2次方程式の実数解の個数(判別式)

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2次方程式\ $ax²+bx+c=0\ の解は,\ 当然\ x={-b{b²-4ac{2a}\ である.$ 特筆すべきは,\ 根号の中身${b²-4ac}$が正か0か負かで実数解の個数が変わることである. つまり,\  実数解の{個}{数}だけなら,\ 解を求めずとも,\ ${b²-4ac}$の符号だけで判別できる. よって,\ $b²-4ac$を判別式(discriminant)といい,\ 普通${D$で表す. [異なる2つの実数解{ただ1つの実数解(重解){実数解をもたない. ({負}\ は許されない) 上2つをまとめて 実数解をもつ$ なお,\ $「D<0解なし」とするのは{誤りである.$ $D<0$のとき,\ 実数解はもたないが,\ 異なる2つの虚数解をもつからである(数II).  ${b=2b'\ (bが偶数)$のとき $D=b²-4ac=(2b')²-4ac=4({b'}²-ac)$  $係数の4は符号に影響しないので,\ { D4={b'}²-ac\ として利用する.$  $解の公式x={-b'b'}²-ac{a}\ と同様,\ bが偶数のときは必ず簡単な\ D4\ を用いること.$ |} [-.8zh] 次の2次方程式の実数解の個数を求めよ.\ $a$は定数とする.$2次方程式\ x²-3kx+2k=0\ が重解をもつとき,\ 定数kの値を定めよ.$ $また,\ そのときの重解を求めよ.$ $xの方程式\ (a-2)x²-2ax+a-3=0\ の実数解の個数を求めよ.$ $aは定数とする.$ $2つの2次方程式3x²-4x+k-2=0とx²+(2k+3)x+k²+1=0がともに$ $実数解をもつような定数kの値の範囲を求めよ.{33>0} より {実数解2個}$ 実際に解を求めて個数を答えても間違いではない. しかし,\ 回りくどいのは明らかで,\ 複雑な問題になるほど大きなタイムロスとなり,\ ミスを誘発する. 判別式を用いて最小限の計算で解答しよう.\ {Dが判別式であることは明記}しておくべきである. D<0のとき,\ 「実数解なし」と答えてもよいが,\ 個数が問われているので「0個」と答えている. (エ)では,\ aの値次第でDが正か0か負かが変わるので,\ 場合分けして答えることになる. \el} 重解は,\ 求まったkの値を元の方程式に代入して求めることもできるが,\ 推奨されない. D=0のとき,\ 解の公式はx={-b0}{2a}={- {b}{2a\ となり,\ これこそが重解に他ならない. x²-3kx+2k=0において,\ a=1,\ b=-3kである. これをx=-{b}{2a}\ に代入して重解をkの式で表しておき,\ それにkを代入すると素早く求められる. いきなり判別式を適用するのは誤りである.\ {判別式は,\ 2次方程式にしか適用できない}からである. 本問はx²の係数に文字が含まれるので,\ aの値によっては常に2次方程式となるとは限らない. また,\ 問題が「2}次}方程式」ではなく,\ 単に「方程式」となっている点にも注意が必要である. もし,\ 問題が「2}次}方程式」であれば,\ 「2次方程式よりa2」と書いて議論を進める. 「方程式」としか書いてない本問では,\ a-2=0の場合も考慮する必要がある. a-2=0のときは1次方程式となり,\ 実際に解くと1個の実数解が求まる. a-20のときは2次方程式となるから,\ 判別式が適用できる. との結果をまとめて,\ 最終的な答えとする. ともに実数解をもつ条件は,\ {D₁0\ かつ\ D₂0}\ である. 「実数解をもつ」は,\ 1個の場合も2個の場合も含むから,\ 等号がつくことに注意する. それぞれが不等式となるので,\ 共通範囲を求めることになる.