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2次方程式\ x^2-2ax+a+2=0\ が次の条件を満たすような定数aの値の範囲を求めよ.$ \\[1zh] \hspace{.5zw}$ (1)\ \ 異なる2つの実数解のうち,\ ただ1つが\ -2<x<2\ にある.$ \\[.8zh] \hspace{.5zw}$ (2)\ \ 異なる2つの実数解のうち,\ ただ1つが\ -2\leqq x\leqq2\ にある.$ \\[.8zh] \hspace{.5zw}$ (3)\ \ -2<x<2\ に少なくとも1つの実数解をもつ.$ \\[.8zh] \hspace{.5zw}$ (4)\ \ -2\leqq x\leqq2\ に少なくとも1つの実数解をもつ.$ \\
{2次方程式の解の存在範囲(最終形態)}}}} \\\\
\textbf{\textcolor{red}{誤り}} $「-2<x<2にただ1つの解をもつ」であるから f(-\,2)f(2)<0  終わり.$ \\\\
このように安直に考えると間違える.\ 「ただ1つの解をもつ」条件は,\ 実は単純ではない. \\[.2zh] 特に注意を要するのは,\ $\bm{\textcolor{red}{f(-\,2)f(2)=0\ [\,f(-\,2)=0\ または\ f(2)=0\,]\ のとき}}である.$ \\[1zh] まず,\ $f(-\,2)=0のときにあり得るグラフが次である.$これらの$f(2)$の符号と交点の個数は左から以下になる. \\[.5zh] \centerline{$\begin{cases}
f(-\,2)=0\ かつ\ \textcolor{red}{f(2)>0} &  \textcolor{red}{0個\ (-\,2<x<2)  1個\ (-\,2\leqq x\leqq2)} \\[.2zh] f(-\,2)=0\ かつ\ \textcolor{red}{f(2)>0} &  \textcolor{red}{1個\ (-\,2<x<2)  2個\ (-\,2\leqq x\leqq2)} \\[.2zh] f(-\,2)=0\ かつ\ \textcolor{red}{f(2)=0} &  \textcolor{red}{0個\ (-\,2<x<2)  2個\ (-\,2\leqq x\leqq2)} \\[.2zh] f(-\,2)=0\ かつ\ \textcolor{red}{f(2)<0} &  \textcolor{red}{0個\ (-\,2<x<2)  1個\ (-\,2\leqq x\leqq2)}
\end{cases}$} \\[1zh] このように,\ \textbf{\textcolor{ForestGreen}{$\bm{f(-\,2)=0}$のとき,\ 軸の位置や$\bm{f(2)}$の符号次第で交点の個数は変化する.}} \\[.2zh] しかし,\ $f(-\,2)=0ならば,\ それだけでf(-\,2)f(2)=0が成立してしまう.$ \\[.2zh] すると,\ $f(2)$の符号がわからず,\ もう一つの交点の位置についてもわからなくなるのである. \\[1zh] 以上から,\ (1)と(2)を\textbf{\textcolor{Purple}{単純に「$\bm{f(-\,2)f(2)<0}$」で終えてはいけない}}ことがわかる. \\[.2zh] ではどうすべきかというと,\ 結局は以下になる. \\[.5zh] d}{f(-\,2)=0とf(2)=0の場合を別個に確認せよ.}}$}
\bm{f(-\,2)f(2)<0,\ f(-\,2)=0,\ f(2)=0を場合分け}して考える. \\[.2zh] 交点が1個だからといって,\ f(-\,2)f(2)<0とは限らないことはすでに述べた通りである. \\[.2zh] つまり,\ f(-\,2)f(2)=0であっても,\ 交点が1個になる場合があり得る. \\[.2zh] 逆に,\ f(-\,2)f(2)<0ならば,\ 2次関数の場合は区間内の交点が確実に1個になる. \\[.2zh] f(-\,2)f(2)<0のみで区間内に1個,\ 区間外に1個が確定するので,\ D>0は必要ない. \\[.2zh] \bm{f(-\,2)=0とf(2)=0のとき,\ aの値が求まるので実際に解を求めてみる.} \\[.2zh] 後は,\ その解が問題の条件を満たすか否かを確認すればよい. \\[.2zh] f(-\,2)=0とf(2)=0の場合分けが必要なことさえわかっていれば易問である. \\[.2zh] 条件を満たす場合をまとめて,\ 最終的な答えとする. \\
(3),\ (4)のように,\ \textbf{\textcolor{blue}{「少なくとも1つの実数解」}}となると厄介さが倍増する. \\[.2zh] 複数の解法が考えられるが,\ 次の2つに場合分けをする解法が一般的である. \\[.5zh] 2つの実数解(\underline{重解を含む})をもつ」「ただ1つの実数解をもつ」}}} \\\\
2つの実数解(重解を含む)をもつ場合は,\ 解の存在範囲問題の基本パターンである. \\[.2zh] \bm{「判別式」「軸の位置」「区間の端におけるy座標の正負」に着目}して条件を考える. \\[.2zh] ただ1つの実数解をもつ場合は(1)と完全に同じなので,\ ここでは簡潔に示した. 5\ を合わせて最終的な答えとする.
