+y-7=0,\ \ x-2y+4=0,\ \ ax+y-1=0$\ が1点で交わるとき,\ 定数$a$の値を求めよ.共点条件(3直線が1点で交わる条件)
2直線\ $2x+y-7=0$と$x-2y+4=0$の交点は $(x,\ y)=(2,\ 3)}$
直線\ $ax+y-1=0$\ が点$(2,\ 3)}$を通る条件は
2直線の交点を3本目の直線が通る}と考えればよい.
最初に求めるべきは,\ 文字を含まない直線2x+y-7=0,\ x-2y+4=0の交点である.
3直線\ $2x+y=1,\ 5x+4y=1,\ ax+by=1$\ が1点で交わるとする.
このとき,\ 3点\ $(2,\ 1),\ (5,\ 4),\ (a,\ b)$\ が同一直線上にあることを示せ. 共線と共点の関係
3直線の交点の座標を$(p,\ q)}$とおく.
3直線は原点を通らないから,\ $p≠0\ \ または\ \ q≠0}$\ である.
このとき $2p+q=1,\ \ 5p+4q=1,\ \ ap+bq=1}$
これは,\ $3点\ (2,\ 1),\ (5,\ 4),\ (a,\ b)\ が直線\ px+qy=1上にある}ことを意味する.
もちろん,\ 単純に1点で交わる条件を求めた後に一直線上にあることを示してもよい.
しかし,\ 直線と点の双対性(直線と点を入れ替えても成り立つ)}に基づく本質的な方法がある.
本問の出題率は低いが,\ 後により出題率が高い問題で同様の手法が必要になる.
点(p,\ q)が直線ax+by+c=0上にあるとき,\ ap+bq+c=0が成立する.
一方,\ px+qy+c=0に(x,\ y)=(a,\ b)を代入してもap+bq+c=0が得られる.
これは,\ 直線px+qy+c=0上に点(a,\ b)があることを意味する.
つまり,\ 以下の関係が成立する.
ap+bq+c=0\ ⇔\ 点(p,\ q)が直線ax+by+c=0上にある}
ap+bq+c=0}\ ⇔\ 点(a,\ b)が直線px+qy+c=0上にある}
交点の座標を文字で設定すると,\ 実際に交点の座標を求めることなく証明できる.
どの直線も(0,\ 0)を代入すると成立しないから,\ 交点は原点ではない.
これを確認したのは,\ p=q=0のときは最後のpx+qy=1が直線ではなくなるからである.
3直線は交点(p,\ q)を通るから,\ 3直線の方程式に(p,\ q)を代入した式が成立する.}
すなわち,\ 2p+q=1,\ 5p+4q=1,\ ap+bq=1が成立する.
ここで,\ px+qy=1}\ ・・・・・・\,①という直線の方程式を考える.
2p+q=1,\ 5p+4q=1,\ ap+bq=1は,\ ①に(x,\ y)=(2,\ 1),\ (5,\ 4),\ (a,\ b)を代入した式である.
これは,\ 3点が同一直線px+qy=1上にあることを意味する}わけである.
まとめると以下となる.\ このように見ると,\ ほぼ当たり前の性質に思えるかもしれない. \
⇔\ 点(p,\ q)が直線2x+y=1,\ 5x+4y=1,\ ax+by=1上にある}
⇔\ 点(2,\ 1),\ (5,\ 4),\ (a,\ b)が直線px+qy=1上にある}
一般に,\ 以下が成立する.
⇔}\ \ a_1p+b_1q=1,\ a_2p+b_2q=1,\ a_3p+b_3q=1}
⇔\ 原点を通らない異なる3\,直線\,a_1x+b_1y=1,\ a_2x+b_2y=1,\ a_3x+b_3y=1が}
原点以外の点\,(p,\ q)上にある(1点で交わる)}
⇔\ 原点以外の異なる3\,点\,(a_1,\ b_1),\ (a_2,\ b_2),\ (a_3,\ b_3)が}
原点を通らない直線\,px+qy=1上にある}