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0でない複素数$z$が以下の式を満たすとき,\ $w=z+\bunsuu{a^2}{z}\ (a>0)$で定まる複素数$w$が \\[.2zh] \hspace{.5zw}描く図形を考える.\ $w=x+y\,i\ (x,\ y:実数)$とおき,\ $x,\ y$を用いて答えよ. \\[1zh] \hspace{.5zw} (1)\ \ $\zettaiti z=r_0\ \ (r_0\,はr_0\geqq aを満たす実数)$ {ジューコフスキー変換w=z+\bunsuu{a^2}{z}\ による像}$}}}} \\
ジューコフスキー変換は,\ \bm{zを極形式,\ w=x+y\,iとして考える}のが基本である. \\[.2zh] z=x+y\,i,\ w=X+Y\,i\,として完全に座標平面に帰着させることもできなくもない. \\[.2zh] このとき z+\bunsuu{a^2}{z}=(x+y\,i)+\bunsuu{a^2}{x+y\,i}=(x+y\,i)+\bunsuu{a^2x}{x^2+y^2}-\bunsuu{a^2y}{x^2+y^2}\,i \\[.8zh] よって  X=x+\bunsuu{a^2x}{x^2+y^2},\ \ Y=y-\bunsuu{a^2y}{x^2+y^2} \\[.8zh] 解答を見れば,\ 極形式のほうが簡潔に済むことがわかるだろう. \\[1zh] (1)\ \ \zettaiti{z}=r_0\,は,\ 図形的には\bm{原点中心,\ 半径r_0\,の円}を表す. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 極形式のr_0\,は定数,\ \theta\,は任意の実数である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ zを極形式で表すと以下のように変形できる. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 後は,\ \maru1を見て\bm{楕円の媒介変数表示x=a\cos\theta,\ y=b\sin\theta}\,であることに気付けるかである. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ ただし,\ r_0-\bunsuu{a^2}{r_0}=0となりうるので,\ この場合を分ける必要が生じる. \
(2)\ \ \arg z=\theta_0\,は,\ 図形的には\bm{実軸と傾き\,\theta_0\,をなし,\ 原点を端点とする半直線}を表す. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 極形式の\,\theta_0\,は定数,\ rはz\neqq0かつ半直線を考慮するとr>0の任意実数である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ \theta_0\,が定数なので,\ \maru2は実質的に\bm{双曲線の媒介変数表示x=r+\bunsuu1r,\ y=r-\bunsuu1r}\,である. \\[.8zh] \phantom{(1)}\ \ この媒介変数rは,\ rと\,\bunsuu1r\,の連立方程式とみて解いた後,\ 両辺を掛けることで消去できる. \\[.8zh] \phantom{(1)}\ \ さらに,\ 消去する文字rの条件r>0を残った文字x,\ yに反映させておかなければならない. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 連立した式a^2=\bunsuu14\left(\bunsuu{x^2}{\cos^2\theta_0}-\bunsuu{y^2}{\sin^2\theta_0}\right)があるので,\ r>0と\,\bunsuu{a^2}{r}>0の一方だけで済む. \\[.8zh] \phantom{(1)}\ \ 不安ならば\,\bunsuu{a^2}{r}>0\ も考慮すればよいが,\ y<\tan\theta_0xとなるから結果は同じである. \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ 双曲線\ \bunsuu{x^2}{a^2}-\bunsuu{y^2}{b^2}=\pm\,1の漸近線は,\ y=\pm\bunsuu bax\,である. \\[.8zh] \phantom{(1)}\ \ よって,\ 双曲線\ \bunsuu{x^2}{(2a\cos\theta_0)^2}-\bunsuu{y^2}{(2a\sin\theta_0)^2}=1\ の漸近線は y=\pm\bunsuu{2a\sin\theta_0}{2a\cos\theta_0}x=\pm\tan_0x \\[1zh] \phantom{(1)}\ \ ゆえに,\ y>-\,\tan\theta_0x\,は,\ 双曲線の右下がりの方の漸近線の上側の部分である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ つまり,\ wが描く図形は\bm{双曲線の右側の枝}である. \\[.2zh] \phantom{(1)}\ \ 双曲線の左側の枝は,\ 半直線\arg z=\theta_0+\pi\,に対応する.
楕円 \ \bunsuu{x^2}{a^2}+\bunsuu{y^2}{b^2}=1の焦点は & (\pm\ruizyoukon{a^2-b^2},\ 0) \\[.8zh] 双曲線\,\bunsuu{x^2}{a^2}-\bunsuu{y^2}{b^2}=1の焦点は & (\pm\ruizyoukon{a^2+b^2},\ 0)
よって,\ wが描く\bm{楕円と双曲線の焦点は,\ r_0\,や\,\theta_0\,によらず常に(\pm\,2a,\ 0)}となる. \\[1zh] ジューコフスキー変換は,\ 等角写像(前後で角が保存されるような写像)の1つである. \\[.2zh] ジューコフスキー変換により,\ 直交する円と原点を通る直線が,\ 直交する楕円と双曲線に移る. \\[.2zh] r_0=aのときの線分は,\ 楕円がつぶれたものと解釈しておけばよい. \\[.2zh] なお,\ \bm{直交する楕円と双曲線は共焦点(共焦点の楕円と双曲線は直交する)}という一般的性質がある.