2つの実数解(重解を含む)をもつ場合は,\ (3)と同様である.\ ただし,\ 本問は等号を含む. \\[.2zh] ただ1つの実数解をもつ場合を考える. \\[.2zh] もちろん,\ f(-\,2)f(2)<0とf(-\,2)=0とf(2)=0に場合分けしてもよい. \\[.2zh] しかし,\ その必要があるだろうか.\ 本問は「少なくとも1つの実数解をもつ」である. \\[.2zh] つまり,\ 別に\bm{2つの実数解をもつことがあってもよい}のである. \\[.2zh] f(-\,2)=0のとき,\ 少なくとも1つx=-\,2を解にもつことが確定している. \\[.2zh] f(2)=0のときも同様に,\ 少なくとも1つx=2を解にもつ. \\[.2zh] よって,\ \bm{もう1つの解がどうであれ,\ 確実に題意を満たす.} \\[.2zh] 結局,\ 場合分けせずとも,\ \bm{f(-\,2)f(2)\leqq0\ のようにまとめて求めてよい}ことになる. \\[.2zh] こうすると,\ [2]の場合にも-\,2\leqq x\leqq2に2つの実数解をもつ可能性が生じる. \\[.2zh] そのため,\ [1]と[2]が排反ではなくなることを気にする人がいるかもしれない. \\[.2zh] しかし,\ 最終的に合わせた範囲にするので,\ 不足は駄目だが,\ 重複は問題ない. \\[.2zh] 場合の数分野とは異なり,\ \bm{排反の場合分けを意識する必要はない}のである.
\textbf{(3)の別解 [\textcolor[named]{ForestGreen}{軸の位置で場合分け}]最大・最小問題ではよくあるので,\ 軸の位置で場合分けするという発想も不自然ではない. \\[.2zh] しかし,\ 実際にやってみると結構複雑である. \\[.2zh] 軸x=aが,\ \bm{区間の左側・区間の内側・区間の右側の3つに場合分け}する. \\[.2zh] 軸が区間の左側にあるとき,\ \bm{x=-\,2で負,\ x=2で正}が条件となる. \\[.2zh] 軸が区間の右側にあるとき,\ \bm{x=-\,2で正,\ x=2で負}が条件となる. \\[.2zh] 厄介なのは,\ 軸が区間の内側にあるときで,\ 3つの可能性を考慮しなければならない. \\[.2zh] 軸が\bm{区間の内側の左の方・区間の内側の中央付近・区間の内側の右の方}の3つである. \\[.2zh] まず,\ いずれの場合も,\ \bm{(頂点のy座標)\leqq0}\ でなければならない. \\[.2zh] 実は,\ この3通りは\bm{1つの条件「f(-\,2)>0\ \dot{ま}\dot{た}\dot{は}\ f(2)>0」にまとめられる.} \\[.2zh] 図を見てわかるように,\ f(-\,2)かf(2)どちらかは正なのである. \\[.2zh] そして,\ 「頂点のy座標が負」のもとでは,\ どちらかが正なら交点をもつ. \\[.2zh] 逆に言えば,\ f(-\,2)\leqq0\ かつ\ f(2)\leqq0\ のときのみ,\ -\,2<x<2に交点をもたなくなる. \\[.2zh] \bm{「a>-\bunsuu65\ \dot{ま}\dot{た}\dot{は}\ a<2」とは,\ 結局「すべての実数」}であることに注意. \\[.6zh] 求まった解が,\ 場合分けの条件を満たすか否かの確認をわすれないこと. \\[.2zh] 補足として,\ 本問の場合,\ a\leqq-2,\ -\,2\leqq a\leqq2,\ 2\leqq a\ と分けることは許されない. \\[.2zh] a=-\,2,\ 2のとき,\ (頂点のy座標)<0でなければならない. \\[.2zh] 一方,\ -2<a<2のときは,\ (頂点のy座標)\leqq0であればよい. \\[.2zh] それゆえ,\ 本問(3)では,\ -\,2<a<2とa=\pm\,2をまとめることはできない. \\[.2zh] (4)のように,\ 「-\,2\leqq x\leqq2で解をもつ」であれば,\ -\,2\leqq a\leqq2\ としてもよい. \\[.2zh] a=\pm\,2のときも-\,2<a<2のときも,\ (頂点)\leqq0とできるからである.
