距離が${m:n\ (m n)}$となる点の集合(アポロニウスの円) これは,\ green}{.2}{dg}dg}{線分ABを${m:n}$に内分する点と外分する点を直径の両端とする円}である. 円は「{1点からの距離が等しい点の集合}」であるからそれを数式で表せばよい. つまり,\ 円周上の点zと中心αの距離z-α}が常に一定(=r)となる. 2乗して展開すると{複素数平面上の円の一般形}が得られる. すると,\ {円の一般形 が得られる. ただし,\ r²=α}²-c>0\ より,\ {c<α}²}\ でなければならない. また,\ {z={x}+{y},α={a}+{b\ とおくと,\ 座標平面上の円の方程式が得られる. z-α}:z-β}=m:n\ から導かれる. これが内分点と外分点を直径とする円になることは知識として持っておく必要がある. なお,\ m=nのときは線分AB}の垂直二等分線となる. 次の方程式を満たす点$z$は複素数平面上でどのような図形を表すか. $z-({1}+{2})}=3$ より ${点{1}+{2}を中心とする半径3の円}$ { }ここで,\ A$(12i)$,\ B($i$)}とする. { }線分ABを$1:2$に内分する点は\ $23i, 外分する点は\ 0$}\ である. $ {点0と点23iを直径の両端とする円}$} {複素数の絶対値は2乗して展開する}のが基本である.\ 当然,\ {z}²=z z}\ である. 展開して整理していくと,\ 円の一般形\ z z-α z-α z+c=0\ の形になる. 計算結果の\ 3z z+iz-i z=0\ を見て{円を表す式であることに気付かなければならない.} その上で,\ 円の中心と半径を求めるため,\ z-α}=r\ の形に変形することになる. x²+y²+lx+my+n=0\ が円だと気付き,\ (x-a)²+(y-b)²=r²\ に変形するのと同様である. とりあえず,\ z z\ の係数を1にする. 後は,\ 整数分野の\ {xy+ax+by+c=0\ 型不定方程式と同じ要領で変形}すればよい. x(y+a)+by+c=0 → x(y+a)+b(y+a)-ab+c=0 → (x+b)(y+a)=ab-c 因数分解できるように無理矢理共通因数を作った後,\ つじつまを合わせるわけである. 因数分解後は{2乗して展開する過程を逆に辿る}と\ z-α}=r\ に変形できる. 方程式が表す図形の問題では,\ {単純に\ z={x}+{y}\ として座標平面に帰着させる}のも有効である. 特別な変形や発想を必要とせず,\ 安心して処理できるメリットは大きい. ただし,\ 常にこの方法に頼っているといざというときに行き詰まる. せっかく複素数平面を学習するのだから,\ 複素数のまま処理する本解の方法も習得すべきである. 本問では,\ {a}+{b²=a²+b²\ に注意して変形していけば済む. 本問は{アポロニウスの円}という図形的観点から考えるのが最も簡潔である. 思いの外よく登場するので気付けるようにしておいてほしい