2変数不等式の命題と領域

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bisector-angle
2変数不等式の命題は,\ 領域を図示して包含関係を調べることが有効である.  条件$p,\ q$を満たす要素全体の集合をそれぞれ$P,\ Q$とする. $「\,p⇒ qが真}」\ ⇔\ 「\,pはqの十分条件}」\ ⇔\ P\subset Q$ (1)\ \ 「p⇒ qが真」とは,\ pのとき\dot{常}\dot{に}\,qが成り立つ}ということである. \ \ 図形的には,\ PがQの中に完全に含まれることを意味するから,\ P\subset Qを示せばよい. (2)\ \ 原点を中心とする半径1の円がy≧-\,2x+kが表す領域に完全に含まれる条件を考える. \ \ y=-\,2x+kは傾き-2\,(一定),\ y切片kの直線である. \ \ よって,\ この直線が円と第3象限で接するときがPがQに含まれるか否かの境目となる. \ \ 結局,\ k<0で,\ 円の中心と直線の距離が半径1以上となるようなkの範囲を求めればよい. \ \ 点(x_1,\ y_1)と直線ax+by+c=0の距離  (3)\ \ PがQに完全に含まれるときのPの最大半径を求めればよく,\ 2円が内接するとき最大}となる. \ \ 2円の半径をr_1,\ r_2,\ 中心間の距離をdとすると,\ 2円が内接する条件は d=r_1-r_2 \ \ 問題の条件より明らかにr<5であるから,\ 5-r}=5-rである.