\補集合を考える}]} \\[.2zh] 「少なくとも~」とあれば,\ 補集合を先に求めることが思い浮かぶ. \\[.2zh] つまり,\ $\bm{\textcolor{red}{-\,2<x<2\ に実数解をもたない場合を求めて実数全体から除けばよい.}}$ \\[.2zh] ただし,\ 範囲があるせいで次の場合分けが必要になり,\ そこまで楽ではない. \\[.5zh] \centerline{$\bm{\textcolor{red}{「実数解をもたない」「実数解をもつが,\ x\leqq-\,2,\ 2\leqq x\ にある」}}$} \\\\
実数解をもたない場合は判別式で直ちに求まる. \\[.2zh] 「実数解をもつが,\ x\leqq-\,2,\ 2\leqq xにある」は,\ さらに3つの場合分けを要する. \\[.2zh] 通常の場合分けとは異なり,\ \text{(\hspace{.15zw}i\hspace{.15zw})~(iii)}の\bm{いずれにも等号を含めなければならない.} \\[.2zh] すべての実数から-1<a\leqq2を除いた範囲が最終的な答えである.
さて,\ 本問に関しては,\ \textbf{さらなる重要な別解が2つ}考えられる. \\[.2zh] いずれも,\ \textbf{\textcolor{blue}{「定数分離をして図形的に考える」}}というものである. \\[.2zh] 視覚的によりわかりやすくなり,\ 細かい部分の見落とし等のリスクが下がる可能性がある. \\[.2zh] 本問は2通りの定数分離が可能であり,\ その両方を示す. \\[.2zh] 実は,\ 本問だけでなく今までにも定数分離法で解ける問題は複数あった. \\[.2zh] しかし,\ 本筋から外れるので別解として示してこなかった. \\[.2zh] 実際には,\ \textbf{\textcolor{red}{常に定数分離法を想定しておき,\ 楽な方の解法を選択すべき}}である. \\\\
\ 定点\left(\bunsuu12,\ 0\right)を通る傾き2aの直線}である.$ \\[1.5zh] $y=x^2+2\ と\ y=a(2x-1)が接する条件は$ \\[.2zh] $x^2-2ax+a+2=0の判別式をDとすると \{接点は(異なる2個の共有点のうち,\ -\,2<x<2に1個) \\[1zh] (2)\ \ \bm{a<-\bunsuu65,\ 2<a} & (異なる2個の共有点のうち,\ -\,2\leqq x\leqq2に1個) \\[1zh] (3)\ \ \bm{a\leqq-\,1,\ 2<a} & (-\,2<x<2に少なくとも1個の共有点) \\[.6zh] (4)\ \ \bm{a\leqq-\,1,\ 2\leqq a} & (-\,2\leqq x\leqq2に少なくとも1個の共有点)
\bm{aを含む項を分離すると,\ y=x^2+2とy=2a\hspace{-.2zw}\left(x-\bunsuu12\right)の共有点の問題に帰着する.} \\[.6zh] y=x^2+2は動かないので普通に図示できる. \\[.2zh] 直線y=2a\hspace{-.2zw}\left(x-\bunsuu12\right)を動かし,\ y=x^2+2と共有点をもつaの範囲を考えることになる. \\[.6zh] ここで,\ \bm{y=2a\hspace{-.2zw}\left(x-\bunsuu12\right)は,\ 定点\left(\bunsuu12,\ 0\right)を通る傾き2aの直線}である. \\[.6zh] aの値が何であれ,\ (x,\ y)=\left(\bunsuu12,\ 0\right)を代入すると等式が成立するからである(詳細は数\text{I\hspace{-.1em}I}). \\[1.5zh] y=x^2+2と直線の共有点の個数が変化する瞬間を考える. \\[.2zh] 共有点の個数は,\ \bm{直線が区間の端(-\,2,\ -\,6),\ (2,\ 6)を通る瞬間と接する瞬間を境に変化する.