軌跡と領域は、適度な難度の応用問題を作成しやすいために受験で非常に問われやすい分野である。方程式の意味を理解できているかを問えるのに加え、グラフの図示ができるかも同時に問える。
グラフの図示が正しくできない学生は少なくない。直線にしてもなんとなくで適当に描いている学生は実に多い。グラフの図示における基本的な注意点については以下の記事で確認しておいてほしい。
この分野は単純にパターンを習得するのは割と容易なのだが、どこまで深く理解しているかで応用性に大きな差が出る分野でもある。
例えば、「媒介変数型の軌跡」は単純に媒介変数を消去すれば済む。しかし、何故媒介変数を消去すればよいのかという理由まで理解している学生は少ない。深く理解しようとすると、どうしても逆像法というやや高度な考え方が必要になってしまう。
逆像法については、通過領域や変換の関連問題と共に別カテゴリで扱うことにする。難関大学を目指す人は以下も読んで理解を深めてもらいたい。
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当カテゴリ内記事一覧
- 軌跡の基本(アポロニウスの円と垂直二等分線の方程式)
- 角の二等分線の方程式(軌跡の利用)
- 2定点から見込む角が一定である点の軌跡
- 連動点の軌跡(1点が円周上を動くときの三角形の重心の軌跡)
- 媒介変数型の軌跡(放物線の頂点の軌跡)
- 中点の軌跡① 放物線の弦の中点の軌跡
- 中点の軌跡② 円の弦の中点の軌跡
- 不等式の表す領域(基本)
- AB>0、AB<0型の不等式の表す領域
- 絶対値付き不等式 |x+y|≦a、|x|+|y|≦a の表す領域
- 正領域と負領域、直線と線分が交わる条件
- 放物線と線分が交わる条件
- 三角形の内接円の方程式
- 2変数不等式の命題と領域
- 連立不等式と2変数関数の最大・最小(線形計画法)
- 連立不等式と2変数関数ax+yの最大・最小