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複素数の実数倍の図形的意味を考える.\ $\alpha=\Cnum{2}+{1}$で表される点をA($\alpha$)とする. \\   また,\ $\alpha\,を2倍した点を\text{B}(\beta),\ -\,2倍した点を\text{C}(\gamma)とする.$ \\   $\textcolor{cyan}{\beta}=\textcolor{red}{2}\,(\Cnum{2}+{1})=\textcolor{cyan}{\Cnum{4}+{2}},\ \ \textcolor{cyan}{\gamma}=\textcolor{red}{-\,2}\,(\Cnum{2}+{1})=\textcolor{cyan}{-\,\Cnum{4}-{2}}$\ より,\ 下図の位置関係になる. \\\\   つまり,\ 2倍の計算によって,\ \textbf{\textcolor{red}{原点を中心に2倍拡大した点に移される.}} \\   また,\ 負の実数倍では,\ 逆方向に2倍拡大した点に移される. \\   これは,\ \textbf{\textcolor{blue}{ベクトルの実数倍}}\ \scalebox{1}[.97]{$\bm{\textcolor[named]{ForestGreen}{\bekutoru{OB}=2\bekutoru{OA},\ \ \bekutoru{OC}=-\,2\bekutoru{OA}}}$}\ と同一視できる. \\\\[1zh]  \textbf{\textcolor{blue}{複素数の加法}} \\[.5zh]   複素数の和の図形的意味を考える. \\   $\alpha=\Cnum{3}+{1}で表される点を\text{A}(\alpha),\ \beta=\Cnum{1}+{2}で表される点を\text{B}(\beta)とする.$ \\   また,\ $\alpha+\beta$で表される点をC($\gamma$)とする. \\   $\textcolor{cyan}{\alpha+\beta}=\textcolor{red}{(\Cnum{3}+{1})+(\Cnum{1}+{2})}=\textcolor{cyan}{\Cnum{4}+{3}}$より,\ 下図の位置関係になる. \\\\   つまり,\ 和によって,\ \textbf{\textcolor{red}{OA,\ OBを2辺とする平行四辺形の第4の頂点に移される.}} \\   これは,\ \textbf{\textcolor{blue}{ベクトルの加法}}\ \scalebox{1}[.97]{$\bm{\textcolor[named]{ForestGreen}{\bekutoru{OC}=\bekutoru{OA}+\bekutoru{OB}}}$}\ と同一視できる. \\[1zh]   また,\ \textbf{\textcolor{red}{平行移動したとみなす}}ことも重要である. \\   つまり,\ 点Aを$(x,\ y)=(1,\ 2)$だけ平行移動した点がCであるといえる. \\   さらに,\ 点Bを$(x,\ y)=(3,\ 1)$だけ平行移動した点がCであるともいえる. \\   結局,\ \textbf{\textcolor{red}{複素数を足すことは,\ 複素数平面上の図形の平行移動を意味する}}のである. \\\\  \textbf{\textcolor{blue}{複素数の減法}} \\[.5zh]   複素数の差の図形的意味を考える. \\   $\alpha=\Cnum{3}+{1}で表される点を\text{A}(\alpha),\ \beta=\Cnum{1}+{2}で表される点を\text{B}(\beta)とする.$ \\   また,\ $\alpha-\beta$で表される点をC($\gamma$)とする. \\   $\textcolor{cyan}{\alpha-\beta}=\textcolor{red}{(\Cnum{3}+{1})-(\Cnum{1}+{2})}=\textcolor{cyan}{\Cnum{2}-{1}}$より,\ 下図の位置関係になる. \\\\   $\alpha-\beta=\alpha+(-\,\beta)$\ と考えると,\ $-\,\beta$が表す点は点Bの原点に関する対称点B$’$である. \\   つまり,\ 差によって,\ \textbf{\textcolor{red}{OA,\ OB$’$を2辺とする平行四辺形の第4の頂点に移される.