2直線の位置関係 1点で交わる平行}同一平面上にある{ねじれの位置 \ \ 同一平面上にない {2直線のなす角
2直線$ℓ,\ m$が平行でないとき,\ 任意の点Oを通り,\ $ℓ,\ m$に平行な直線を$ℓ’,\ m’$とする.
$ℓ’,\ m’$は同一平面上の2直線であり,\ℓ’,\ m’}$のなす角$θ}$は点Oの位置によらず等しい.
このときの$θ$を2直線$ℓ,\ m}$のなす角という.2直線$ℓ,\ m}$のなす角が$90°}$であるとき,
ℓ}$と$m}$は垂直であるといい,\ $ℓ⊥ m$と表す.
垂直な2直線が交わるとき,\ 直交するという. \\直線と平面の位置関係直線が平面に含まれる(無数の共有点をもつ1点で交わる
{平行(共有点をもたない) 直線と平面のなす角
直線$ℓ$と平面αが1点で交わるとき, $ℓ$とαの共有点をOとする.
直線$ℓ$上の任意の点Pから平面αに下ろした垂線の足をHとする.
このとき,\ $∠POH}=θ$を直線$ℓ}$と平面$α}$のなす角という. 直線と平面の垂直
[定義]\ \ 直線$h}$が平面$α}$上のすべての直線に垂直であるとき,\ $h}$は$α}$に垂直である
\ \ または$h}$は$α}$に直交するといい,\ $h⊥ α$と表す.\ \ $h}$を平面$α}$の垂線という.
\ \ 平面α上にない点Aを通る平面αの垂線が平面αと交わる点をHとするとき,
\ \ 点Hを点Aから平面αに下ろした垂線の足という.
[定理]\ \ 直線$h}$が平面$α}$上の交わる2直線$ℓ,\ m}$に垂直ならば,\ $h}$は$α}$に垂直である.
h$はαに垂直とは限らない
2平面の位置関係となす角 交わる 2平面の交わりは1本の直線になる.\ この直線を2平面の交線という.
交わる2平面の交線上の1点をOとする.
点Oから各平面上に交線に垂直に引いた2直線のなす角$θ}$を
2平面のなす角という.
2平面$α,\ β}$のなす角が直角であるとき,
$α,\ β$は垂直である(直交する)といい,\ $α⊥β$と表す.平行 共有点をもたない. \\
1辺の長さが2の立方体ABCD$-$EFGHについて,\ 以下の問いに答えよ.
(1)\ \ 辺ABとねじれの位置にある辺はどれか.
(2)\ \ 線分ACと線分AFのなす角を求めよ.
(3)\ \ 線分ADと線分FHのなす角を求めよ.
(4)\ \ 面AEHDと面DHFBのなす角を求めよ.
(5)\ \ 線分BHと面EFHのなす角をαとするとき,\ $\tanα$の値を求めよ.
(6)\ \ 面ABCDと面BEDのなす角をβとするとき,\ $\cosβ$の値を求めよ. \\
(1)\ \ 辺DH,\ \ 辺CG,\ \ 辺EH,\ \ 辺FG}
(2)\ \ $△$ACFは正三角形}であるから $∠CAF}=60°}$
(3)\ \ $BD∥ FH}$}より $∠ADB}=45°}$
(4)\ \ $DA⊥ DH,\ DB⊥ DH}$}より $∠ADB}=45°}$
(5)\ \ 点Bから面EFHに下ろした垂線の足がF}であるから
(6)\ \ 面ABCDと面BEDの交線は線分BDである.
線分BDの中点をIとすると $BD⊥ CI,\ BD⊥ EI$
$\cosβ}=\cos∠EIC}=(√2\,)^2+(√6\,)^2-(2√3\,)^2}{2・√2・√6}=-1}{√3$ \
(1)\ \ 辺AB}に平行な辺と辺AB}と交わる辺を除くと,\ それがねじれの位置にある辺である.
(2)\ \ 線分AC}と線分AF}を含む切断面を考える.
\ \ 切断面の三角形は,\ 各辺が立方体の面(正方形)の対角線であるから,\ 正三角形である.
(3)\ \ ねじれの位置にある2直線のなす角は,\ 交わるように一方を平行移動して求める.
(4)\ \ 交線はDH}なので,\ DH}に垂直に引いた2直線のなす角を求めればよい.
(5)\ \ 直線と平面のなす角は,\ 直線上の点から垂線を下ろしたときの角である.
面EFHを面EFGHと考え,\ B}から垂線を下ろせばよい.
(6)\ \ △ BCDと△ BEDは二等辺三角形であるから,\ 頂角から下ろすと垂直になる.}
\cos∠ EIC}を求めればよく,\ 余弦定理を利用する.
空間内にの異なる3直線$ℓ,\ m,\ n$と異なる3平面$P,\ Q,\ R$についての次の記述の
正誤を判定せよ.
\ ll}
(1)\ \ $ℓ∥ m,\ ℓ∥ n$\ \ ならば\ \ $m∥ n$ & (2)\ \ $ℓ⊥ m,\ ℓ⊥ n$\ \ ならば\ \ $m∥ n$
(3)\ \ $P∥ Q,\ Q∥ R$\ \ ならば\ \ $P∥ R$ & (4)\ \ $P⊥ Q,\ Q⊥ R$\ \ ならば\ \ $P∥ R$
(5)\ \ $ℓ∥ P,\ ℓ∥ Q$\ \ ならば\ \ $P∥ Q$ & (6)\ \ $ℓ⊥ P,\ ℓ⊥ Q$\ \ ならば\ \ $P∥ Q$
(7)\ \ $ℓ∥ P,\ ℓ⊥ m$\ \ ならば\ \ $P⊥ m$ & (8)\ \ $ℓ∥ P,\ P⊥ Q$\ \ ならば\ \ $ℓ⊥ Q$
(9)\ \ $ℓ∥ P,\ ℓ⊥ Q$\ \ ならば\ \ $P⊥ Q$ & \scalebox{.8}[1]{(10)}\ $P∥ Q,\ Q⊥ R$\ \ ならば\ \ $P⊥ R$
(1)\ \ 正} (2)\ \ 誤} (3)\ \ 正} (4)\ \ 誤} (5)\ \ 誤}
(6)\ \ 正} (7)\ \ 誤} (8)\ \ 誤} (9)\ \ 正} (\scalebox{.8}[1]{10})\ 正}
「\,pならばq\,」は,\ pであるとき\dot{常}\dot{に}\,qである}ことを意味する.
よって,\ pであるのにqでないもの(反例)に気付けるか}が問われる.
何もない空間では考えにくい場合,\ 立方体の辺や面を元にする}と考えやすい.
(2)\ \ 立方体の3辺AB,\ BC,\ BF}を\,ℓ,\ m,\ nとすると,\ ℓ⊥ m,\ ℓ⊥ n\,だがm⊥ nである.
\ \ なお,\ 空間ではなく平面上の3直線の話であれば(2)は正しい