放物線\ y=x^2\ 上に,\ 直線\ y=ax+1\ に関して対称な位置にある異なる2点P,\ Q}が$
$存在するようなaの範囲を求めよ. [\,一橋大\,]$ \\
放物線上に直線に関して対称な2点が存在する条件
2点P,\ Qが直線\ $y=ax+1$\ に関して対称であるとき
この2次方程式が2つの異なる実数解をもつ}ことが条件であるから,\ 判別式を$D$として \\
「点の存在条件」と聞くと,\ ほとんどの初学者は身構えてしまうだろう.
一方,\ 「点を求めよ」とあれば,\ 初学者でも身構えることなく問題に立ち向かえる.
実は,\ 両者はほぼ同じである.\ 点が求まるということは,\ 点が存在するということ}だからである.
もし点が求まらないのであれば,\ 点が存在しないということになる.
とにかくまず,\ 問題で与えられた条件を全て数式にする}のが先決である.
このとき,\ 立式に必要になる点の座標などで未知のものがあれば,\ 文字を用いて設定する}ことになる.
こうして,\ 点の存在条件(図形の問題)は,\ 方程式の実数解の存在条件}(数式の問題)に変換される.
条件式を全て満たす実数が存在するならば,\ 図形が存在する}ことになるわけである.
2点P,\ Q}が直線\,ℓ\,に関する対称点である条件は,\ 以下の2つが成立することであった.
「直線PQ}⊥ℓ\,」「線分PQ}の中点が\,ℓ\,上にある」}
2直線\ y=mx+n,\ y=m’x+n’\,の垂直条件 mm’=-\,1}
β^2-α^2}{β-α}・ a=-\,1 (β+α)(\teisei{β-α})}{\teisei{β-α・ a=-\,1 β+α=-1a
積が-1になるのであるからa≠0であり,\ aで割ることができる.
線分PQ}の中点は α+β}{2},\ α^2+β^2}{2
これが直線y=ax+1上にあるから,\ 代入して②を得る.
①と②は,\ α\,と\,β\,の対称式}(α\,と\,β\,を入れ替えても変わらない式)である.
よって,\ 基本対称式\,α+β\,と\,αβ\,をaで表す}方向で処理していく.
後は,\ 2つの異なる実数\,α,\ β\,が存在するようなaの範囲}を求めればよい.
基本対称式をなす2数の実数存在条件は,\ 2次方程式を作成して求める}のであった.
2数\,α,\ β\,を解にもつ2次方程式の1つは\ \ (t-α)(t-β)=0 よって\ \ t^2-(α+β)t+αβ=0(両辺にa^2\,を掛けても不等号の向きが変わらない).