1次分数変換(メビウス変換) w=(αz+β)/(γz+δ) による像

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複素数$zがz}=1$を満たす.\ $w={2z+i}z}-{2$とするとき,\ $w$はどんな図形を描くか. {1次分数変換w={α z+β}{γ z+δ}\ による像}$ $w$は,\ $点-12と点2を1:2に内分する点13と外分する点-3を直径とする円を描く.}$ 他の変換と同様,\ {z=(wの式)にして元の方程式に代入すると,\ wが満たす方程式が得られる.} このとき,\ w2を確認してから割る.\ にw=2を代入すると0=5iとなり,\ 不適である. 後は,\ どんな図形かがわかるまで変形する.\ 本問の場合,\ {絶対値のまま処理する}のが簡潔である. 左辺と右辺のwの係数が異なるから,\ 2w+1}=w-2}は{アポロニウスの円}である. 内分点\  外分点\ \ アポロニウスの円に気付けない場合,\ 絶対値を2乗して扱う.\ 多くの問題集の正攻法である. 整理していくと{円の一般形\ w w-α w-α w+c=0}\ になるので,\ w-α}=r\ の形に変形する. 1次分数変換(メビウス変換)という. 1次分数変換が基本的な変換の合成変換であることを確認しよう. $w$は$z$に~の変換をしたものとわかる. ${β}{α}$平行移動 原点を中心として反時計回りに$θ$回転移動 原点を中心とする$r$倍の拡大(縮小) $w$は$z$に~の変換をしたものとわかる. ${δ}{γ}$平行移動 逆数をとる($反転+実軸に関する対称移動$) 原点を中心として反時計回りに$θ$回転移動 原点を中心とする$r$倍の拡大(縮小) ${α}{γ}$平行移動 反転変換では,\ 直線を半径無限大の円とみなすならば,\ 円は円に移るのであった. 平行移動,\ 対称移動,\ 回転移動,\ 拡大(縮小)によっても,\ 円が円に移ることは明らかである. 結局,\ それらの基本的な変換の合成変換である1次分数変換も円を円に移す円円対応である. 反転変換は\ z\ arrow\ {1}{ z},\ また,\ 変換\ z\ arrow\ z\ は,\ 図形的には実軸に関する対称移動である. よって,\ 変換\ z\ arrow\ {1}{z}\ は,\ 反転と実軸に関する対称移動の合成変換である. 反転と実軸に関する対称移動の順序はどちらが先でも同じである.