} \\[.2zh] 接するときのaの値を求める必要が生じるので,\ 判別式を利用する. \\[.2zh] 求まったaを元の方程式に代入して解くと,\ 接点も求められる.\ たまたま,\ 区間の端(2,\ 6)で接する. \\[1zh] 以上を踏まえ,\ (1)~(4)の条件を満たすaの範囲をそれぞれ考えればよい. \\[.2zh] 例えば(1)は,\ 以下の2つの条件をいずれも満たすようなaの範囲を求めることになる. \\[.2zh] 「y=x^2+2\,(すべてのx)と直線が異なる2点で交わる」 \\[.2zh] 「2点のうち1点がy=x^2+2の-2<x<2の部分と交わる」 \\[.2zh] まず,\ 傾きが4より大きいとき,\ つまりaが2より大きいとき,\ 条件を満たす. \\[.2zh] さらに,\ 傾きが-\bunsuu{12}{5}\ より小さいとき,\ つまりaが-\bunsuu65\ より小さいときも条件を満たす. \\[.6zh] ただし,\ (1)は-2<x<2なので,\ a=-\bunsuu65\ も条件を満たすことに注意してほしい. \\[.6zh] (傾き)>4,\ (傾き)<-\,2\ のとき,\ y=x^2+2と直線は必ず2点で交わる. \\[.2zh] 図の範囲では1点でしか交わらないようにも見えるが,\ ずっと上までいけばいつかは交わる. \\[.2zh] 2次関数が下に凸の曲線だからである. \\[.2zh] このようにして図形的に考えると,\ (1)~(4)の答えを一気に求めることができる. \\[1zh] 実は,\ そもそも本問は,\ この別解のグラフをイメージしながら次の点を意識して作成した. \\[.2zh] 「(1)~(4)の解答がいずれもすべての実数や解なしにならない(つまらないから)」 \\[.2zh] 「定点分離法を別解として示すことができる」 \\[.2zh] 「頂点や定点を座標軸上に設定し,\ 本質とは無関係の部分での計算量を減らす」 \\[.2zh] 「交点・接点が綺麗な数(有理数)になるには,\ 頂点や定点を軸上のどこに設定すべきか」 \\[.2zh] こうして,\ まずx^2+2=2a\hspace{-.2zw}\left(x-\bunsuu12\right)ができ,\ 整理してx^2-2ax+a+2=0が得られたのである. \\[.6zh] このような問題作成のからくりを知ると,\ 定数分離法がいかに強力な解法であるかがわかるだろう.
{aのみを完全に分離(数\text{I\hspace{-.1em}I\hspace{-.1em}I}の微分が必要)}]}$ \\\\
$x=\bunsuu12\ のとき 元の方程式は,\ 常に\ \bunsuu94=0\ となり,\ 満たされない.$ 分子の次数を分母の次数より引くする}]$}
x\neqq\bunsuu12\ を確認した後,\ 2x-1で割ると定数aのみを完全に分離できる. \\[.6zh] 動かないy=\bunsuu{x^2+2}{2x-1}\ のグラフを描き,\ 直線y=aとの共有点を考える. \\[.6zh] y=aはx軸と平行な直線であるから,\ 共有点を容易に読み取れる. \\[.2zh] グラフを描く過程は面倒だが,\ \bm{一旦図示してしまえば安全性が高い解法}である.