ド・モアブルの定理による3倍角の公式・三角関数の等式の証明

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3倍角の公式\ $cos3θ=4cos³θ-3cosθ,sin3θ=-4sin³θ+3sinθ$\ を示せ. \ド・モアブルの定理による三角関数の等式の証明 ド・モアブルの定理より $({θ})³={3θ$ $(左辺)=({θ})³=cos³θ+3cos²θ isinθ+3cosθ i²sin²θ+i³sin³θ$ ${(左辺)}=cos³θ+3cos²θ isinθ-3cosθsin²θ-isin³θ$ ${(左辺)}=(cos³θ-3cosθsin²θ)+i(3cos²θsinθ-sin³θ)$ ${(左辺)}={(cos³θ-3cosθ(1-cos²θ)}+i{3(1-sin²θ)sinθ-sin³θ}$ ${(左辺)}=(4cos³θ-3cosθ)+i(-4sin³θ+3sinθ)}$ 右辺の${3θ}$と,\ 実部と虚部を比較すると ${cos3θ=4cos³θ-3cosθ, sin3θ=-4sin³θ+3sinθ}$} $[l} 三角関数の等式は,\ {複素数を介してcosとsinをペアで扱うことで鮮やかに証明できる}ことがある. その代表が3倍角の公式の証明である.   公式\ (a+b)³=a³+3a²b+3ab²+b³ ({θ})³\ の展開式とド・モアブルの定理による式の実部と虚部を比較すればよい. sin²θ+cos²θ=1\ を用いて,\ 実部をcosθのみ,\ 虚部をsinθのみに変形する. $cosα+cosβ+cosγ=0,sinα+sinβ+sinγ=0$のとき,\ 次の式を示せ.   $cos3α+cos3β+cos3γ=3cos(α+β+γ)$   $sin3α+sin3β+sin3γ=3sin(α+β+γ)$ .97}{よって${z₁³+{z₂³+{z₃³-3z₁z₂z₃=(z₁+z₂+z₃})({z₁}²+{z₂}²+{z₃}²-z₁z₂-z₂z₃-z₃z₁)=0$} .97}{ゆえに${z₁³+{z₂³+{z₃³=3z₁z₂z₃}$} $(左辺)={z₁³+{z₂³+{z₃³=({α})³+({β})³+({γ})³$ ${(左辺)={z₁³+{z₂³+{z₃³}=({3α})+({3β})+({3γ})$ ${(左辺)={z₁³+{z₂³+{z₃³}=(cos3α+cos3β+cos3γ)+i(sin3α+sin3β+sin3γ)}$ $(右辺)=3z₁z₂z₃=3({α})({β})({γ})$ ${(右辺)=3z₁z₂z₃}=3(α+β+γ)}$ 両辺の実部と虚部を比較すると ${cos3α+cos3β+cos3γ=3cos(α+β+γ)}$ ${sin3α+sin3β+sin3γ=3sin(α+β+γ)}$ cosとsinが完全に対等であり,\ 複素数の利用が有効である. わかりやすくするために一旦置換すると,\ 条件から和が0であることが導かれる. ここで,\ 極形式にすると積を次のように計算できるのであった. r₁({θ₁}) r₂({θ₂})=r₁r₂(θ₁+θ₂) 後は,\ cos3αから{z₁³,\ あるいはcos(α+β+γ)からz₁z₂z₃が連想できるかが勝負である. 公式\ x³+y³+z³-3xyz=(x+y+z)(x²+y²+z²-xy-yz-zx)\ の利用も自然である.