三角形の相似条件『3組の辺がそれぞれ等しい』とありますが、当然『3組の辺の比がそれぞれ等しい』の誤りですm(_ _)m

houbekinoteiri

検索用コード
点Pを通る2直線が,\ 円とそれぞれ点A,\ B,\ 点C,\ Dで交わるとき
[2]\ \ 点Pを通る2直線の一方が円と点A,\ Bで交わり,\ 他方が点Tで接するとき
以上の方べきの定理3パターンは,\ 多くの学生が認識できている. \\[.2zh] ただし,\ 実際の問題の中で方べきの定理を使いこなすにはより踏み込んだ認識が必要になる. \\[1zh] 一見すると方べきの定理は3パターンあるかのように見えるが,\ 実は本質的に同じである. \\[.2zh] まず,\ いずれも\bm{円および交わる2直線が関係する構図}である. \\[.2zh] そして,\ [1]の左図と右図は,\ 2直線の交点\mathRM{P}が円の内部にあるか外部にあるかの違いでしかない. \\[.2zh] 主張は双方\bm{『直線の交点\mathRM{P}から直線と円の交点\mathRM{A,\ B,\ C,\ D}までの距離の積が等しい』}である. \\[.2zh] さらに,\ 右図の直線\mathRM{CDを点C,\ D}が重なるところにまで移動した状態が[2]である. \\[.2zh] このとき\mathRM{C=Dであり,\ この点を改めてT}とすると\mathRM{PA\cdot PB=PT\cdot PT}\ となるわけである. \\[.2zh] 結局,\ 3パターンは2直線の交点や直線と円の共有点の位置が異なるだけで実質同じなのである. \\[.2zh] よって,\ \bm{円と2点で交わる直線や接線を含む構図で長さを問われたときに方べきの定理が役立つ.} \\[.2zh] \mathRM{PA:PB=PC:PD}のように比にしてしまう\bm{間違い}が非常に多いので注意!
高校で登場する多くの公式や定理は,\ 正直証明を知らなくても何とかなることが多い. \\[.2zh] しかし,\ \textbf{\textcolor[named]{ForestGreen}{方べきの定理は証明も知っておくべき定理の1つ}}である. \\[.2zh] 以下では,\ 3パターンそれぞれについて証明を確認する. \\[.2zh] いずれのパターンも\textbf{\textcolor{red}{相似な三角形が根底にある}}ことをよく確認して欲しい. \\[.2zh] 加えて,\ \textbf{\textcolor{blue}{2直線の一方が直径になる場合を考慮して方べきの定理を言い換える.}} \\\\\\
\centerline{[\textcolor{blue}{2直線の交点Pが円の内部にある方べきの定理の証明}] (対頂角) (円周角
$2組の角がそれぞれ等しいから
$特に,\ 直線\mathRM{CD}が直径となるとき,\ 円の半径をrとすると$ \2直線の交点Pが円の外部にある方べきの定理の証明} (円に内接する四角形ABDCの内角と対角の外角)}}$} \\[1zh] $2組の角がそれぞれ等しいから 
$特に,\ 直線\mathRM{CD}が直径となるとき,\ 円の半径をrとすると$2直線の一方が円の接線になる方べきの定理の証明接弦定理
$2組の角がそれぞれ等しいから 
$特に,\ 直線\mathRM{AB}が直径となるとき,\ 円の半径をrとすると$ 直角三角形PTOにおける三平方の定理
以上の3パターンそれぞれ,\ \textbf{\textcolor{red}{どの三角形がどんな理由で相似なのか}}をおさえておく. \\[.2zh] そこまで確認しておくべき理由を以下に示す. \\[1zh] 3辺の長さがそれぞれ$a,\ b,\ c$と$a’,\ b’,\ c’$である相似な三角形が2つあるとしよう. \\[.2zh] 三角形の相似条件『3組の辺がそれぞれ等しい』より,\ $\textcolor{cyan}{a:a’=b:b’=c:c’}$が成立する. \\[.2zh] 一般に,\ 式の数は等号の数に等しいから,\ $\textcolor{cyan}{a:a’=b:b’\ \ かつ\ \ b:b’=c:c’}$\ を意味する. \\[.2zh] このように,\ \textbf{\textcolor{red}{相似な三角形からは2つの比の等式が出てくる.}} \\[.2zh] 方べきの定理は,\ あくまでもその2式のうちの一方を積の形で表しただけにすぎない. \\[.2zh] つまり,\ \textbf{\textcolor{red}{方べきの定理が使えるとき,\ 隠れたもう1つの比の等式が存在する}}のである. \\[.2zh] この点を理解しておかなければ,\ 方べきの定理を適用した後に行き詰まる可能性がある. \\[.2zh] \textbf{『\textcolor{red}{方べきの定理\ →\ 相似な三角形を探す\ →\ 隠れた比の式がある}』}の流れが重要である. \\\\\\
3パターンそれぞれの2直線の一方が直径となるときの式は次のように統一的に表せる.
つまり,\ \textcolor[named]{ForestGreen}{PAとPBの積は,\ 2直線の交点Pと円の中心Oの距離および円の半径$r$で決まる}. \\[.5zh] それゆえ,\ 方べきの定理は次のように言い換えられる.
定点Pを通る直線が定円Oと2点A,\ Bで交わるとする. \\[.2zh] このとき,\ 任意の直線に対してPA\cdot PBは一定値\,\zettaiti{OP^2-r^2}\,をとる.
(1)\ \ \mathRM{PO=5-3=2より,\ PA=2+5=7である.}\ \ (2+5):3=4:x\ としないように注意. \\[1zh] (2)\ \ 方べきの定理は2直線の交点から円と直線の交点までの距離の積である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 4\cdot10=5\cdot x\ としないように注意. \\[1zh] (3)\ \ \mathRM{OT\perp PT\ より,\ Tは接点である.\ \ x\cdot 6=4^2\ としないように注意.}である四角形ABCDが円に内接している. \\[.2zh] \hspace{.5zw}2直線ABとCDの交点をPとするとき,\ PBとPCの長さを求めよ.
方べきの定理のみに意識が奪われていると行き詰まる. \\[.2zh] \mathRM{\triangle PBC\souzi\triangle PDA\ に着目すると,\ PB:PD=PC:PA=BC:DA}である. \\[.2zh] 方べきの定理\ \mathRM{PA\cdot PB=PC\cdot PD}は,\ \mathRM{PB:PD=PC:PA}\ のみを立式したにすぎない. \\[.2zh] よって,\ 未使用の\mathRM{BC:DA}を用いた等式も作成する.\ もう一方は\mathRM{PB:PDでもPC:PAでもよい.} \\[.2zh] 後は2式を連立してx,\ yが求まる. \\[.2zh] \maru2のy=2x-2を\maru1に代入すると x(x+4)=(2x-2)2x より 3x^2-8x=0 \\[1zh] \mathRM{BC:DA=3:6=1:2}を考慮すると,\ 中学生ならば次のように求めるだろう. \\[.2zh] \mathRM{PB:PD=x:(y+2)=1:2\ と\ PC:PA=y:(x+4)=1:2}\ の2式を連立する. \\[.2zh] 方べきの定理の問題は,\ 結局は三角形の相似の問題なのである.