三角形の面積比(等高, 等底, 等角)

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高さが同じ三角形の面積比\ →\ 底辺の比底辺が同じ三角形の面積比\ →\ 高さの比 角が同じ三角形の面積比\ →\ 角を挟む辺の積の比 等高と等底については中学で学習済みであるが,\ について少し補足しておく. (相似) 高校生は新たに[3]の{等角の三角形の面積比}を知っておかなければならない. 一見するとわかりづらいが,\ {三角比による三角形の面積公式を用いた証明}を理解しておけば済む. 比を分数で表すと 面積比は,\つまり{APとABの比およびAQとACの比だけで決まるのである. $ABCにおいて辺ABを$3:2$に内分する点をD,\ 線分CDを$5:4$に内分する点をE とするとき,\ $$ABCと$$ADEの面積比を求めよ. 面積比を考える場合,\ {小さいかけらまたは全体をSとおいて他をSで表していく}とよい. 場合によるが,\ 小さいかけらをSとする方法はわかりやすいが遠回りになることが多い. 一方,\ 全体をSとするのは慣れが必要な反面,\ 手っ取り早く済むことが多い. ここではまず小さいかけらである{ADE}をSとおく方針で求める. 次に{AEC}と{BDE}のどちらを表すかで2通りのルートがあるが,\ ここでは{AEC}を表そう. {ADEと AECの高さは双方AHなので(中央図),\ その面積比は底辺DEとECの比に等しい.} 比をもとに{ AEC}がSで表され,\ さらに{ ADE}の面積Sと合わせると{ ADCの面積になる.} { ADCと BDCの高さ双方{CI}なので(右図),\ その面積比は底辺ADとDBの比に等しい.} 比をもとに{ BDC}がSで表され,\ さらに{ ADC}の面積と合わせると{ ABC}の面積になる. 先に{BDE}を表すルートでも求めてみよう. {ADEと BDEの高さは双方EJなので(右図),\ その面積比は底辺ADとDBの比に等しい.} 比をもとに{ BDE}がSで表され,\ さらに{ ADE}の面積Sと合わせると{ ABEの面積になる.} { ABEと ABCはABを底辺とみるとそれぞれの高さはEJとCIである(右図).} {よって,\ その面積比はEDとCDの比に等しいことを用いて ABC}の面積が求まる. 全体をSとする方針で求める.\ 先に{ ADCを求めるか ABEを求めるかの2通りがある.} ここではまず{ ADC}を求める.\ {AD:DB=3:2より,\ AD:AB=3:5}である. よって,\ { ADC: ABC= ADC}:S=3:5であり,\ {ADCが求まる.} いちいち比の形で考えるより,\ 瞬時に{ ADCは ABC全体の35}とできるのが望ましい. さらに,\ {DE:EC=4:5よりDC:EC=9:5であるから,\ ADEは ADCの49である.} 慣れれば全体の35のさらに49と素早く判断できるようになるだろう. $$ABCにおいて辺ABを$3:2$に内分する点をD,\ 辺BCを$1:2$に内分する点をE, 辺CAを$5:4$に内分する点をFとするとき,\ $$ABCと$$DEFの面積比を求めよ. 本問は全体をSとし,\ 周りの3つの三角形を引いて{ DEF}を求めるのが楽である. 周りの3つの三角形はそれぞれ{ ABC}と角の1つを共有している({等角}). よって,\ その角を挟む辺の積の比が面積比となる. まず,\ { ADF: ABC=AD AF:AB ACである.} {AB=3+2=5,\ AC=4+5=9}として代入すればよい. 同様に,\ { BED: ABC=BE BD:BC BAである.} {BC=1+2=3,\ BA=2+3=5}として代入すればよい. { CFE}についても同様である.