}} \\   これは,\ \textbf{\textcolor{blue}{ベクトルの減法}}\ \scalebox{1}[.97]{$\bm{\textcolor[named]{ForestGreen}{\bekutoru{OC}=\bekutoru{OA}-\bekutoru{OB}=\bekutoru{OA}+(-\,\bekutoru{OB})}}$}\ と同一視できる. \\[1zh]   また,\ ベクトルでは,\ \scalebox{1}[.97]{$\bekutoru{OC}=\bekutoru{OA}-\bekutoru{OB}=\bekutoru{BA}$}であった. \\   \scalebox{1}[.97]{$\bm{\textcolor{red}{\alpha-\beta\,は\,\bekutoru{BA}\,に対応する複素数である}}$}\,という認識が今後の学習で必要になる. \hspace{.5zw}$\alpha=1,\ \beta=\Cnum{3}-{1},\ \gamma=\Cnum{2}+{2}$で表される複素数平面上の点をそれぞれA($\alpha$),\ B($\beta$), \\[.2zh] \hspace{.5zw}C($\gamma$)とし,\ D($\delta$)とする.\ 4点A,\ B,\ C,\ Dが平行四辺形を作るとき,\ $\delta$を求めよ. \\ \\[-.8zh] \hline \end{tabular} \\\\ \centerline{{\Large \textbf{\textcolor{blue}{複素数平面の平行四辺形}}}} \\\\[.5zh]   [1]\ \ \textcolor{cyan}{四角形ABCD}が平行四辺形となるとき,\ $\textcolor{red}{\beta-\alpha=\gamma-\delta}$\ が成立する. \\[.2zh]    \ \ \ よって $\bm{\delta}=\textcolor{red}{\alpha-\beta+\gamma}=1-(\Cnum{3}-{1})+(\Cnum{2}+{2})=\bm{3\,i}$ \\[1zh]   [2]\ \ \textcolor{cyan}{四角形ABDC}が平行四辺形となるとき,\ $\textcolor{red}{\beta-\alpha=\delta-\gamma}$\ が成立する. \\[.2zh]    \ \ \ よって $\bm{\delta}=\textcolor{red}{-\,\alpha+\beta+\gamma}=-1+(\Cnum{3}-{1})+(\Cnum{2}+{2})=\bm{\Cnum{4}+{1}}$ \\[1zh]   [3]\ \ \textcolor{cyan}{四角形ADBC}が平行四辺形となるとき,\ $\textcolor{red}{\delta-\alpha=\beta-\gamma}$\ が成立する. \\[.2zh]    \ \ \ よって $\bm{\delta}=\textcolor{red}{\alpha+\beta-\gamma}=1+(\Cnum{3}-{1})-(\Cnum{2}+{2})=\bm{\Cnum{2}-{3}}$ \\\\[1zh] \centerline{{\small $\left[\textcolor{brown}{\begin{array}{l} 図のように平行四辺形ができる点\text{D}は3つあることに注意して求める. \\[1zh] [1]\ \text{ABCD}が平行四辺形となる条件をベクトルで表すと,\ \bm{\bekutoru{AB}=\bekutoru{DC}}\ である. \\[.2zh] \phantom{[1]}\ これを複素数で表すと,\ \beta-\alpha=\gamma-\delta\ となるわけである.\ 他も同様にすればよい. \\[.2zh] \phantom{[1]}\ なお,\ \bm{平行四辺形は対角線の中点が一致する}ことを利用して求めることもできる. \\[.2zh] \phantom{[1]}\ つまり,\ (\text{AC}の中点)=(\text{BD}の中点)を複素数で表せばよい. \\[.2zh] \phantom{[1]}\ \bm{\bunsuu{\alpha+\gamma}{2}=\bunsuu{\beta+\delta}{2}}\ であるから,\ \delta=\alpha-\beta+\gamma\ が導かれる. \\[1zh] [2]\ \text{ABDC}が平行四辺形となる条件は\ \bm{\bekutoru{AB}=\bekutoru{CD}}\ である. \\[.2zh] [3]\ \text{ADBC}が平行四辺形となる条件は\ \bm{\bekutoru{AD}=\bekutoru{CB}}\ である.